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国立国会図書館職員 先輩からのメッセージ

調査及び立法考査局財政金融課  佐藤 良

  • 【主な経歴】
  • 平成21年4月 入館(Ⅱ種)、収集書誌部収集・書誌調整課
  • 平成23年10月 電子情報部電子情報流通課
  • 平成25年4月 総務部会計課
  • 平成28年4月 調査及び立法考査局財政金融課(平成28年7月~ 副主査)

はじめに

私は、学生時代に主に文学を専攻しました。当館が国会の活動を補佐するための立法調査業務を行うと同時に、わが国唯一の納本図書館として広く国民にサービスを提供していることを知り、このような知的な環境で働くことに憧れて、当館を志望しました。以下、私が在籍している調査及び立法考査局(以下「調査局」)財政金融課の業務とその魅力についてご紹介します。

現在担当している業務

財政金融課は、調査局内に置かれている調査各課の一つで、財政、税制、金融政策や金融行政、経済一般等の分野の調査を所掌しています。私は税制分野の調査を担当しています。

立法調査業務は、「依頼調査」と「国政課題に関する調査研究」とに大別されます。

依頼調査は国会議員からの依頼に応じて行う調査であり、日々の業務は依頼調査を中心に進められます。回答方法は、資料提供が中心ですが、調査結果をまとめた調査報告書を作成することや、国会議員に対面で調査結果を説明することもあります。

国政課題に関する調査研究については、依頼調査の合間を見て、レポートの作成に取り組みます。このレポートは、重要な国政課題の分析や諸外国の制度紹介等をテーマに設定し、関連文献の収集と精読、執筆、調査局内での確認(査読)を経て、刊行物として国会議員に提供されます。刊行物は、当館のホームページ(調査及び立法考査局の刊行物(近刊))でも公表されます。国政課題に関する調査研究では、国内や海外で現地調査を行う機会もあります。

担当業務のやりがい・魅力

立法調査業務のやりがいは、まず、自らの業務の成果が国政審議に役立てられるという点です。国会に設置された各委員会など国政審議の場では、依頼調査の結果や刊行物が取り上げられることがあります。国立国会図書館法の前文には、「真理がわれらを自由にするという確信に立つて、憲法の誓約する日本の民主化と世界平和とに寄与することを使命」として当館は設置されるとあります。日々の業務の多くは地道なものですが、国会議員からの情報要求に応えていく中で、前文に掲げられた使命にささやかながらも貢献できていると感じることがあり、大きなやりがいとなっています。

また、調査のプロセス自体が楽しいとも感じています。資料提供の依頼では、それまで知らなかった有用な資料の発見や思わぬ知識の習得があったり、容易に回答に到達できない依頼では、豊富な資料や自身の知識を駆使して、適切な回答を作成できたときに達成感を味わえたりします。

加えて、日々の業務を通じて自身の専門知識を蓄積することができます。調査局では、国政課題に関する調査研究の成果として刊行物を公表する機会があります。時間をかけて作成したレポートが研究者の論文で引用される場合もあり、原稿執筆のモチベーションになっています。

当館職員を目指す方へ

私は調査員以外に司書と参事も経験しましたが、どの仕事にもそれぞれのやりがいと魅力がありました。当館は、知的好奇心や向上心あふれる職員に数多く出会え、かつ、意欲ある当館への志願者の方々に満足いただける多様な業務のある職場だと思います。皆さんと一緒に働ける日を心待ちにしています。