国立国会図書館憲政資料室 日記の世界

長崎省吾:明治25(1892)年8月26日の日記より

長崎省吾

明治25(1892)年8月26日

牛乳の想い出  娯楽

この日、巡視中農園において相嘗[こころ]みたる牛乳は、至て新しくして、且味[あじわひ]頗[すこぶ]る美なり。真[まこと]に米国[アメリカ]在留の時を想ひ起せり。

北海道の農園で、牛乳を飲んだ時の印象です。牛乳は美味であり、アメリカにいたときのことを思い出したと書いています。この農園は、訪問先が列記された箇所で「農学校所属の農園」と記されていることから、米国流の酪農を導入した畜産育成施設である札幌農学校第2農場だったと思われます。