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トップ > 刊行物 > びぶろす > 平成18年4月号(電子化32号)

びぶろす-Biblos

平成18年4月号(電子化32号)

  • NATIONAL DIET LIBRARY
  • 発行/国立国会図書館総務部


はじめに

『びぶろす』は、昭和25年4月に創刊し、以後行政・司法各部門の支部図書館と専門図書館の連絡情報誌として今日に至っております。より広い範囲への提供を考え、平成10年8月号で冊子体を停止し、10月から国立国会図書館ホームページで公開しています。刊行形態は異なりましたが、今後も当館、支部図書館および専門図書館の折々の状況を掲載して行きます。

本誌に掲載された記事を全文または長文にわたり抜粋して掲載される場合は、サイトポリシーをご覧いただき、事前にご連絡ください。

目次

  1. 社史・団体史ご刊行に際してのお願い
  2. 宮内庁書陵部を訪ねて
  3. J-POWER(電源開発株式会社)の概要と資料センターのご紹介
  4. 法律図書館連絡会50周年記念総会からの報告
  5. 平成18年度行政・司法各部門支部図書館職員に対する研修について
  6. 平成18年度専門図書館協議会総会・全国研究集会のお知らせ
  7. 平成17年度の納本制度審議会
  8. 国立公文書館所蔵資料特別展「大名―著書と文化―」の御案内
  9. 日誌(平成18年1月〜平成18年3月)

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社史・団体史ご刊行に際してのお願い

 

関東のある地に、航空機メーカーが工場を建てました。やがて周りに部品を扱う工場が集まるようになり、戦争中は東京から疎開してきた工場がこれに加わりました。戦争が終わると航空機メーカーの工場は米軍に接収されましたが、会社は平和産業に転じ、転身した技術者のなかには自分たちの企業を興す例もありました。疎開企業のいくつかは東京に戻らないで、また本体が東京に戻った後もその地にとどまって、自らの手で新しい製品を作る技術者もいました。接収されていた工場跡地に、関西から電機メーカーが進出して、その周辺にも関連の企業が立地しました。この地では、多くの企業がその時代が求める製品を作りながら、自らの歩みを重ねていきました・・・

国立国会図書館は、昭和23年の創立以来、国立国会図書館法に定められた「納本制度」により、国内で刊行された出版物を広く集めています。企業や団体の貴重な歴史が出版物の形にまとめられた場合には、ぜひとも収集の対象とさせていただきたいと考えています。しかし社史・団体史は、一般に自費出版、非売品の形をとることが多く、出版の事実の把握が困難なため、なかなか思うように収集できない現状にあります。すでに第二次世界大戦集結から60年がたち、今後は、戦後に誕生した企業や団体が次々に創立の節目の年を迎えることと思われます。社史・団体史を刊行されるときは、ぜひ国立国会図書館にご一報いただきますようお願いいたします。

国立国会図書館は、納本制度によって収集した刊行物を国政審議に役立て、また図書館資料として多くの方々に利用していただくとともに、文化財として永く後世に残し伝えていく役割を担っています。日本国民だけでなく、世界中の研究者や一般の方々にも貴重な資料を提供しています。戦後日本を支えた多くの企業・団体の歴史を伝えていくことは、経営史、産業史の側面にとどまらず、社会史、文化史の面からも大きな意義があります。皆様のご理解とご協力を賜りますよう、お願いいたします。

また、すでに社史・団体史を刊行され、国立国会図書館に所蔵が無いことをお知りになった場合にも、ご連絡いただければ幸いです。

国立国会図書館 収集部

本件に関する問合せ先:収集部国内資料課民間納本係 内線24222・24223
nouhon@ndl.go.jp


国立国会図書館ホームページからNDL-OPACを検索いただきますと、国立国会図書館における所蔵の有無が確かめられます。

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宮内庁書陵部を訪ねて

窪田智子

7月8日は薄曇りの日でした。特別研修ということでしたが、個人的にもとても興味があり、積極的に参加させていただきました。国立国会図書館で準備していただいたマイクロバスに乗り、宮内庁へ向かいました。

私にとって初めてのお濠の内側です。そして初めてくぐる乾門、なぜか緊張してしまい気分はほとんど観光客です。

門をくぐって書陵部へ向かう途中、周りの景色を見わたすと2輪のきれいな蓮の花を見つけることができました。桜の並木もあり、きっと四季折々の風景は素晴らしいだろうと想像できました。

宮内庁書陵部は、昭和24年の官制改革によって、旧宮内省下の図書寮及び諸陵寮の合併吸収によって設置された官署だそうですが、その起源を遡れば直接的には宮内省内に明治時代に置かれた図書寮及び諸陵寮に由来し、またこれらの諸陵は、古くは律令制下の8世紀には既に設置をみていることが知られるなど、長い歴史を有する官署の系譜を引く機関なのだそうです。

古くから皇室が代々襲蔵してきた膨大な歴史的資料等の保存・公開をはじめとして、調査・整理・出版、天皇・皇族実録の編修、陵墓の調査・管理等をしつつ、保存管理を第一としながら閲覧等の業務も行われているそうです。

また、昭和に入ってからは、特に貴重な資料を選定し、その複製作製及び翻刻出版等の事業を実施、戦後に至って、さらにこういった事業を拡充・発展させ多くの成果を刊行、一部を市販すると共に国内外の大学や研究機関等に配布し、定期的な展示会の開催等によって広く一般に公開しているそうです。

書陵部に到着すると、まず最初に特別に展示していただいた貴重な歴史的資料を見せていただきました。御伽草子の一つである文正草子や、絵巻物、中には公家の方々が使われたという「眉之図並びんふくの御ほん」という大変珍しいものまでありました。

その数々の資料の中でも特に感激したのが、あの「解体新書」の初版本と「竹取物語」です。どれもこれも学校の教科書で見るようなものばかりで、図書館というより博物館や美術館にいるような気分になりました。

その後、一部の書庫も見せていただきましたが、触ってもいいのだろうか・・、見てもいいのだろうか・・・と思ってしまうような立派な資料が多く、またもやここで緊張してしまいました。お聞きしたところ、宮内庁図書館は、皇室関係資料全般を収集する専門図書館で、蔵書数は和洋図書合わせて約105,000冊もあるそうです。

また、書庫内は全館が土足厳禁で、洗濯可能なスリッパが各階ごとに用意されており、虫用のトラップも毎週チェック、日光よけ・汚れた空気を遮るために窓にフィルターが取り付けられ、新しい図書や借りてきた図書は全て燻蒸するなど、貴重な資料保存のためにあらゆる工夫がなされていました。

私の「本=知的財産」という意識が低すぎるのかも知れませんが、本当に驚きの連続でした。

書庫の見学の後は外に出ました。天守台から見える皇居内は東京とは思えない程、たくさんの自然が広がっており、天守台の目の前には香淳皇后のご還暦を記念して建てられた音楽堂の桃華楽堂が建っています。

八角形の建物で、色鮮やかな壁は有田焼や信楽焼の陶板、タイルなどで彩られ、屋根はテッセンの花を象っているそうで、特徴あるこの音楽堂がとても印象的でした。

桃華楽堂

(桃華楽堂)

その後、楽部庁舎へも案内していただきました。庁舎内ではまず正面に雅楽の演奏や舞で使われる舞台があり、迫力満点です・・・。

テレビや本でしか見たことのない舞台には、左右に大きな太鼓が座っています。今にも篳篥や笙の音が聞こえてきそうなほど、建物内の空気も違うような気がしました。

その中で雅楽に使われる珍しい楽器をはじめ関連の展示物も興味深く拝見させていただきました。

雅楽舞台

(雅楽舞台)

見学の最後はマイクロバスで皇居内をまわっていただき、宮殿や二重橋も見ることができました。最初に乾門をくぐってから門を出る時までずっと新鮮なことが続いた今回の見学、メインの図書館だけでなく、見る物、聞く物全てが素晴らしい芸術のように思え、日本の文化と伝統を肌で感じることができ、とても貴重な経験をさせていただきました。

それと同時に、これまで私が持っていた図書館業務や各資料に対する考え方も少し変えていく必要があると思いました。今後もこのような機会があれば、是非参加させていただきたいと思います。

支部厚生労働省図書館

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J-POWER(電源開発株式会社)の概要と資料センターのご紹介

土屋君江

1.J-POWER(電源開発株式会社)の概要

J-POWER(電源開発株式会社)は、国内の電力供給の増加を目的として、1952年に政府により設立されました。

それ以来、半世紀にわたり卸電気事業者として、一般電気事業者(10電力会社)に低廉かつ安定した電力を供給するとともに、全国大での基幹送電線の建設運用を行い、わが国の経済発展と国民生活の向上に貢献してまいりました。

これまでに当社が建設し運転している発電所は、2005年3月末現在で全国67ヶ所、出力規模約1,638万kW、送電線は亘長2,400kmにのぼっております。

設立当時は、戦後の電力不足を解消するため大規模水力発電(佐久間発電所他)の開発に取り組みました。

その後、高度経済成長に伴い、急増する夏期の電力需要に対応するべく、大規模揚水発電(奥清津発電所他)の開発や大容量送電線の建設を進めました。

1970年代の二度に亘るオイルショック以降、エネルギー源の多様化が強く求められる中で、国内初となる海外炭を燃料とする大規模石炭火力発電所(長崎・松島火力発電所他)の建設にも取り組みました。

その後も拡大し続ける電力需要をにらみながら、エネルギー効率の向上や環境問題への取り組みに力を入れるとともに、国際化の時代に対応した幅広い活動を推し進めてきました。

国際事業では、1960年以降、途上国を中心に世界60ヶ国において電力関連コンサルティングを実施し、水力・火力の電源開発、環境対策等に関する調査・設計・施工管理を行っています。最近では、自ら発電事業を行うIPP(卸供給事業者)事業など、多彩な国際事業を展開しています。

また、エネルギー市場の自由化に対応し、国内においてもPPS(特定規模電気事業者)向けガス火力、風力発電等の新しい事業を展開しております。

こうした中で2003年10月、当社の設立根拠法であった「電源開発促進法」の廃止法が施行され、2004年10月には、東京証券取引所第一部に上場し、完全民営化をいたしました。

また、2002年よりコミュニケーションネームとして「J-POWER」を使用しており、この名称には、これまで50年にわたり日本全国および世界各国で事業を展開してきた実績と技術力を活かし、「エネルギー」と「環境」の2つの分野を中心として、世界を舞台に幅広く事業を展開し、地球の未来のために、多くの人々に「パワー」をお届けしたいという思いが込められております。

2.資料センター沿革

当社の本店にございます資料センターは、総務部管轄の部門として1953年設立いたしました。
資料センターでは本店内の図書、雑誌の管理と社内文書の一元管理を行っております。

  • 資料センターの広さ 約200平米、
  • 閲覧机 11席
  • 文書図書検索用PC 1台
  • CD-ROM読取専用PC 1台
  • マイクロフィルム閲覧用リーダー 2台
    が設置されております。
  • 資料センター内の配架図書は
    和書 約25,000冊、洋書 約1,000冊
  • 配架雑誌は
    和雑誌 440種、洋雑誌 140種
  • 社内文書 23万件
    マイクロフィルム 約8,000巻

開館時間は 平日の9:00から18:30で、時間外は、施錠を行い閉館しております。

当資料センターの利用は、原則として電源開発の本店在籍の社員のみとなっております。
ただし、閲覧については、IDカードの提示により電源開発の本店以外に勤務する社員及び関係会社の社員も利用することが出来ます。

貸出は、電源開発の本店勤務社員に限定しております。期間は図書、雑誌は1週間、社内文書は1ヶ月間です。

3.当資料センターの特徴(社内文書管理)

当資料センターの特徴として、図書、雑誌管理のほかに、社内文書の管理を行っていることがあげられます。

社内文書は会社設立当時からのものを保管しております。保管形態として紙媒体、マイクロフィルム、イメージデータ(紙文書をスキャナーで読込みイメージデータ化したもの)の3種類があります。

2004年、それまでイメージデータ処理を行っていたハードウェアが、メーカー側の都合により、近々使用出来なくなるということになり、データ管理について代替措置を講ずる必要が生じました。また、社内文書・図書を管理するシステムの見直しの時期とも重なり、検討の結果、両方のシステムを統合した新たなシステムを構築することになりました。

システムの詳細を検討していく中で、今までは、社内文書やイメージデータの扱いは、保管ということに重点がおかれ、閲覧や検索については、さほど重要視されていないことに気が付きました。社内文書は貴重な企業財産であり、営業秘密文書等の重要文書が含まれていることから、その対応策として、システムサーバーのセキュリティ機能の充実等、情報漏洩の防止策を講じるとともに、文書管理体制の整備を行いました。

また、検索機能では全文検索機能を導入し、機能の充実を図りました。

さらに、増え続ける社内文書の電子化を推し進めるとともに、利用者自らがイメージデータ化した文書について、必要性に応じた保存期間の設定を行えるようにしました。

4.新システムの運用管理体制

新システムの文書管理体制を構築するにあたり、データ運用管理の責任所在を明確にすることを第一目標にしました。

まず、システム全般の責任者として、『文書管理統括責任者』を設置し、社内文書管理運営、および、システム管理運営の管理者としてすべて権限を持っております。

次に、システムを実運用にあたる管理を行う『システム統括管理者』を設置し、後述の各部文書管理者の管理を行っております。具体的には、各部文書管理者の設定・データログ管理・サーバーの容量管理・システム利用者登録などを行っております。

『各部文書管理者』は、各部署内の文書やデータを管理する目的で設置しておりますが、各部署で何名と決めているわけではなく、部署毎の管理体制にあわせております。

また、部内の取り纏め責任者として正管理者、実運用を行う副管理者を選任するなど、管理内容を分けて行うことも可能です。

各部文書管理者は、部内利用者の管理とデータの管理を行います。具体的には、部内利用者の管理として、利用者の利用権限(イメージデータの利用範囲等)の設定、社員以外の利用者のシステム利用の申請を行います。

イメージデータの利用を行うためには、各部文書管理者が部内利用者の利用範囲を設定することが必須条件になっております。

設定されていないと 利用者側では、データを見ることも出来きませんし、データの存在すらわからない状態になっております。

利用範囲の設定を行うことで初めて データに関するアイコンが表示されます。アイコンが表示されても、その先、データを開いた時にどのようにデータを使用することができるかという設定(権限設定)を行わないと使用できないことになっております。

権限設定には、閲覧するだけの参照権限、印刷権限、新文書を登録することが出来る登録権限、現データを更新出来る編集権限、データ削除が出来る削除権限等を設定することで、それぞれの権限にあわせた利用が可能となります。

他にも各部文書管理者は、後述のアクセスログ管理、イメージ登録されたデータの保存期間設定、保存期間満了時のデータ整理も行っています。

5.新システムの機能

新しい文書管理体制を運用するにあたり、さらなる情報管理の徹底を図るため、新システムにいくつかの機能を追加しました。

新たな機能は、個々人に文書管理の重要性への理解を促すと同時に、責任を持った利用をしてもらう意味も含まれております。

新たな機能は次の4つです。

  1. 業務秘密管理規程、守秘義務同意画面の表示
    情報管理の視点から、情報利用にあたり利用者個々人に社内規程を守り、責任を持ってもらうという意味で追加したものです。
    なお、守秘義務同意画面は、電源開発の社員以外の利用者を対象にしております。
  2. タイムアウト機能
    重要な社内情報が含まれた文書を表示させたまま、席をはずしてしまう等の事象も考えられることから、操作をしないまま一定時間が経過した場合、自動的にログアウトするタイムアウト機能を追加しました。
  3. 個人パスワードの時限管理
    重要な社内情報が含まれた文書を検索・閲覧できるシステムであることから、個人のログインパスワードについては、時限管理を行うことにいたしました。
    現在は、半年毎にパスワード変更のメッセージを表示させて強制的にパスワードを変更させる手法をとっています。
  4. アクセスログ管理
    情報漏洩の防止策の一つとして、利用者がシステム上でどのような操作を行ったかの記録(アクセスログ)を残し、各部文書管理者が所属員のアクセスログを管理することにしました。
6.最後に

現在、新システムが稼動して1年半余り経過しておりますが、各部署のデータ管理を各部文書管理者が行っていることにより、データ管理の重要性を再認識してもらえたこと、新システム導入前は、ただの保存用のイメージデータだったものが、活用され始めたことにより、システムの利用率を上げることができました。

また当初は、各部文書管理者には、煩雑な業務を増やしてしまうのではないだろうかという心配もありましたが、責任の所在がはっきりとしたことによって、システム運営の調整も円滑に行くようになりました。

今後は、さらなる情報管理の徹底、データの容量が増加することを踏まえた不用データの整理方法、及びOS等の環境に左右されないデータ管理方法について検討していかなければならないと考えております。

(電源開発株式会社総務部資料センター)

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法律図書館連絡会50周年記念総会からの報告

曽雌裕一

1.法律図書館連絡会第48回総会報告

第48回法律図書館連絡会総会は、平成17年10月21日(金)に京都の立命館大学(衣笠キャンパス)末川記念会館ホールを主会場として開催された。この総会への参加者数は、36機関から53名の会員のほか、賛助員7名を加えた計60名であった。

当日は、常任幹事館の国立国会図書館・松尾和成氏、開催館・立命館大学図書館長・水口憲人教授による開会挨拶に続いて、立命館大学法学部長・吉村良一教授が基調講演「法科大学院後の法学部教育の課題」を行った。

講演の趣旨としては、「法科大学院の設置によって法学部廃止論さえ登場する状況にあって、現代社会における法学部教育の果たすべき役割は何か」を問うもので、法学部教育が「法化社会」において一層重要になり、従来の画一的な教育内容から大学が独自性を競うように変化することによって「法学部の存在意義」や「法学部教育改革の方向」が様々に活性化されることを期待する内容であった。

午後の総会議事では、幹事会・各委員会報告に続き、新規賛助員の入会や「法律図書館連絡会創立50年記念誌」の刊行方針に関する協議(詳細後述)がなされたほか、九州女子大学附属図書館長・高橋昇氏(賛助員)より、アンケート「法情報専門職に求められる要件ならびにその養成について」の調査に関する中間報告も行われた。

これらの総会議事が終了した後、50周年記念企画として「法律図書館の課題」というテーマのもとに、立命館大学法科大学院の指宿信教授を中心とした講演とパネルディスカッション(詳細後述)が行われた。

なお、次回開催館については、総会の時点で候補が確定していなかったため報告事項に含まれなかったが、その後、東京大学が第49回総会の開催館に決定している。

2.創立50周年に関わる内容−その1−:「法律図書館連絡会創立50年記念誌」の刊行

前述のとおり、法律図書館連絡会創立50年記念誌の刊行に関して、新メンバーによる50年誌編集委員会を編成する旨の報告と企画書の提示が総会議事の中において行われた。

この企画書によると、「50年記念誌」は、A5版(ペーパーバック)縦書き2段組300ページ程度の「本編編」とB5版(ペーパーバック)横書き250-300ページ程度の「ダイレクトリー編」(日本の法律図書館ダイレクトリー)の2編に分かれ、ともに平成18年度の第49回総会における配布を予定している。

法律図書館連絡会では、「びぶろす(Biblos)」平成17年7月号において東京経済大学の丸本操氏が紹介されているように、過去様々な活動とその成果物を残してきてはいるが、法律資料の形態も法情報環境も大きく変化する中にあって、現在および今後の法律図書館連絡会の活動を担う者たちが、現状のサービス実態を客観的に評価し、より有効な法情報サービスを開発・提供する足場として50年目の現在の記録を残すという必要性が、この50年誌刊行計画の重要な背景として存在している。

3.創立50周年に関わる内容−その2−:記念企画=講演とパネルディスカッション

毎年の総会は、基本的に開催館が全体の内容やスケジューリングを構成するのが通例であるが、第48回総会は創立50周年記念という特別の趣旨を持った開催であったため、総会議事後の日程は、幹事会の企画によるところとなった。

この幹事会企画「法律図書館の課題」(総合司会:中央大学図書館・藤勝周次氏)は、「講演」と「パネルディスカッション」の二部構成をとっており、どちらも、立命館大学法科大学院の指宿信教授に中心的な役割を委ねることとなった。

まず、企画の前半として、指宿教授により「法律図書館の課題」と題する講演が行われたが、そこでは、ロースクールの開始、電子資料の拡大、ネットワーク化の浸透などに伴い、図書館不要論さえ聞かれる現代の厳しい状況こそ、逆に図書館にとっては飛躍のチャンスであるという論理のもと、プロフェッショナル・ライブラリアンの養成と組織化、スキルアップの方向性、活動領域の拡大:司法支援とライブラリアン、といったテーマが具体的な課題として詳細に論じられた。

また、司法改革を担うものとしての「法コンシェルジェ構想」や「法律図書館整備基準」策定の必要性についても言及がなされた。

次に、この講演を受けて、指宿教授と林美春氏(千葉大学法経学部法学科資料室)、梅原成子氏(東京弁護士会・第二東京弁護士会合同図書館)、加藤裕子氏(中央大学法科大学院教育研究支援室)の4名によるパネルディスカッションが実施された(司会は筆者が担当)。

各パネリストの所属先の現状報告から始まったが、それぞれ次のような内容であった。

5.今後の課題と展望

図書館のビジネス支援機能は、大人への図書館サービスであり、アメリカでは、ごく当たり前の図書館機能である。今後日本の公共図書館でもこうしたサービスを行っていくところが増えていくことになると思われる。それにより、企業活動の支援や起業・労務を含む情報・資料の提供機能の強化、相談業務に応じるための職員のスキル・レファレンス能力の向上、NPOなどとの協働により自らの足りない部分を補うなど、柔軟でかつ応用力の高い図書館経営が求められていくことになろう。

まだ、開設して一年半でしかない。現在の利用状況は、区内中小企業の皆様に使いこなしていただくまでになっていない。これが課題である。とにかくPRにつとめるほか、イベントなどを含め、中小企業の皆様が馴染める図書館づくりを進め、中小企業の皆様のサロンとなっていくよう努力していく。

品川区立図書館では、この事業により、他課・NPOと連携した事業展開、さらには図書館が中小企業対策という区政の政策課題を担うことができるということも経験できた。こうした事業展開は、図書館そのもののあり方を変容させていくものであり、従来の図書館サービスの一層のレベルアップを求められている。

ビジネス支援図書館は、いまだ模索状態から脱していないが、様々な試行錯誤を積み上げながら、一層区民・市民のニーズにあったサービスが各地域の特性にあわせて進展していくものと確信している。

・中央大学(加藤氏):
ロースクールのライブラリーは中央図書館と離れたところにゼロから構築したため、スペースの問題や基本資料の入手難のため電子媒体が中心。
・弁護士会(梅原氏):
大学図書館と違って法律実務家が図書館に求めるものは多種多様だが、どんなことにも対応が求められる。スタッフの育成はOJTが主とならざるを得ない。
・千葉大学(林氏):
国立大学法人となったことで人と経費の削減に直面。24時間開館としたため夜間は無人で開館。中央図書館は一般市民に開放し弁護士の利用もあり。

続くディスカッションにおいては、まず、ローライブラリアンには司書的センスのほかに相当程度の法学的素養が必須ではないかとの指摘があり、指宿教授もそれを是認された。

また、アメリカのロースクールではディジタル依存(電子媒体、オンライン・ネットワーク等)の状況が顕著で、ライブラリアンの関与の度合いが低下しつつあるが、日本では教員が多忙のため、ライブラリアンが学生よりも教員の支援に割く時間が大きくなっているとの報告があり、ライブラリアンの本来の業務範囲についても議論がなされた。

ライブラリアンは法律の専門家ではないが、専門家以上に関連ツール情報に敏感であるため、各種の支援が求められやすいことが指摘された。

日本のDBの欠点については、総務省の法令データ提供システムの収録法令不足(行政省庁が管轄する法令のみ収録)、商用の判例DBは紙媒体に依存、等の点を指宿教授が例示。アメリカでは未公刊判例もWEST-LAWやLEXIS-NEXISで検索可能なので、日本の判例DBも、上告趣意書くらいまで一括掲載してほしいとの意見を述べられた。

そのほか、ロースクールで学生にDBを無尽蔵に使わせることの是非や、組織としてライブラリアンをサポートする方法等、議論は多方面に展開した。

また、会場の参加者からも計6件の質問用紙による質問・問題提起があった。

最後に、指宿教授より「図書館には人、物、時間だけではないナレッジの集積が求められている。聞いたことに答えてくれないライブラリアンなら不要である」との意見が出されて、パネルディスカッションは終了した。

短時間ではあったが、法律図書館を取り巻く環境の変化と、それに対応するためのライブラリアンの育成が重要な課題であることを認識させる議論となった。

なお、指宿教授より、同教授執筆の「法情報検索教育のいま」現代の図書館42巻4号(2004年12月)が参考文献として挙げられたので、これを参考のために付記することとする。

(なお、パネルディスカションの内容については、梅原氏がまとめられた報告メモを相当部分引用しています。)

(国立国会図書館調査及び立法考査局議会官庁資料課)

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平成18年度行政・司法各部門支部図書館職員に対する研修について
平成18年度研修予定(平成18年4月〜平成19年3月)
研修
5 12(金) 平成18年度行政・司法各部門支部図書館新規配属職員研修I
「支部図書館制度等に関する説明会及び国立国会図書館の見学」
19(金)と26(金) 平成18年度行政・司法各部門支部図書館新規配属職員研修II
「NDL-OPACの検索と各種サービス」
6 9(金) 国立国会図書館DBの検索講習会
「国会会議録検索システム、帝国議会会議録検索システムの検索法」「レフシス目次情報検索システムの検索法」
7 14(金) 特別研修「見学会:支部国土交通省図書館国土地理院分館及び国土地理院」
28(金) 特別研修「支部気象庁図書館の資料の紹介と電子化」 
8    
9 15(金) 司書業務研修「オリエンテーション」「図書館学入門」
20(水) 司書業務研修「議会官庁資料室のレファレンスについて」 
22(金) 司書業務研修「目録法入門」
26(火) 司書業務研修「分類法入門」
29(金) 司書業務研修「国会分館(議事堂内図書館)について」
10 3(火) 司書業務研修「著作権制度の概要について」「複写サービスと著作権」
6(金) 司書業務研修「資料保存研修」
10(火) 司書業務研修 特別科目「見学会:アカデミーヒルズ六本木ライブラリー」
13(金) 司書業務研修「雑誌記事索引について」「交流会」
18(水) 司書業務研修「レファレンス入門 人文分野」「レファレンス入門 経済社会分野」
20(金) 特別研修「NDL-OPACの検索と各種サービス」 
24(火) 司書業務研修「新聞資料について」「電子資料室について」
31(火) 司書業務研修「国会レファレンス」「研修に関する懇談会」「修了式」
12 1(金) 特別研修「見学会:財団法人渋沢栄一財団付属渋沢史料館及び実業史研究情報センター」
  • 6/22(木)、23(金)専門図書館協議会総会・全国研究集会(東京)
  • 10/26(木)、27(金)全国図書館大会第92回(岡山)

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平成18年度:専門図書館協議会 総会・全国研究集会のお知らせ

専門図書館協議会

  • 平成18年度専門図書館協議会 総会・全国研究集会
  • 総合テーマ:「立ち上がれ!ライブラリアン」
  • 開催期日:平成18年6月22日(木)、23日(金)
  • 開催会場:日本科学未来館(東京)
  • 後援:国立国会図書館、(社)日本図書館協会 他
問い合わせ先
専門図書館協議会 中央事務局
〒104-0033 東京都中央区新川 1-11-14 日本図書館協会会館6階
Tel
03(3537)8335
Fax
03(3537)8336

詳しくは
http://www.jsla.or.jp/

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平成17年度の納本制度審議会

納本制度審議会は、国立国会図書館法に規定する納本制度の改善及びその適正な運用に資するため、平成11年4月に設置された国立国会図書館長の諮問機関です。

1.第14回納本制度審議会

同審議会委員の任期は2年とされていますが、当館では、平成17年5月31日をもって委員の任期が満了したことを受けて、同年6月1日付けで審議会設置以来四期目となる今期委員の委嘱を行いました。

期が改まったことに伴い、会長の選出等の会の構成などを行う必要があるため、平成17年7月13日、第14回の納本制度審議会が当館において開催されました。

調査審議の概要は次のとおりです。

  1. 委員の委嘱の報告
    今期は17名の委員(名簿参照)を委嘱したことを事務局から報告しました。
  2. 本制度審議会の目的及び構成
    今期委嘱後最初の開催であったため、同審議会の目的、所掌事務、構成等について、根拠規定に即して事務局から説明しました。
  3. 代償金部会所属委員の指名の報告
    委嘱と同日付けで館長が五名の委員(名簿参照)を指名したことを事務局から報告しました。なお、後述のように、審議会終了後、第5回代償金部会が開催されました。
  4. 会長の選出及び会長代理の指名
    委員の互選により、衞藤瀋吉委員が会長に選出され、衞藤会長が公文俊平委員を会長代理に指名しました。
  5. 「インターネット情報の収集・利用に関する制度化基本方針(改訂第二版)」について(ウェブアーカイブ制度化推進本部長)
    平成16年12月9日の納本制度審議会答申「ネットワーク系電子出版物の収集に関する制度の在り方について」(内容等について、詳しくは、本誌平成17年4月号「ネットワーク系電子出版物の収集に関する制度についての調査審議及び答申(平成16年度の納本制度審議会)」を御覧ください。)においてネットワーク系電子出版物の収集に関する制度の骨格が示されたことを受けて、当館では、制度構築へ向けた検討作業を行っており、3月には「インターネット情報の収集・利用に関する制度化基本方針」を取りまとめ、3月31日に開催された第13回の当審議会でも報告し、出席者からの意見を承りました。
    この基本方針については、この他にも、当館ホームページ等を通じた一般からの意見募集、出版・著作権関連団体への説明及び意見聴取、各行政省庁その他関係機関への説明などを実施し、その結果、寄せられた意見等をふまえて、二次にわたる改訂を行ったので、今回の審議会では、同基本方針のとりまとめに当たったウェブアーカイブ制度化推進本部の本部長(総務部長)から、改訂箇所とその考え方について報告しました。
    改訂による大きな変更点は、自動収集について、現在のインターネット上には、とりわけ個人のサイトにおいて、著作権侵害の情報、人権侵害・名誉毀損・プライバシー侵害情報、わいせつ物、児童ポルノ、犯罪教唆情報等が存在すること、また、当館が個人のサイトを含むすべてのウェブ情報を収集することの是非について多様な意見が並存していることにかんがみ、収集対象を国、地方公共団体、独立行政法人、大学、学校、公益法人など公共性の高い機関のサイトに掲載された情報に限ることとした点です。
  6. 今後の日程(案)について
    現在のところ納本制度審議会に対する諮問はありませんが、当館からの報告が必要となる場合には、会長と相談の上、随時開催することとしたい旨を事務局から説明し、了承が得られました。
  7. 事務局からの報告
    事務局から、平成16年度出版物納入状況、平成17年度代償金予算及び平成16年度代償金支出実績について報告を行いました。
2.第5回代償金部会

代償金部会は、納本制度審議会に常置される機関であり、同審議会の所掌事務のうち、国立国会図書館法第25条第3項に規定する代償金の額に関する事項を担当しています。

当館では、1で述べたように、平成17年6月1日付けで新たな審議会委員の委嘱を行いましたが、その際、併せて5名の代償金部会所属委員を館長が指名しました。

この指名を受け、部会長選出等の会の構成を行う必要があるため、第14回審議会終了後、引き続き第5回の代償金部会が開催されました。

議事では、所属委員の互選により、紋谷暢男委員が部会長に選出され、紋谷部会長が合庭惇委員を部会長代理に指名しました。

※なお、これまでの納本制度審議会の答申、報告、議事録等の資料は、当館ホームページ(http://www.ndl.go.jp/)上で公開されております。

(「国立国会図書館について」→「納本制度」→「納本制度審議会」を御覧ください。

納本制度審議会事務局(国立国会図書館収集部)

納本制度審議会委員名簿(平成18年3月31日現在)(五十音順)
会長 衞藤瀋吉 東京大学名誉教授
会長代理 公文俊平 多摩大学情報社会学研究所所長、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター代表
代償金部会長 紋谷暢男 成蹊大学法科大学院教授
委員 合庭惇 国際日本文化研究センター教授
委員 朝倉邦造 社団法人日本書籍出版協会理事長
委員 安念潤司 成蹊大学法科大学院教授、弁護士
委員 はるみち 弁護士、慶應義塾大学法科大学院教授
委員 小幡純子 上智大学大学院法学研究科教授
委員 まさとう 社団法人日本新聞協会会長
委員 見城美枝子 青森大学社会学部教授、エッセイスト
委員 佐藤修 社団法人日本レコード協会会長
委員 塩見昇 社団法人日本図書館協会理事長
委員 清水勲 帝京平成大学現代ライフ学部教授
委員 白石勝 社団法人日本雑誌協会理事長
委員 高橋真理子 朝日新聞社科学医療部次長
委員 よしのぶ 社団法人日本出版取次協会会長
委員 ももざき ひでる 社団法人行政情報システム研究所会長

(17名)

代償金部会所属委員(5名)
部会長
紋谷暢男
部会長代理
合庭惇
朝倉邦造
佐藤修
清水勲
国立公文書館所蔵資料特別展「大名―著書と文化―」の御案内

国立公文書館では、毎年、春・秋の2回、所蔵資料による特別展を開催しています。平成18年春は、「大名―著書と文化―」と題し、大名の編著書や系譜関係の古書、古文書等、江戸時代の政治や文化を跡づける貴重な資料を展示いたします。

特別展は、歴史資料として重要な公文書等を大切に保存し、利用することの意義を広く理解していただくことを目的に開催していますので、是非多くの皆様に御覧いただきたく御案内いたします。

期間
平成18年4月8日(土)〜27日(木)土・日曜日も開催
時間
午前9時45分から午後5時30分まで
ただし、木・金曜日は午後8時まで
講演会
平成18年4月16日(日)午後2時から
「大名の文化と芸能」
講師:熊倉功夫 氏(財団法人林原美術館館長・国立民族学博物館名誉教授)
事前申込み制・平成18年3月31日必着(ポスター参照)
(入場は無料)
  • 会場
    国立公文書館
  • 住所
    〒102-0091
    東京都千代田区北の丸公園3-2
  • TEL:03-3214-0621(代表)
    URL:http://www.archives.go.jp

(東京メトロ東西線「竹橋駅」1b出口より徒歩5分,東京メトロ東西線・半蔵門線、都営地下鉄新宿線「九段下駅」4番出口より徒歩12分)

国立公文書館特別展ポスター(表)

国立公文書館特別展ポスター(裏)

クリックすると拡大します。

日誌(平成18年1月〜平成18年3月)
平成18年
2月28日
国立国会図書館副館長(総務部長事務取扱)
生原至剛(前 安江明夫)
3月6日 平成17年度第2回兼任司書会議
3月9日 平成17年度第3回中央館・支部図書館協議会幹事会
3月13日 平成17年度第3回中央館・支部図書館協議会

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