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関西館建設の歴史

平成8年8月 関西館設計競技が行われ、陶器二三雄氏の作品が最優秀作品に決定

関西館建築設計競技

関西館のデザインは、建設省の主催で平成7年度から8年度にかけて行われた関西館建築設計競技により決定された。国主催の建築設計競技としては、昭和61年に実施された第二国立劇場(現・新国立劇場)以来、10年ぶりのもので、総計493という多くの応募作品が寄せられた。国際コンペとして、国外からの関心も高く、応募作品493のうち219作品は海外42か国からの応募となった。

蘆原義信氏を会長とする建築設計競技審査会による厳正な審査を経て、平成8年8月、最優秀作品1点、優秀作品5点、及び佳作9点が選ばれた。

最優秀作品

陶器二三雄(協同設計者3名)株式会社陶器二三雄建築研究所

審査講評

書庫や総合参考閲覧室など、大部分の空間を地下化するという大胆な空間構成をとりながら、南上がりの地形を活かして、豊かな地上の広がりを見せるという提案になっている。
大きなサンクンガーデン(注1)と吹き抜け空間を設けることによって、その周辺にパブリック性の要求される諸施設を配し、豊かな空間をつくっている。

鋸上の屋上庭園の間を通るアプローチが儀式性を与えていること、スリットをもった屋根とガラスのファサード (注2)が連結して、光あふれる透明感の高いデザインになっていること、中庭や屋上に緑を配し、雑木林のイメージとの連続性を意識していることなど、洗練されたデザイン手法によって、さわやかな空間の演出を行っている。形の主張の強い多くの作品の中にあって控えめな新鮮さが、多くの審査員の票を集めた。

(注1)基礎レベルから一段下げて造った庭園
(注2)建築の正面

刊行物紹介

『国立国会図書館関西館(仮称)建築設計競技応募作品集』
建設大臣官房官庁営繕部監修 社団法人公共建築協会 1997年刊入賞作品のほか、全493全応募作品を掲載したものである。設計競技の募集要項、審査経緯、審査講評等も日英2カ国語で掲載している。

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