国立国会図書館憲政資料室 日記の世界

熊谷八十三:昭和5(1930)年2月24日の日記より

熊谷八十三

昭和5(1930)年2月24日

党ではなく人を選びたい  選挙

濱口首相の声明に、小党派の人の当選少きは、民衆が大政党の分立する政党的覚醒が充分で、主義主張の不確実な小党派が認められざるに至れるなりとの事。…政党が団結して悪事を遂行する事甚しき間は、僕は人物本位なり。

第17回衆議院議員総選挙の結果に対する所感です。民政党と政友会による二大政党体制を意識する浜口雄幸首相。熊谷は、政党の現状を踏まえ、立候補者の所属する政党ではなく、立候補者その人を見て判断するとしています。