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はじめに 蔵書印の世界
 
 蔵書印は、書物の所蔵を明らかにするために蔵書に捺した印影です。中国で早くに発生し、それが日本に伝わってきたとされています。しかし、日本最古の蔵書印は奈良時代にまで遡ることができますが、いつ、どのように伝わったかは明らかでありません。ともあれ、以来、江戸時代中期までは社寺や特権階層の者など、極めて限られた人々しか使用することはありませんでした。ところが書物が一般に流通するようになると、学者や文人の蔵書家が出現し、趣向を凝らした多種多様な蔵書印が考案され、用いられるようになりました。

 蔵書印にはさまざまな形態があり、それらを使用した時代や機関の種類、個人であれば職業、身分などによってそれぞれ特徴が表れています。大名が使用したものは威風堂々としていますし、文人のそれには印文や意匠に凝ったものが見られます。そして、全ての蔵書印には、それらの所有者の心底に愛書精神が必ず伏在しているということを、その意匠や印文から窺い知ることができます。

 私たちは、蔵書印を調査することにより、蔵書印が捺されている書物の来歴を知ることができると同時に、その書籍の価値をおおよそ判断することもできます。また、蔵書印を手掛かりに当該の書籍に関係した人物や機関の蔵書の概要を知ることも可能です。

東京図書館で使われていた蔵書印
国立国会図書館の前身の東京図書館で使われていた蔵書印
 国立国会図書館の蔵書は現在およそ770万冊、その源を辿れば帝国議会の貴族院および衆議院図書館の旧蔵書と、明治5年に創設された書籍館を淵源とする帝国図書館の旧蔵書です。これらの蔵書の中には旧蔵者のコレクションの形態を保っているもの、あるいは幾多の歴史的変遷を経てほんの数冊当館の架蔵に帰したものと様々です。ここでは当館が営々と築いてきた蔵書の一片から、蔵書印が持つ魅力、また文化史的意味の一端に触れていただけるように、著名な人物や蔵書家の印、特徴のある印など30人分を選び、ご紹介いたします。

 なお、さらにお知りになりたい方は国立国会図書館編 『人と蔵書と蔵書印』(雄松堂出版 2002.10 15、 331p.)をご覧ください。
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