はじめに

感染症とは、微小な病原体が体内に侵入し増殖することによっておこる病気の総称です。病原体となる細菌、ウィルス、原虫などは人類の誕生よりもはるか昔から地球に存在しているので、人類はその誕生からずっと感染症に悩まされ続けていることになります。
交通手段の発達によって、一地域の小集団の風土病は文明を脅かすような流行病となりました。ローマの兵士が持ち帰り、ローマ帝国を弱体化させた天然痘やマラリア。十字軍の帰還兵がヨーロッパに持ち込んだハンセン病。モンゴル帝国が運び込み、ヨーロッパ全土で大流行した中世末期のペスト。大航海時代にコロンブスがヨーロッパに持ち帰った梅毒や、アステカ・インカを崩壊に追いやった天然痘。19世紀インドの一地域から世界に広まったコレラ。第一次世界大戦中、世界中で蔓延したインフルエンザ・・・。そして現在は全世界がさまざまな交通手段で結ばれていて、感染症もかつてないほど速く伝わります。2002年のSARSも2009年の新型インフルエンザも、瞬く間に世界に広がりました。
医療や公衆衛生の発達のおかげで、根絶した病もあれば死亡率が低下した病もあります。それでも人類にとって病は大きな災厄です。世界で大流行した感染症の中から、6つの感染症に関する資料を、当館の蔵書の中から紹介します。

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  • 「本の万華鏡」第11回は2012年11月に公開しました。内容は公開当時の情報に基づきます。

疱瘡/天然痘
黒死病/ペスト



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