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平成22年度の調査研究の内容

平成22年度は、当館が所蔵する録音資料を対象に以下の調査を行いました。

(1)録音資料の技術仕様等に係る調査

カセットテープ、オープンリール、レコード(SP、LP及びEP)、ソノシート、フィルモン*及びCDの各規格について、媒体や記録形式の技術仕様並びに再生機器の入手可能性を、既存の文献等に基づき調査しました。
再生機器の入手可能性に関する調査の結果、フィルモンの再生機器はほとんど現存しておらず、入手が非常に困難であることが判明しました。当館が所蔵するフィルモンについては、1980年代に外部の協力によりカセットテープ等への変換作業を実施しましたが、未実施の資料も僅かながら残っています。これらを長期的に利用できるようにするためには、再生機器を所有している機関等と連携し、他の媒体へ変換して保存する等の対策が早期に必要であることがわかりました。また、新品のオープンリール用再生機器に関しては、既に市販品の生産は終了し、再生仕様が限定された業務用を1社が製造しているのみであることもわかりました。そのため、フィルモンと同様に、デジタル化の対象資料の規模と作業に必要な時間や費用等を見積もり、必要な機器の数量を具体的に算出し、入手する手段を確保する等、早急な対策が必要であることが明らかになりました。
その他の再生機器については、新品、中古品ともに比較的入手しやすいことがわかりました(平成23年2月末現在)。しかし、規格や媒体の旧式化に伴い、今後入手が困難になる可能性も考慮に入れ、必要台数の事前確保や継続的な動向調査が必要です。

*フィルモン: 昭和11~12年に日本で開発されたレコードの一種。音帯の両端をつなぎ合わせ、連続再生が可能。

詳細な調査結果は、「録音資料の技術仕様等に係る調査報告書」(平成23年3月)をご覧ください。

(2)国立国会図書館が所蔵する録音資料の状況に係る調査

当館が所蔵する録音資料(調査対象は(1)と同じ)について、当館の資料管理担当者へヒアリング調査等を行い、当館における保管環境及び提供環境の現状並びに課題を整理しました。 調査の結果、現行の保管環境・提供環境ともに大きな問題点はありませんでしたが、出版後相当年数が経過しているために物理的な劣化が生じている資料や、再生機器を所有しておらず、既にその入手が困難なために所蔵資料が利用できない事例が見られました。これらの資料は、原資料の状態に対する措置だけでなく、利用に必要な環境と手段の確保に関して早急な対策が必要であることが明らかになりました。

詳細な調査結果は、「国立国会図書館が所蔵する録音資料の状況に係る調査報告書」(平成23年3月)をご覧ください。

(3)『デジタルオーディオオブジェクトの作成・保存に関するガイドライン第2版』の調査

国際音声・視聴覚アーカイブ協会(International Association of Sound and Audiovisual Archives : IASA)による『デジタルオーディオオブジェクトの作成・保存に関するガイドライン第2版』(IASA-TC04 guidelines on the production and preservation of digital audio objects : standards recommended, practices and strategies.)は、海外の大規模図書館等が録音資料をデジタル化する際に、準拠することが多いガイドラインです。今後、当館が大規模な録音資料のデジタル化を実施する際の参考に資するため、LPレコードおよびカセットテープのデジタル化に関してこのガイドラインで推奨されている条件や手法、留意点や課題等を整理しました。
課題として、大量の録音資料(特にカセットテープ等のテープ媒体)をガイドラインで推奨される手順に従ってデジタル化する場合、非常に時間を要するため、作業に必要な費用と時間を十分考慮する必要があります。また、デジタル化作業や検聴作業を効率よく実践し、経験を積むことが重要であることもわかりました。

詳細な調査結果は、「録音資料の媒体変換に係るガイドライン調査報告書」(平成23年3月)をご覧ください。

(4)カセットテープおよびソノシートのデジタル化試行調査

当館が所蔵するカセットテープ及びソノシートの中から、出版後約30年以上経過し、物理的な劣化が進行している恐れのある資料(計150点)を対象にデジタル化を試行し、今後当館が大規模なデジタル化を実施する際に検討すべき課題や最適な手順及び方法を明らかにしました。
試行の結果、外観上は問題がないと判断された資料でも、再生作業の過程で劣化や問題点等が発見されました。また、今回の試行では、一律ステレオ方式でデジタル化を試行したため、原資料がモノラル方式で録音されていたものの一部に音量値の異常が発生しました。原資料に録音された内容を忠実にデジタル化する場合、原資料ごとに収録内容や録音状態を正確に把握する必要があります。原資料の劣化状態の点検作業や収録されている音源の状態確認、修復措置等を一点ごとに行うには多大な費用と時間がかかります。デジタル化にかけることができる限られた費用と時間を考慮しながら、対象資料の量と担保すべき品質を検討するという課題が明らかになりました。たとえば、原資料の収録内容を忠実に再現し保存することを目的とした場合、録音時点で含まれていたノイズ等もそのままデジタル化する必要がありますが、収録内容を明確に聞きとり、理解できることを目的とした場合、デジタル化の過程でノイズ等を削除する措置等が必要です。そのため、デジタル化の作業に着手する前に、成果物となるデジタルファイルの品質基準や利用目的等を、明確に定めておくことが重要であることが、改めて確認されました。
上記の調査結果に基づき、今後当館が大規模な録音資料のデジタル化を実施する際に必要な事項、手順及び判断基準等を解説した『国立国会図書館資料デジタル化の手引き(案)(録音資料編)』を作成しました。この素案を基に、平成23年度に内容を検討する予定です。

詳細な調査結果は、「録音資料の媒体変換の試行及びそれに基づく調査報告書」(平成23年3月)をご覧ください。

上記以外の活動

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