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予防

リスクアセスメント

はじめに、自館の建物や設備、資料の置かれている状況において、どのような災害や事故の危険性が潜んでいるかを調査し、危険度を評価します。過去に発生した災害とその後講じられた対策を把握することも大切です。

施設周辺にひそむリスク

  • 付近に位置する河川/海/山林 ⇒河川の氾濫、津波、土砂災害の危険はないか
  • 地盤、地形、気候の特性も把握しておく

ハザードマップを活用しましょう。

参考情報

建物の構造・設備にひそむリスク

  • 地下書庫、高層階・最上階の書庫、窓際の書架
  • 空調システム、給排水管、電気回路、ガス設備 
  • PC端末・複写機、ストーブ・ポット等の機器・器具類の位置と安全性確認
  • レストラン、カフェ、給湯室、喫煙所など火や水を使う場所

人によるリスク

  • セキュリティ対策
  • 地域の治安情勢
  • 利用者のマナー

加入している保険内容も確認しておきましょう。

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予防

災害の発生を防止し、発生した際には被害をできるだけ抑えるための対策をとります。

施設の点検・整備

  • 建物―壁面、天井、床のひび割れ、漏水跡はないか。排水溝は詰まっていないか。
  • 設備―配管の水漏れ、ガラスのひび割れはないか。照明器具は固定されているか。
  • 書架―書架の歪みや資料の配架方法に問題はないか。転倒防止策は施されているか。

防災関連設備の充実・点検

自動火災報知設備、消火設備、漏水感知装置、防煙垂れ壁、自家発電設備などを整備し、定期的に点検します。

図書館システム等のバックアップ

資料が助かっても、システムやデータが失われると復旧に大変時間がかかることになります。図書館システムのバックアップ、書誌データ・管理データのバックアップを行っておきます。
貴重な資料は、デジタル化などのメディア変換により代替資料を確保しておくことも、対策の一つです。

書架の備え

  • 配架の工夫―重い資料・大型資料は上段を避ける、貴重資料は下段に置かない、棚の奥側に引っ込めて配架する等。
  • 資料の落下防止―落下防止バー、落下防止シート、落下防止ひもなどで書架からの落下を防ぎます。
  • 書架の転倒防止―床・壁面への固定、書架背面の筋交い、書架同士の連結等。
  • 書架周辺の備え―ガラス飛散防止フィルムなどで窓ガラスや蛍光管の飛散を防ぐ、照明器具の落下を防ぐ等。

特に避難ルート付近は、資料の落下や書架の転倒等によってふさがれることのないよう、必ず対策を講じましょう。

資料の備え

貴重な資料は保存容器に入れておくと、落下や軽度な水濡れ等にも有効です。

資料の置き場所の点検

書架に収まりきらない資料を箱詰めして床に直置きしたり、防火扉を塞ぐ場所や避難ルート上に置いたりしていませんか?

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