はじめは国家の機関や貴族だけのものであった暦も、仮名暦が普及してくると、これを一般の人々も求めて使用するようになる。そのため、暦の需要は増大し版暦が出現したが、京都などで版行する暦だけでは需要を満たすことができず、各地でその土地に適した暦が出版された。
古くは、三島・南都・丹生の諸暦、江戸時代に入ってから版行された伊勢暦や江戸暦など、それぞれ特色ある形態と内容を持っていたが、貞享の改暦以降は統制され、暦注などの内容は統一された。
地方暦に記載される内容はおおよそ次のような構成になっている。
暦首に暦の発行者が示され、当該年の特徴などを述べた前文などが続くこともある。
まず、方位の吉凶が文章や図で示され、各月の大小一覧などがある。そして、正月から、各日の日にち、干支、十二直、納音(なっちん)の五行、各日の吉凶などの記述が続く。 |