守貞漫稿
守貞漫稿
【成立年代】
冒頭に付された「概略」に「嘉永六年[1853])癸丑冬 喜田川舎山述」と あるほか「慶応三年卯五月」付けの追記がある。
【内容】 前述した「概略」に「余、天保八年[1837]以来、見聞に随ひ、これを散紙 に筆し…」とあるように、自身で見聞した風俗を広く集めて分類し、約700項 目にのぼる名辞や事象を絵入りで解説している。文化・文政以前についても古書 古画、近世の著作を検討し説明を加えている。「余、大坂に住すこと三十年、江戸 に移りて後今に至り十有四年、あらあら両地の俗を知る」ことから、江戸の風俗 のみならず随所で大阪との異同についても触れていることが大きな特色である。 江戸時代に作られた風俗方面の百科事典の多くが歴史的な方面に力点を置いてい る中で、幕末の江戸風俗を見聞のままに集め、挿図を多く付しており、非常に利 用価値の高い資料となっている。江戸時代の風俗に関しては最も重要な文献の一 つである。
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