杉浦譲：明治3年閏10月17日（1870年12月9日）の日記より

杉浦譲

明治3年閏10月17日（1870年12月9日）

工場建設に向けて富岡を見分 

晴。地勢見分の為、富岡分内巡行す。七日市境西北隅高敞の地、屋敷跡地最寄、風気宜敷趣に付凡治定す。この地崖下鏑川にて水平より高さ拾三間余あり。東南漸く低て平田となる。地味は下等なり。麦作の間毎々桑を栽ゆ。毎畝同じといえども桑の出来宜しからず、桑代一ケ年一反に付金五両位より三両位迄にて、作価は金二両二分位のよし。

富岡製糸場（群馬県富岡市）の建設に当たり、杉浦が富岡付近の土地を見分した様子を書いています。