家康から譲られた徳川三家尾張藩の蔵書

徳川義直

(とくがわよしなお)

1600-1650(文禄9年-慶安3年)


名前

幼名:五郎太 最初は義和、次いで善利と名乗る。
字:子敬 諡号:源敬

職業

尾張藩主

人物

江戸幕府初代将軍の家康の第9子として生まれ、甲斐甲府藩主、尾張清洲藩主を経て、元和2年(1614)から尾張名古屋藩主として名古屋城に住まう。61万9500石を与えられ、徳川御三家尾張藩の藩祖として藩の基礎を築いた。儒学を重んじ、敬神崇祖を奨励、当時その文教政策は他に比類がなかった。
自ら、『神祗宝典』『類聚日本紀』を撰述。

蔵書印

「御本」。3種ある。
「御本」という印記は駿河御譲本以外にも使用されていることから、家康でなく義直の蔵書印と判断されている。

印影のよみ・大きさ

「御本」(ごほん):34x33mm

印影撮影資料
蔵書について

義直は、徳川家康の死後、その所蔵になった駿河文庫の一部を遺贈された。これらの書籍は、「駿河御譲本」と呼ばれている。駿河文庫は紀州、水戸、尾張からなる御三家に分譲されたが、年長で好学愛書の念が厚いことから、義直にもっとも良書が多く与えられた。
駿河御譲本は377部1839冊。約三分一は流出し、260部が名古屋市蓬左文庫に現存する。

肖像

愛知県編『愛知県史 第二巻』(愛知県 1938)【215.5-A258a

参考文献

杉浦豊治著『蓬左文庫典籍叢録 駿河御譲本』(人文科学研究会 1975)【UP171-78

電子展示会

「蔵書印の世界」は国立国会図書館の電子展示会です。 電子展示会の各コンテンツでは、国立国会図書館所蔵の様々なユニークな資料について、わかりやすい解説を加え紹介しています。

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