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第4章 立憲政治の危機

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b. 軍部の台頭

4-7 2.26事件

戒厳令下の警備 『国際写真情報』第15巻第4号所収
戒厳令下の警備 『国際写真情報』第15巻第4号所収

昭和11(1936)年2月26日未明、急進的な陸軍青年将校が所属部隊から約1,400人の兵を率いて首相官邸等を襲撃し、内大臣斎藤実・蔵相高橋是清・陸軍教育総監渡辺錠太郎らを殺害、政治・軍事の中枢である永田町・三宅坂一帯を占拠した。

この史料は、同日に宮中で開かれた非公式の軍事参議官会議で、決起将校達に同情的な荒木貞夫・真崎甚三郎などにより鎮撫・原隊復帰を目的として作成され、決起将校達に伝達されたものであるが、途中で字句が変わるなど、混乱を招いた。事態は決起将校達に一時的に有利に動くように見えたが、天皇が断固たる討伐の意思を示して事態は一転鎮圧へと向かい、29日に終息した。

事件に対する処分は厳しく、反乱将校及び彼らに思想的影響を与えた北一輝・西田税は死刑となり、その後の粛軍人事で皇道派などの将官多数が予備役に編入され、統制派が実権を握った。また、クーデターの恐怖が政界に影を落とし、軍部の発言力がさらに増すこととなった。

陸軍大臣告示

『陸軍大臣告示』
  • [昭和11年2月26日]
  • 河野司収集文書 2
  • 国立国会図書館
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