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平成30年度利用者アンケート結果について―国立国会図書館が作成する書誌データ(全国書誌データ)の提供

NDL書誌情報ニュースレター

NDL書誌情報ニュースレター2019年1号(通号48号)

【はじめに】

2018年6月25日から11月16日までの期間、国立国会図書館の利用者を対象に、当館が作成する書誌データ(全国書誌データ)に関するアンケートを実施しました[1]

このアンケートは、当館が作成する書誌データの利用状況を把握し、サービスの充実を図ることを目的にしています。結果は以下のとおりです(有効回答数:157件)。

【アンケート結果】

1. 回答者の属性(職業)

回答者の属性の内訳を円グラフで示しています。図書館員(司書教諭含む)が最も多く、全体の62%、次いで会社員・公務員が16%、教職員が6%、学生・大学院生が5%でした。図書館員62%の館種の内訳は、学校図書館が20%、公共図書館が16%、専門図書館が7%、海外の図書館が4%でした。
図1 回答者の属性(有効回答数157件)

図書館員(司書教諭含む)が半数以上を占めました。図書館の館種では、学校図書館が最も多く、20%を占めました。また、海外の図書館の方からも回答をいただきました。

2. 当館書誌データの利用状況

当館の書誌データの利用頻度について尋ねた結果を示したグラフです。有効回答数は157件でした。ほぼ毎日が32件、週1回以上が46件、月1回以上が40件、年1回以上が25件、利用したことがないが14件でした。
図2 当館の書誌データの利用頻度
(有効回答数157件、そのうち青色の部分は図書館員の回答数)

当館の書誌データの利用状況については、91%(143件)が利用していると回答しました。

利用している方のうち、「ほぼ毎日」、「週1回以上」という高い頻度で当館の書誌データを利用している方が50%(82件)、図書館員に限ると63%(61件)という結果になりました。

当館の書誌データの利用目的について尋ねた結果を示したグラフです。有効回答数は143件でした。資料を探すためが98件、国立国会図書館所蔵資料の貸出・複写申込のためが31件、レファレンスのためが46件、目録作成のためが73件、購入書籍等の選書のためが26件、文献リスト作成のためが20件、調査研究のためが43件、その他が13件でした。
図3 当館の書誌データの利用目的
(複数回答可、有効回答数143件、そのうち青色の部分は図書館員の回答数)

利用目的については、「資料を探すため」という回答が最も多く、次いで、「目録作成のため」、「レファレンスのため」の順に多い結果となりました。一方で、図書館での購入書籍等の選書にはあまり使われていないことがわかりました。

当館の書誌データの利用方法について尋ねた結果を示したグラフです。有効回答数は143件でした。パソコンの画面上で、書誌データの内容(タイトル、分類など)を確認する(国立国会図書館サーチ、国立国会図書館オンライン、NDL-Bibなどで)が124件、国立国会図書館サーチのAPIを利用したツール(「NDL書誌データ取得・検索シート」など)を利用が21件、NDL-Bib(国立国会図書館書誌提供サービス)から書誌データをダウンロードして利用が40件、国立国会図書館オンラインからTSV形式でダウンロードして利用が7件、電子書籍・電子雑誌のTSVファイルを利用が3件、新着書誌情報のRSSを利用が4件、その他が3件でした。
図4 当館の書誌データの利用方法
(複数回答可、有効回答数143件、そのうち青色の部分は図書館員の回答数)

利用方法については、「パソコンの画面上で、書誌データの内容を確認する」という方が最も多い結果となりました。つぎに多かったのが、「国立国会図書館書誌提供サービス(NDL-Bib)[2]から書誌データをダウンロードする」という回答で、「国立国会図書館サーチのAPIを利用する」との回答を上回りました。

当館の書誌データを利用する理由について尋ねた結果を示したグラフです。有効回答数は143件でした。データを無償で利用できるからが119件、非流通系の出版物を含んでおり、データ量が豊富だからが、84件、信頼性のある品質の高いデータだからが105件、その他が6件でした。
図5 当館の書誌データを利用する理由
(複数回答可、有効回答数143、そのうち青色の部分は図書館員の回答数)

当館の書誌データを利用する理由は、「データが無償で利用できるから」という回答が最も多く、次いで「信頼性のある品質が高いデータだから」という結果となりました。

当館の書誌データの特徴について知っているものについて尋ねた結果を示したグラフです。有効回答数は157件でした。国立国会図書館が網羅的に収集した国内の出版物の標準的な書誌情報を、全国書誌書誌データとして提供していることが139件、公立図書館や学校図書館での目録作成等に無償で利用できることが106件、国立国会図書館に資料が到着してから約4日後に、新着書誌情報を提供していることが23件、国や地方公共団体の出版物など、非流通系の資料の書誌情報も提供していることが97件、知っていることはないが8件、その他が3件でした。
図6 当館の書誌データの特徴について知っているもの
(複数回答可、有効回答数157、そのうち青色の部分は図書館員の回答数)

全国書誌データについて、網羅的であることや無償利用できることなどは広く認知されている一方、新着書誌情報の認知度が低いことがわかりました。

3. 図書館システムなどの利用状況

図書館員の方に、図書館システムやMARCの利用状況についてお尋ねしました。

図書館員に図書館システムを利用して行っている業務について尋ねた結果を示したグラフです。有効回答数は97件でした。選書・発注が50件、貸出・返却が73件、利用者登録が71件、資料検索が88件、蔵書管理が84件、目録作成が79件、他館との連携(横断検索、相互貸借等)が49件、図書館システムを利用していないが2件、その他が2件でした。
図7 図書館システムを利用して行っている業務
(図書館員のみに質問、複数回答可、有効回答数97件)

多くの図書館で図書館システムを利用しており、目録作成・資料検索・蔵書管理といった業務でよく使われていることがわかりました。選書・発注、他館との連携に使用している割合はやや低いという結果になりました。

業務で使用している図書館システムがインターネットに接続しているかどうかについて尋ねた結果を円グラフで示しています。有効回答数は95件でした。インターネットに接続しているが89%、インターネットに接続していないが11%でした。
図8 図書館システムがインターネットに接続しているか
(図書館員のみに質問、有効回答数95件)

インターネットに接続した図書館システムを使用している図書館が多い結果となりました。

インターネットに接続していない図書館システムを使用している図書館でも、半数以上が目録作成のために当館書誌データを利用していると回答しました。その方法は、「パソコンの画面上で当館書誌データの内容を確認する」、「NDL-Bibから書誌データをダウンロードする」、「国立国会図書館サーチのAPIを利用したツール(「NDL書誌データ取得・検索シート」[3]など)を使用する」などでした。インターネットに接続可能な端末で書誌データの確認やダウンロードを行った後、図書館システムにコピーして利用しているのでは、と推察します。

図書館業務で当館書誌データや民間マークをどのような割合で利用しているかについて尋ねた結果を示したグラフです。有効回答数は97件でした。おもに国立国会図書館の書誌データを利用しているが36件、国立国会図書館の書誌データと民間MARCの両方を同程度利用しているが13件、おもに民間MARCを利用しているが34件、利用していないが7件、わからないが7件でした。
図9 図書館業務で当館書誌データや民間MARCをどのような割合で利用しているか
(図書館員のみに質問、有効回答数97件、そのうち紺色の部分は学校図書館員の回答数)

「おもに当館書誌データを利用している」との回答と、「おもに民間MARCを利用している」との回答の割合は、ほぼ同じとなりました。学校図書館で、おもに当館書誌データを利用している割合が高く、学校図書館以外では、おもに民間MARCを利用している割合が高いという結果になりました。

4. 当館の書誌データへの要望、期待

当館の書誌データを利用するにあたり、困っている点について尋ねた結果を示したグラフです。有効回答数は143件でした。書誌データのスピードが遅いが46件、必要な書誌データがないが33件、効率のよい検索方法がわからないが30件、ダウンロードの仕方がわかりにくいが22件、ダウンロードしたデータの加工・利用方法がわからないが19件、その他が29件でした。
図10 当館の書誌データを利用するにあたり、困っていること
(複数回答可、有効回答数143件、そのうち青色の部分は図書館員の回答数)

当館の書誌データを利用するにあたり困っている点については、「書誌データの提供のスピードが遅い」が最も多く、次いで、「必要な書誌データがない」という回答が多くありました。そのほか、書誌データの内容について、著者・出版者などの読みやNDCが付与されていないものがあるなどの声がありました。また、利用方法について、効率のよい検索方法、ダウンロードの仕方、データの加工・利用方法がわかりにくいという声や、海外からでも使いやすいインターフェースを望む声もありました。

書誌データのご利用にあたって、当館に期待する取り組みについて尋ねた結果を示したグラフです。有効回答数は157件でした。無償提供の継続が129件、提供方法の多様化が59件、提供のスピードアップが73件、データの信頼性、品質の維持が111件、データ件数の増加が77件、研修会・説明会の実施が39件、その他が14件でした。
図11 書誌データのご利用にあたって、当館に期待する取組み
(複数回答可、有効回答数157件、そのうち青色の部分は図書館員の回答数)

書誌データのご利用にあたって、当館に期待する取組みを伺ったところ、「無償提供の継続」が最も多いことがわかりました。次いで、「データの信頼性・品質の維持」が多く、そのほか、「データ件数の増加」、「提供のスピードアップ」などにも多くの回答がありました。

【おわりに】

当館の書誌データ提供について、公共図書館等では無償で利用できることは広く認知されており、無償提供の継続への期待が多いことがわかりました。本誌今号でお知らせしておりますとおり、2019年4月からは、当館が作成するデータを、利用目的や利用形態に関わらず、当館への申請なしに無償でご利用いただけるようになります。JAPAN/MARCは、毎週金曜日に「全国書誌データ提供―NDL-Bibからの提供」のページで提供します[4]

一方で、書誌データの提供スピードが遅いとのご指摘が多く、新着書誌情報の認知度が低いこともわかりました。2018年6月末からは、国立国会図書館サーチでJPO出版情報登録センター(JPRO)が提供する近刊情報の利用が可能となり、各図書館で、選書・発注から目録作成までご活用いただけるようになっています[5]ので、今後はこの点についても広報をしっかり行っていきたいと思います。

また、書誌データの利活用についてわかりやすくお伝えするための取組みを継続していきます。2019年1月には、「全国書誌データ利用のためのクイックガイド」のページを新設しました。今後、内容を充実させていく予定です。2019年3月には、当館が作成する書誌データの利用方法について、2018年8月に開催した研修会を元に遠隔研修教材を作成し、公開しました[6]

最後になりますが、アンケートにご回答くださった皆さまにお礼申し上げます。今後も、さまざまな方に有効活用していただけるよう、書誌データ提供サービスの充実に取り組んでまいります。

(収集・書誌調整課)

[1] 同様の調査を平成24年度から隔年で実施しています。結果については、以下のページをご覧ください。
・平成28年度
本誌2017年1号(通号40号)の「平成28年度遠隔利用者アンケート結果について―当館が作成する書誌データ(全国書誌データ)」
https://www.ndl.go.jp/jp/data/bib_newsletter/2017_1/article_04.html, (参照 2019-01-08).
・平成26年度
本誌2015年1号(通号32号)の「平成26年度遠隔利用者アンケート結果について―全国書誌データ提供」
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_9103524_po_2015_1.pdf?contentNo=1#page=6, (参照 2019-01-08).
・平成24年度
本誌2012年4号(通号23号)の「書誌情報提供サービス アンケート結果報告」
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_4059584_po_2012_4.pdf?contentNo=1#page=26, (参照 2019-01-08).

[2] 本誌前号でお知らせしましたとおり、当館のシステムリニューアルによりNDL-Bibは2020年12月に終了します。リニューアル後の書誌データ提供方法の詳細については、「全国書誌データ利用のためのクイックガイド」のページなどで順次お知らせします。

[3]「NDL書誌データ取得・検索シート」は、Excelのマクロを用いて国立国会図書館サーチから当館書誌データを検索・取得するツールです。使い方については、平成30年度全国書誌データ・レファレンス協同データベース利活用研修会の全国書誌データ講義の参考資料をご覧ください。
http://crd.ndl.go.jp/jp/library/documents/h30guidance_data_service2.pdf, (参照 2019-01-17).
また、「NDL書誌データ取得シート」および「NDL書誌データ検索シート」はカスタマイズすることもできます。詳しくは、本誌2015年4号(通号35号)をご覧ください。
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_9579118_po_2015_4.pdf?contentNo=1#page=38, (参照 2019-01-17).

[4] 本誌今号のおしらせ記事をご覧ください。
収集・書誌調整課. “おしらせ:NDL書誌データのオープン化など“耳寄りな情報”.
https://www.ndl.go.jp/jp/data/bib_newsletter/2019_1/article_05.html, (参照 2019-03-27).

[5] 平成30年度全国書誌データ・レファレンス協同データベース利活用研修会の全国書誌データ講義資料をご覧ください。
http://crd.ndl.go.jp/jp/library/documents/h30guidance_data_service1.pdf#page=44, (参照 2019-01-17).

[6] 図書館員向け遠隔研修の以下のページで公開しています。受講にあたってのお申込みは不要です。当館公式YouTubeチャンネルからもご視聴いただけます。
国立国会図書館. “全国書誌利活用”.
https://www.ndl.go.jp/jp/library/training/remote/bib.html, (参照 2019-03-27).


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NDL書誌情報ニュースレター(年4回刊)

ISSN 1882-0468/ISSN-L 1882-0468
2019年1号(通号48号) 2019年3月27日発行

編集 国立国会図書館収集書誌部
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