国立国会図書館憲政資料室 日記の世界

芦田均:昭和22(1947)年9月16日の日記より

芦田均

昭和22(1947)年9月16日

水害・石炭問題山積  国会

カセリン台風が通りぬけて今朝は晴天になったが、関東以北は水害で大分やられた。困ったことだ。九時から閣義[閣議]で石炭問題が再び出た。昨夜の打合せ通りに取扱ふ。義会[議会]で民主党の役員会に出る。

片山哲内閣のもと昭和22(1947)年成立した臨時石炭鉱業管理法めぐる政争が石炭問題です。6月2日の閣議における炭鉱の国家直接管理の方針の了承を経て、「炭鉱国家管理要綱案」が6月28日に発表されました。しかし野党自由党が反対し、廃案を目指して各党に対して働きかけを行います。与党民主党内でも反対の声が大きく、外相として入閣していた総裁の芦田は対応に苦慮します。その後党首会談、閣議での了承を経て、9月25日に法案が衆議院に提出されましたが、成立は困難を極めました。