国立国会図書館憲政資料室 日記の世界

芦田均:昭和21(1946)年7月16日の日記より

芦田均

昭和21(1946)年7月16日

手際よく行った教授への挨拶 日本国憲法

連日の炎暑で誰も閉口してゐる。十時から憲法委員会、朝十時半頃North Western University のProf. Colgrobeが委員会へ顔を出したので、一寸[ちょっと]休けいにして短かい挨拶をして拍手を送った。案外に手際よくやった。午后二時半再開して五時近く迄に二十一条迄の質問を終った。夜食に金田中[かねたなか]へ、憲法顧問連を一堂に。

猛暑の中で、憲法改正案委員会による逐条審議が7月11日より毎日のように行われていました。7月16日は第12条から第21条までの質疑が行われ、全100条のうちの約5分の1が終了しました。その間に、GHQ憲法問題担当政治顧問であったノースウェスタン大学教授コールグローブ(Kenneth Wallace Colegrove)が現れたことが記されています。委員会の質問後、新橋の料亭に出かけています。