国立国会図書館憲政資料室 日記の世界

伊藤博文:明治37(1904)年3月20日の日記より

伊藤博文

明治37(1904)年3月20日

韓国皇帝より大勲位を賜る  日露戦争 海外

三時半、九成軒[グソンホン]において、韓国皇帝陛下及皇太子殿下に内謁見を為す。同時に林特命全権公使もまた公使館員を率ひて参内、同所において内謁見を為せり。その際大使には皇帝陛下より大勲位金尺大綬章[だいくんいきんしゃくだいじゅしょう]の御親授あり。それより皇帝は一時間余大使と御懇談あり。

明治37(1904)年2月8日の日露開戦を機に、日本と韓国の間で2月23日に日韓議定書が結ばれました。3月7日には、枢密院議長であった伊藤が、韓国皇帝慰問の特派大使として派遣の勅命を受けました。日記は13日に東京を出発したところから始まります。20日には、韓国皇帝高宗より韓国最高の大勲位に叙せられ、金尺大綬章を賜ったと書かれています。