GHQのとった対策

As medidas do Quartel-General dos Estados Unidos

GHQ/SCAP measures

国務省からの指示に基づき、GHQは、制限された郵便業務の再開、日本の新聞、日本の占領を写した映画・写真や終戦詔書を含む日本の指導層によるラジオ放送原稿の送付などの施策を実施した。
(翻訳は当館職員による試訳である。)

受信電報
1946年8月11日

発 ワシントン(国務)
宛 連合国最高司令官(政治顧問)
通知 陸軍省参謀総長
番号 WAR SVC 8938, STATE SERIAL 0440 8月9日午後6時


国務省は、引続きブラジル駐在官吏から、日本の敗戦を認めることを拒否する日本人が行ったテロリストの行為について記した至急電報を受けている。ブラジル政府は、多数の殺人とブラジル官憲への襲撃を伴う最近の暴動について非常に困惑している。日本の新聞を送付することについての貴官の協力に大いに感謝しており、また、これらの新聞は非常に有益であった。しかし、現在の状況では追加の措置が求められおり、以下の方針に従った貴官及びSCAPの適当な局の支援が求められている。

1. 当初7月15日に予定されていた日本と他国の間の制限された郵便業務の再開の遅れを考慮して、6月25日の国務省訓令第186号に略述された、ブラジルの個人への通信の送信に関し決定が求められていること。

2. 占領と敗戦の事実を描いた日本映画は、ブラジルでの上映のため至急必要とされていること。合衆国陸海軍のものよりも日本人により制作された短編映画と長編映画が、より価値があること。5月16日付けととその後の日付けの電信においてシュラーにより議論された、本件について民間情報教育局の協力を求めること。

3. 天皇の8月15日の降伏詔書を含む著名な日本人によるラジオ放送の原稿が、ブラジルでの放送のために価値があるであろうこと。重要な本件に関する貴官の意見と追加提案がなされれば、大いに感謝する。
アチソン


発信電信
1946年9月16日
第407号

発  連合国最高司令官
宛  陸軍省参謀総長(国務長官に転送)
1946年9月16日第407号

参照 ブラジルにおける日本人テロリストの行為に関する8月9日午後6時国務省電信第440号

本事務所と総司令部の他の関係局の継続的な努力にもかかわらず、多数の技術的な困難のために、未だに国務省電信に掲載されていた提案の実施を完了することができていない。

国務省訓令第186号によって伝達されたサンパウロの至急報告第3998号で示された住所には、ブラジルで氏名を挙げられた人物への書信を準備するため、数週間前に通知された。これらの書信は、現在収集しているところで、通常の郵便経路により伝達することが容易になるであろう。ラジオ原稿と日本人制作の映画の完了は、資料不足とその他の技術的困難のため遅延している。日本からブラジルへの直接の短波の送信の可能性についても調査中である。

日本人テロリスト集団の指導者と言われてるいる人は、今では日本の敗戦とを認め、「補償を行うことを希望している」という9月12日のサンパウロからのUP至急報告を考慮すれば、前述の計画、特に直接の短波送信に係る計画を実施する努力が、継続されることが望ましいのか。
公認                     承認
ジョン・B. クールビ       ジョージ・アチソン・Jr
高級副官部 陸軍大佐     大使
高級副官                外交局長


A-144

1946年10月23日

東京 連合国最高司令官合衆国政治顧問宛

ブラジル、サンパウロからの9月27日無線電信A-211に従って、貴官の参考のために繰り返す。

「サンパウロ州における日本人の状況 9月23日国務省無線電報A-191の件名 は、日本からの音声の到着とそれと同時に行われた日本からの1,000を超える新聞の配給以来、鎮静化したが、もめごとは決して終わっていない。日本人の少数の孤立したグループが、日本敗戦を認める公式の言説とともに登場した。これらのグループは新聞雑誌でもてはやされているが、大部分は最初から事態の真相を了解し、秘密裡に我々の努力に協力してきた教育のある人の小さなグループを代表するものである。日本の勝利への庶民の信念は、揺さぶられているが、庶民は敗戦については全く受け入れていない

「海軍から受領したばかりの映画は、すばらしい。これに日本語の音声を加え、できる限り早く最悪の地区に送らなければならない。もっと多数の日本における我軍の写真が必要である。一方、新聞は最も効果のある道具であることが判明しており、もっと多数必要である

「国務省の無線電信に示されたように日本から直接の通信の受信は、おそらく仕上げの一筆を付け加えることになるであろう。

「日本からのラジオ放送は有益であろうが、この本当の発信源についてはじめに持つ疑いを乗り越えるためには時間がかかるであろう。これまで顕著な進展があり、一層の継続した努力により、2、3か月後には最終的成果を得るであろう。」