国立国会図書館障害者活躍推進計画2023-2027 文書番号:国図人2303244号 令和5年3月27日 改正時の文書番号:国図人2403192号 令和6年3月25日  誰もが互いに人格と個性を尊重し合い、理解し合いながら共に生きていく共生社会の実現に向け、国立国会図書館では、多様性のある職場の構築を目指している。 その一環として、障害の有無にかかわらず、職員一人一人が能力を十全に発揮し、活躍する場の拡大に取り組んでいる。 とりわけ障害がある職員《注1》 の活躍は、国会に対する奉仕及び図書館サービスの一層の充実の観点からも重要であり、全職員の能力をいかせる職務環境作りにつながるものである。(障害がある職員のことをW 4.を除き、以下「障害者」という。)  ついては、障害者の活躍に向けた取組を不断に実施するため、障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和35年法律第123号)の規定に基づき、「国立国会図書館障害者活躍推進計画2023-2027」を策定する。この計画は、組織力の向上を図る当館の中期計画の一つとして位置付ける。   T 計画期間  令和5年4月1日から令和10年3月31日までの5年間とする。 U 障害者雇用に係る状況  国立国会図書館は、平成30年に、過去に厚生労働大臣に通報した任免状況の内容について再点検を行ったところ、対象障害者《注2》の範囲に誤りが見られ、法定雇用率を満たしていなかったことを確認した。 令和元年を計画期間とする障害者採用計画を作成し、積極的な採用活動を行い、令和元年6月1日時点において法定雇用率を達成するに至った。  採用・定着状況ともにおおむね順調であるが、障害者の活躍のためには、更なる体制整備や各種取組が必要である。   V 目標 1.採用に関する目標 各年度の実雇用率(各年6月1日時点)を当該年6月1日時点の法定雇用率以上とする。 (参考)令和4年6月1日時点の実雇用率は3.04%(令和元年6月1日時点の法定雇用率は2.6%) 評価方法:毎年の任免状況に係る通報の時期に、対象障害者数を把握する。 2.定着に関する目標  職務環境を理由とする離職者(任期満了を除く。)を極力生じさせない。 評価方法:毎年度末に、人事記録、面談記録等を元に、対象障害者の定着状況を把握する。 W 取組内容 1.障害者の活躍を推進する基礎的な取組 (1)体制整備 ○ 推進体制として、障害者雇用推進者に総務部長を選任し、国立国会図書館に障害者活躍推進チームを置く。 ○ 障害者雇用推進者は、障害者の雇用の促進と継続を図るために必要な施設・設備の設置・整備やその他の諸条件の整備を図るための業務、障害者活躍推進計画の作成、障害者の職業生活における活躍の推進に関する取組の円滑な実施を図るための業務等を担う。 ○ 障害者活躍推進チームは、障害者雇用推進者である総務部長に加え、各部局の庶務担当課長、その他障害者雇用推進者が指名する者で構成する。同チームは、障害者の雇用の促進に係る企画及び障害者が活躍できる職務環境の整備に係る調整を行う。 同チームは、原則として年2回、会議を開催する。同会議では、障害者活躍推進計画の実施状況の点検・見直し等も議題として扱う。 ○ 障害者の支援体制として、必要に応じて、障害者の職場での支援を行う担当者(以下「支援担当者」という。)を障害者が配属されている職場で定める。支援担当者は、関係部局及び関係機関との連絡窓口、業務上の指示、職場環境整備等を担当するものとし、複数名で分担することが望ましい。職場では支援担当者に対するサポート体制にも留意する。 ○ 障害者の相談体制として、職員のうちから、障害者職業生活相談員を選任するほか、障害者職業生活相談員に相当する窓口担当者を置く。障害者職業生活相談員及び障害者職業生活相談員に相当する窓口担当者(以下「障害者職業生活相談員等」という。)は、障害者の職業生活に関する相談及び指導を担う。 ・ 障害者職業生活相談員等は、必要に応じて、支援担当者等からの相談も受け付ける。 ・ 障害者及び支援担当者等(以下「障害者等」という。)が相談しやすくなるよう、障害者等に適切に相談先を周知する。 ・ 障害者職業生活相談員に選任された者(選任予定の者を含む。)及び障害者職業生活相談員に相当する窓口担当者全員について、障害者職業生活相談員資格認定講習を受講させる。 ・ 障害者職業生活相談員等は、厚生労働省等が開催する障害者雇用関連の研修等に参加し、障害特性や就労形態に応じた職場支援を行う上での知識の習得に努める。 ○ 国立国会図書館外の資源を活用した支援体制として、障害者が利用している支援機関との協力体制を強化するとともに、障害者等からの定着支援等に関する相談を担うことができるよう、障害者福祉関係の資格を有する専門家の配置や連携を検討する。 ○ 障害者の活躍推進に当たっては、学識経験者等に対する意見聴取を毎年実施し、有識者の知見を活用する。 (2)職場の理解の促進 ○ 障害者と共に働く上での障害に関する理解を促進するための研修を実施する。 ○ 支援担当者等は、職場支援を行うために必要な知識の習得ができるよう、適宜、厚生労働省等が開催する障害者雇用関連の研修等を受講する。 2.障害者の活躍の基本となる職務内容の考え方及びキャリア形成 ○ 国立国会図書館の国会サービスの機能と国の中央図書館としての機能を考えると、職員は、障害の有無にかかわらず、高度な専門能力及びマネジメント能力を持つことが期待されている。 能力の涵養のためには、職員は、特定の職務に限定することなく、幅広く職務に携わることが重要である。 ただし、障害者のための職務の選定及び創出を行った場合には、職場の管理監督者は、障害特性と職務との適切なマッチングができているかに特に留意し、必要に応じて障害者職業生活相談員と相談の上、職務内容の調整を行う。 ○ 全館的な職員のキャリア形成に加え、障害者については、本人の希望及び適性を考慮しつつ、障害特性を踏まえたキャリア形成に配慮した取組を行う。 3.障害者の活躍を推進するための人事管理・環境整備 (1)募集・採用 ○ 特定の障害種別に限定することなく、国立国会図書館の業務を担う障害者の採用を継続して行う。くわえて、知的障害者の採用について、職務の選定及び創出も含め、検討する。 ○ 採用に当たり、障害がある受験者からの要望を踏まえ、点字受験、面接における手話通訳者の配置又は就労支援機関の職員等の同席等、障害特性に配慮した必要な措置を講ずる。障害者の採用では幅広い年齢層を募集対象とする。 ○ 募集・採用に当たっては、次の取扱いを行わない。 ・ 特定の障害を排除し、又は特定の障害に限定すること。 ・ 自力で通勤できることといった条件を設定すること。 ・ 介助者なしで業務遂行が可能といった条件を設定すること。 ・ 就労支援機関に所属・登録しており、雇用期間中支援が受けられることといった条件を設定すること。 ・ 特定の就労支援機関からのみの受入れを実施すること。 (2) 職務環境 ○ 障害者(採用予定の者を含む。)からの要望を踏まえ、適宜、施設及び機器を整備する。 ○ 障害特性に合わせた作業マニュアルの調整やチェックリストの作成、作業手順の簡素化や見直しを行う。 ○ 重要な箇所は明示するといった文書作成上の工夫や、文書を使いやすい媒体で整備するなど職務遂行に必要な情報の利便性に配慮する。 ○ 管理監督者は、面談等を通じて障害者の状況や体調、必要な配慮を把握し、障害者職業生活相談員と共有する。 必要な措置を講ずるに当たっては、厚生労働省作成の「公的機関における障害者への合理的配慮事例集」《注3》を適宜参考にする。 ○ なお、職務環境を整備するための措置を講ずるに当たっては、障害者からの要望を踏まえつつも、館全体の職務環境整備の見地から措置の内容を調整し、適切に実施する。 (3)勤務に係る制度の利用促進 ○ フレックスタイム制や時差通勤・早出遅出制度など勤務に係る制度の説明を丁寧に行うなど、柔軟な勤務時間・休暇制度の利用を促進する。 ○ 各種休暇の取得要件を丁寧に説明するなど、必要な時に必要な休暇が取得できるようにする。 ○ 障害者が一層働きやすくなることを視野に入れ、テレワークについて検討する。 (4)研修 ○ 障害者の要望を踏まえた研修の実施について検討する。また、階層別研修等職員を対象とする研修においても、障害者の受講に必要な合理的配慮を検討し、研修資料の工夫などを行い、受講しやすい環境を整える。 (5)その他 ○ 障害者からの要望を踏まえ、障害特性に配慮した職場介助等の措置についても検討する。 ○ 本人が希望する場合には、「精神障害者等の就労パスポート」の活用等により、就労支援機関等と障害特性等についての情報を共有し、適切な支援や措置を講ずる。 ○ 在職中に、疾病・事故等により障害がある者となった職員や障害があることが明らかになった職員についても、継続的に働き続けることを可能とするために、職務環境の整備や通院への配慮、勤務時間の調整等の取組を行う。 4.その他の取組内容 ○ 国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律(平成24年法律第50号)に基づく障害者就労施設等への発注等を通じて、障害者の活躍の場の拡大を推進する。 ○ 障害者就労施設等からの物品等の調達の推進に関する基本方針(平成25年4月23日閣議決定)に即して、毎年度、国立国会図書館で定める方針に沿い、障害者就労施設等からの物品等の調達については、これまでの実績に限ることなく、その内容や調達先施設等を広げ、前年度の実績を上回ることを目標とする。 X 計画及び実施状況の公表等  この計画は、国立国会図書館ホームページにおいて公表する。この計画の実施状況や目標に対する実績等についても、年1回国立国会図書館ホームページにおいて公表する。 また、この計画は、計画期間の途中においても必要に応じて内容を見直すこととする。 《注釈》 《注1》この計画は、障害者の雇用の促進等に関する法律第2条第1号に規定される障害者(身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害があるため、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な者)である職員を対象とする。 《注2》対象障害者とは、障害者の雇用の促進等に関する法律第37条第2項に規定される身体障害者、知的障害者又は精神障害者(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)第45条第2項の規定により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けているものに限る。)をいう。 《注3》「公的機関における障害者への合理的配慮事例集」リンク:https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000750531.pdf