| 江戸高名会亭尽 芝明神社内
江戸時代、東京都港区芝大門にある芝明神境内は、茶屋や江戸名物を売る店、浮世絵、古着などを商う店が軒を並べ、門前の盛り場としてたいそうな賑わいでした。
ことに芝明神祭の前後は、江戸名物だった谷中の生姜を売る出店が集まり、また大中小三段に重ねた箱に飴や豆を入れた千木箱という曲げ物なども商われ、いっそう賑わったとか。
この絵に見られるような会席料理屋も軒を連ね、提灯などで店先を飾り、華やかな雰囲気に包まれていました。
江戸に会席料理屋ができたのは、明和七、八年頃といわれています。それまでは飲食しながら遊ぶ社交の場といえば吉原に限られていたので、人々が集まり、行き届いたサービスを受けながら会食できる会席料理屋は、大いに繁盛したようです。
この絵は、江戸の高名な会席料理屋をテーマに狂句を詠み、扇形の枠内に記したシリーズ絵の一枚で、右上に狂句の書かれた扇形が見えます。
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