ホーム > 採用情報 > 先輩からのメッセージ > 収集書誌部外国資料課 吉井 伶奈(平成19年度入館)(令和2年度職員採用説明会(令和3年3月開催))

国立国会図書館職員 先輩からのメッセージ

収集書誌部外国資料課  吉井 伶奈

  • 【主な経歴】
  • 平成19年4月 入館(Ⅱ種)、調査及び立法考査局議会官庁資料課
  • 平成20年4月 調査及び立法考査局経済産業課
  • 平成21年7月 総務部企画課
  • 平成23年7月 資料提供部電子資料課
  • (平成23年10月 利用者サービス部音楽映像資料課に組織再編、平成26年7月~ 副主査)
  • 平成27年4月 収集書誌部外国資料課(平成27年4月~ 副主査、平成30年4月~ 係長)

はじめに

大学での専攻は法学で、もともと公務員志望でした。「図書館」からイメージする以上の幅広い業務、特に立法調査業務に魅力を感じたことと、職員の男女比が半々で女性が働きやすそうな職場であることから、当館を受験しようと決めました。
子どもの頃から当館の存在は知っており、就職先を検討するなかで当時の憧れがよみがえってきたことも、志望のきっかけの一つです。

現在担当している業務

外国資料課では、外国で刊行された資料を収集・整理しており、私の所属する選書係は、日本関係資料の選書を担当しています。日本関係資料とは、日本がテーマの本、日本人が書いた本などを指します。出版社のウェブサイトや各国国立図書館の蔵書目録、書評誌などの情報源を日々確認して探しています。

担当業務のやりがい・魅力

一冊全体が日本をテーマとしていなくても、部分的に日本を取り上げている本は少なくないので、取りこぼしがないよう気を付けています。日本が関係しそうな分野を念頭に置きつつ、新刊情報のタイトルだけでなく概要や目次の内容をよく確認するようにしています。古い年代から当館の日本関係資料の蔵書タイトルを眺めていると、日本への関心の変化を窺い知ることができるのもおもしろいです。

日本関係資料であれば、分野・言語を問わず選書します(アジア言語・児童書については別の部署が担当します)。ときには機械翻訳に頼らざるを得ないこともありますが、これまで学んできた言語の知識が生かせる機会も多いです。

新刊書の場合、現物を見て選書することはほとんどないですが、洋古書の場合は現物を細部まで確認して収集するかどうか決めています。その書物が通過してきた時代の臨場感は、電子媒体では得難い紙媒体特有の魅力だと思います。洋古書を多数所蔵する機関や古書店の方からお話を伺う機会があると、一冊の本からこれまで自分が知らなかった世界が一気に広がる思いがしてとても勉強になります。

何より、資料の収集は当館のサービスを支える要だと思います。その一部に関わっていることに一番のやりがいを感じています。

音楽映像資料課での経験

私が所属していた当時は、放送脚本の受入やカセットテープのデジタル化などの新規プロジェクトが始まった時期でした。他部署や外部業者との調整と同時進行で、様々な準備を進めなければならず、苦労もありましたが、書庫に収まっていく放送脚本の様子や、無事公開されたデジタルデータを見たときは、達成感もひとしおでした。また、短期在外研究として、欧米の図書館を訪問し現地調査する経験も得ることができました。

当館職員を目指す方へ

私は入館後これまでに5つの課を経験しました。入館前に考えていた以上に、当館には様々な仕事があることと、それらが繋がりあって国立国会図書館のサービスを形づくっていることを実感しています。

自分が入館前に学んだことをいかす場面もあれば、新しいことに挑戦する機会もたくさんある、得るものが多い職場だと思います。これを読んでくださった皆さんが、当館を就職先の一つとして検討していただけたら嬉しいです。