びぶろす-Biblos
平成20年4月号(電子化40号)
- NATIONAL DIET LIBRARY
- 発行/国立国会図書館総務部
- ISSN 1344-8412
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納本制度60周年を迎えて
はじめに
平成20年の今年は、国立国会図書館の設立60周年であると同時に、国立国会図書館が「納本制度」による資料収集を開始してから60周年でもあります。納本制度とは、国の図書館がその国で発行された出版物を一国の文化的な記録として収集・保存する仕組みであり、我が国では、国立国会図書館法(昭和23年法律第5号)に定められています。
当館では、納入された出版物の情報を目録に登載してインターネット等を通じて広く公表するとともに、その出版物を日本の文化的財産として末永く後世に伝えていきます。また、国会に対する立法調査サービスを行うための資料として活用すると同時に、行政・司法の各部門や国民の利用に供しています。複数部数の納入が義務付けられている国の諸機関や地方公共団体等の出版物は、世界各国の国立図書館、国際機関等との資料の交換にも用いられ、日本を理解してもらうための資料として諸外国で利用されています。
納本制度による資料の収集については、支部図書館、専門図書館の皆様には、日ごろから多大なる御協力を賜っているところであり、この場をお借りして感謝申し上げます。
非流通系出版物の納入に一層の御協力を
平成18年度に納本制度により納入された資料(図書)は、受入れ全体の約6割を占めており、当館の蔵書構築の土台となっています。国内で発行された出版物のどのくらいを収集できているのかというと、政府系機関の出版物に限っていえば、政府刊行物として販売されているものは、そのほとんどが納入されています(図参照)。しかし、審議会・調査会等の答申・審議資料、民間調査研究機関に委託して作成した調査報告書、執務参考資料といったいわゆる‘部内資料’は納入率が低く、国立国会図書館の調査では50%を切っています。これらの資料は、納入対象と認識していただけないことが多いのですが、頒布の目的で相当部数作成された資料は、機密扱いのもの(広く一般に公開することに支障があるもの)及び簡易なもの(書式、ひな形等)を除き、すべて納入対象の出版物となります。また、こうした資料の納入により、国民に対する説明責任を全うすることにもつながるのではないかと思われます。関係者の皆様の一層の御理解と御協力をお願いする次第です。
図 国内出版物納入率(2005年刊行分)
注)「政府系機関―流通系」は『政府刊行物等総合目録』(全国官報販売協同組合発行)から、「政府系機関―非流通系」は『政府資料アブストラクト』(政府資料等普及調査会発行)から、「地方自治体」は都道府県及び政令指定都市立の行政情報センター又は県立/市立図書館の目録から、「民間出版物」は日本出版販売、トーハン、大阪屋及び地方・小出版流通センターの出版情報からのサンプル調査。いずれも調査対象は2005年刊行分。(平成19年10月〜12月調査)
専門図書館の関連では、数年前から、社史の蔵書を充実すべく、特に納入をお願いし、当館のホームページ中にも専用のページ「社史・団体史等ご刊行に際してのお願い」を設けています。
お陰をもちまして、社史の納入については一定の成果が上がっておりますが、社史以外の企業広報誌等の収集状況につきましては、いまだ十分とはいえません。社外秘の内部資料の類は納入対象外となりますが、公表可能な企業広報誌や調査研究報告書等は納入対象です。これらの資料も、社史と同様、後世において、経営史、産業史の側面にとどまらず、社会史、文化史の面からも貴重な資料となることを御理解いただき、納入に御協力いただけると幸いです。
納本制度60周年を記念して
冒頭にも述べましたとおり、平成20年の今年は、国立国会図書館法の規定に基づく納本制度が施行されて以来、満60年に当たる年です。これを記念して、国立国会図書館では毎年5月25日を「納本制度の日」と定めました。これは、60年前のこの日に、納本の受付を開始したことにちなむものです。今後、「納本制度の日」を中心に、納本制度の一層の普及を目指してさまざまな広報活動を実施していきます。
具体的には、納本制度普及マークとして、シンボルマークと標語を数点作成しました。一例を以下に示します。

5弁花と「書」の字を組み合わせたデザインは、当館の記章のデザインで、国立国会図書館のシンボルマークとして使われているものです。
また、「納本制度の日」を期して、5月末までに国立国会図書館のホームページの「納本制度」のページをリニューアルする予定です。納入対象となる出版物の定義を含め、納本制度について分かりやすく解説し、多くの方々に納本制度に対する理解を深めていただくことを目指します。ぜひご覧ください。
このほか、記念のイベント等も計画しています。内容は、ホームページ等で随時お知らせしていきます。
(国立国会図書館 収集書誌部*)
*平成20年度から収集部と書誌部が統合し、収集書誌部が誕生しました。
