おわりに

「琳派」は現在も様々な飛躍を続け、近現代のアート、そして社会に影響を与えています。「琳派」という概念や定義の緩やかさは21世紀に入って新たな展開を見せることになります。
平成16(2004)年に東京国立近代美術館で開催された「琳派 RIMPA」展においては、アンリ・マティス(Henri Matisse, 1869-1954)やアンディ・ウォーホル(Andy Warhol, 1928-1987)といった20世紀の海外作家の作品の中に「琳派的なるもの」を見出し、彼らの作品が「RIMPA」として展示されました。 「琳派」という呼称は尾形光琳に由来するものですが、光琳という個人を越えた普遍的な名称となりました。その呼称の持つ普遍性は、「琳派」芸術が持つ普遍的な美をうまく示しているように思われます。
これまで見てきたように、「琳派」は時代や場所を越え今に生きる私たちの心に響き、新たな美を産み、またその一端は生活の中へと溶け込んでいます。「琳派」の持つ懐の広さが、あるいはその理由なのかもしれません。