びぶろす-Biblos
平成15年7月号(電子化21号)
- NATIONAL DIET LIBRARY
- 発行/国立国会図書館総務部
- ISSN 1344-8412
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- 支部図書館に関する記事一覧

はじめに
『びぶろす』は、昭和25年4月に創刊し、以後行政・司法各部門の支部図書館と専門図書館の連絡情報誌として今日に至っております。より広い範囲への提供を考え、平成10年8月号で冊子体を停止し、10月から国立国会図書館ホームページで公開しています。刊行形態は異なりましたが、今後も当館、支部図書館および専門図書館の折々の状況を掲載して行きます。
*本誌に掲載された記事を全文または長文にわたり抜粋して掲載される場合は、サイトポリシーをご覧いただき、事前にご連絡ください。
目次
- 「(財)吉田秀雄記念事業財団 アド・ミュージアム東京 広告図書館」の紹介
- 農林水産省電子図書館と韓国の図書館の紹介
- 環境省図書館の現況
- 北海道開発局分館の状況
- 日誌
「(財)吉田秀雄記念事業財団 アド・ミュージアム東京 広告図書館」の紹介
粟屋久子
1.吉田秀雄生誕100年記念事業
- a)吉田秀雄について
- 吉田秀雄は、43歳という若さで1947年(昭和22年)に(株)電通の第四代社長に就任し、戦後日本の広告界において、広告を中心とするマーケティング理論と技術の普及発展を目指して多大な功績を残し、世に「広告の鬼」と称されました。
- 吉田は戦時体制下の広告界の整理統合、新聞広告料金および広告代理業手数料率の適正化に奔走し、その解決に主導的な役割を果たしました。戦後は民間放送の創設を推進する一方、広告取引の近代化や広告関係団体の設立に邁進、近代広告産業の確立に大きな足跡を残しました。また「広告は科学と芸術である」という信念に基づき、広告理論の導入やクリエイティブ技術の発展向上を目指して、優れた広告作品を毎年顕彰する「広告電通賞」を1948年(昭和23年)に制定しています。
- 1950年代半ばからは、欧米型の新しいビジネスモデルの可能性を広告業界に示し、さらなる活躍が広告業界はもとより産業界からも嘱望されていましたが、1963年(昭和38年)1月、病に倒れ、現役のまま59歳で他界しました。
- b)(財)吉田秀雄記念事業財団
- 吉田秀雄の遺志と情熱を継承するために、1965年(昭和40年)に創立されたのが財団法人吉田秀雄記念事業財団で文部科学省認可の財団法人です。
- 当財団は、マーケティング活動、特にその一環としての広告ならびに関連分野における研究・開発の助成振興と、同分野の理論・技術の普及発展を通じて、広くわが国の学術・経済・文化の向上発展に寄与することを目的としています。
- 吉田秀雄生誕100年目にあたる、2002年(平成14年)から当財団では二つの記念事業を進めています。第一は「アド・ミュージアム東京」(写真1)の設立、第二は研究助成活動の一環としての、アジア地域を対象とした客員研究員制度と委託研究の2つからなるアジア・プログラムです。

(写真1 ADMT入口)
2.広告図書館から「アド・ミュージアム東京」(ADMT)へ
2002年12月1日、吉田秀雄記念広告図書館は電通銀座ビルから、今 話題の街“汐留”の「カレッタ汐留」に移転しました。名称も「(財)吉田秀雄記念事業財団アド・ミュージアム東京」(ADMT)と改め、広告関連の図書・資料が閲覧できる「広告図書館」(写真2)と、ポスターやCMなどの広告作品を閲覧・視聴できる「展示施設」を併設した総合的な広告資料館として生まれ変わりました。

(写真2 図書館 雑誌架)
- a)広告図書館の施設概要(写真3)
- 閲覧席
- 24席、蔵書検索機2台、AdDAS(収蔵品画像データ・ベース)2台、AV再生装置1台
- 蔵書数
- 15,000冊(和書:11,000冊・洋書:2,000冊・雑誌合本:2,000冊)
- AV資料178本、雑誌:145種(和雑誌:121種・洋雑誌:24種)
- 床面積
- 173.9m2 (図書館のみ、ADMT全体は1,210m2)

- (写真3 館内案内図)
- b)図書館の変遷と現状
- 広告図書館は1966年(昭和41年)に(財)吉田秀雄記念事業財団の事業の一環として、マーケティングと広告を学ぶ人のために、日本で唯一の広告専門図書館として開設され、無料で公開してきました。吉田秀雄の広告に対する情熱を形に表し、さらに一般の方々にも広告に親しんでいただくことを目的として、永年様々な資料を揃え続けてきました。
- 図書館開設初期の利用者は財団の助成研究者や卒業論文、「学生広告論文電通賞」に応募する学生達が中心で、閲覧席15席前後の館内は、夏休み明けから12月一杯くらいまで、午後は満席となるほどの活況を呈していました。その後は企業に勤める社会人の割合が増加し、季節に関係なく午後になると混雑するようになってきています。企業戦略論、ライフスタイルの統計資料、ブランド、広告制作に関係する年鑑などのリクエストも多くなってきました。
- 数回の移転と改装を経て、1998年6月からは本格的に蔵書をデータベース化し、会員登録制(無料)による図書の貸出しを実施しましたが、専門図書館として貸出しを行うことは、せっかく来館されても貸出し中のために利用できない、返却予定日を過ぎているのに戻ってきていない等の苦情や弊害も目立ち始めたため、汐留への移転を機に貸出しは中止しました。
- また、学術関係の資料だけでなく、テレビ・コマーシャルや新聞広告などの広告作品に対する重要性が研究者の間でも高まってきており、こうした要望に応えるため、「展示施設」を開設することとしました。
3.図書館資料の特色
- a)特別コレクション
- 当財団の助成を受けた研究者の方々からは、その報告として研究論文を提出していただくことになっており、財団設立当初より2001年度までの総数は641冊となりました(写真4)。これらの論文は、全て閲覧可能で、ウェブ・サイト上(http://www.admt.jp)では、各論文の「概要」がダウンロードできます。

- (写真4 助成研究集 書架)
- b)蔵書構成の特色
- 国内で刊行される広告関係の図書、雑誌、年鑑は網羅的に収集しており、雑誌、年鑑のバックナンバーも多数保存しています。
- 最近はブランド関連、グラフィックデザインの図書も充実させており、国内外の主な広告賞受賞作品を収録したCM作品集などAV資料の閲覧も可能です。
- 洋書は米国で発行されたものが中心になりますが、最近は年間100冊づつ購入しています。在米の広告専門ジャーナリストが選書し、資料探しの手助けとなるよう、すべてに日本語の概要を付してありますので、概要からの蔵書検索も可能です。
- 国内の広告賞受賞作品集としては「コピー年鑑」「ACC CM年鑑」「消費者のためになった広告コンクール」などがあります。
- 「広告白書」「電通広告年鑑」「広告制作料金基準表」「アンケート調査年鑑」などは、創刊号から所蔵しています。
- また主要な広告関連雑誌のバックナンバーは、創刊号から合本にし、閲覧できるようにしています。特に「広告関係論文レファレンス」はそれらの雑誌に掲載された記事や論文を探すのに大変便利な資料で毎年刊行されており、当館は1964年から約40年分を所蔵しています。
- c)ICチップを使って蔵書管理
- 今回、広告図書館をリニューアルするにあたり、来館者の便宜をはかるとともに、蔵書管理の省力化などを考慮して、システムを一新しました。図書の無断持ち出し防止ゲートの誤作動が少ない、不明本(利用者が誤った書架に戻してしまう)探しが容易、蔵書点検の読み取りスピードが速い(写真5)、等の理由により、すべての図書にICチップを貼付し、管理する方法を採用しました。

- (写真5 蔵書点検風景)
- d)AdDAS〔収蔵品画像データ・ベース〕
- 「AdDAS(アドダス)」は(財)吉田秀雄記念事業財団が収蔵する、錦絵、引札、看板、新聞・雑誌等の印刷媒体、映像(テレビCM)、音声(ラジオCM)等の各種広告作品資料をデジタル化してパソコン上で検索・閲覧できるようにしたアーカイブシステムです。
- 画像の公開には著作権法上の制約があるため、利用する為には別途申込手続きが必要です。視聴も館内限定とさせていただいており、検索結果の印刷のサービス等は行っておりません。
- AdDASには印刷メディア作品の画像を部分的に拡大・縮小・移動しても画質を損なわずに見ることができる機能があり、広告の中の小さな文字も確認することができます
4.アド・ミュージアム東京(略称 ADMT)の見所
- a)時代展示コーナー
- 「華やかな江戸の広告〜広告の"今"」として江戸期から今日までを7つの時代に区分してあります。江戸期のコーナーでは、今日のチラシや折込広告に近い引札、店名を印刷して配ったうちわ絵、歌舞伎役者絵等を、明治時代は石版ポスターなどの実物を展示してあります。こうした広告作品を通して日本の広告史を概観することができます。
- 20世紀は10年単位に区切り、各年代を当時の新聞や雑誌、写真、ヒット商品などの実物とレプリカを展示することによって、広告作品とその背景となる世相を視覚的に説明しています(写真6)。AVホールでは展示に連動したビデオ「時代の合わせ鏡−広告」(上映時間15分)を上映しています。

- (写真6 20世紀コーナ)
- b)アド・ウィンドウ
- 指一本のタッチで大型モニター画面に広告資料の画像を呼び出し、自由に拡大・移動して、実際には手にとって見ることができない古い雑誌などを、ページを繰るような感覚で見ることができます。「手で触る電子図録」です。
- マッチやお茶のラベル、双六、広告雑誌の表紙、企業PR誌、オリンピックポスターなど約1,500点の広告資料を搭載してあります。
- c)ラジオ・テレビCMコーナー
- ACC・CM殿堂入り作品や広告電通賞、クリオ賞などのCM賞受賞作品が、簡単な検索で視聴できるタッチパネル式のモニターが、壁面に5基設置されています。
5.ウェブ・サイト
6.図書館 利用案内
- 【所在地】
- 〒105-7090 東京都港区東新橋1-8-2 カレッタ汐留 地下1階
- TEL:03-6218-2501 FAX:03-6218-2505
- http://www.admt.jp
- 【開館時間】
- 火〜金曜日 午前11時〜午後6時(最終入館は午後5時30分)
- 土曜日・祝日・振替休日は、午後4時閉館(最終入館は午後3時30分)
- 【休館日】
- 日曜日・月曜日(但し祝日・振替休日の場合は翌日)
- 【交通機関】
- 都営地下鉄大江戸線汐留駅より徒歩1分
- 都営地下鉄浅草線新橋駅より徒歩3分
- JR新橋駅より徒歩5分
- 営団地下鉄銀座線新橋駅より徒歩5分
((財)吉田秀雄記念事業財団 アド・ミュージアム東京 広告図書館)
農林水産省電子図書館と韓国の図書館の紹介 農林水産省電子図書館について
齋藤孝夫
1.はじめに
農林水産省電子図書館をご存じでしょうか?この電子図書館の特色は、蔵書目録ばかりではなく、農林水産省が編集・発行している行政図書を電子化して、その本文をインターネットで公開しているところにあります。この平成15年6月末現在で約1,400冊の行政図書の本文を御覧いただき、プリントアウトすることができます。
電子図書館によって、全国どこにいても、どなたでも、電子化された農林水産省の行政図書にアクセスできるようになったのは平成13年4月からで、ちょうど情報公開法が施行された月でした。予算措置としては、平成12年夏の沖縄サミット(森首相の時)でIT化が大きなテーマとなり、その秋、12年度補正予算で農林水産分野におけるIT革命の推進の一環として「電子図書館化基盤整備事業」が認められ、実現したものです。13年度以降も毎年農林水産省の行政図書を電子化して、インターネットで公開しています。
私はこの4月1日付けの人事異動で農林水産省の本省から地方に転出いたしましたが、ここ長野におきましても机上のパソコンで本省の各局庁の行政図書の本文・・・・資料・情報の宝庫・・・・を見て、現在の業務に役立てることができることを、幸せに思っているところです。
2.農林水産省電子図書館への入り方の例
(1)農林水産省電子図書館に入っていただくには、直接的にアクセスしていただく方法もありますが、農林水産省のHP(www.maff.go.jp/)の最初の画面の左上に表示されている「施策の動き・情報」をクリックしていただいて、次の画面で一番最後の「図書資料」をクリックし、農林水産省図書館のHPにアクセスしていただく方法があります。
後者の方法でアクセスしますと、最初にメインメニュー(左側)が表示されます。このメインメニューの「2」が「行政図書の検索」です。初めてアクセスされる方は、これをクリックして、次の画面の「出版年」の欄に「2002」と入力し、「資料区分」の欄に「その他」と入力してから「検索」をクリックされますと、98件という電子化された行政図書の件数と、そのリストが表示されます。リストの一番目に「「食」から始まる健やか生活 食生活指針」というタイトルが出てきます。その左側の「本と虫メガネのアイコン」をクリックしていただきますと、目次が表示されます。この例では、目次の「1」は「食事を楽しみましょう。」となっています。これをクリックしますと、該当ページの本文が表示されます。この画面上で「プリンターのアイコン」をクリックすれば、本文をプリントアウトすることもできるという、大層便利な電子図書館です。
(2)農林水産省の電子図書館ではこの他にも、「1 図書目録等の検索」から食料・農林水産業関係の雑誌の主要記事の情報にもアクセスできるようにしています。著作権の関係もありますので、その本文を見ることはできませんが、例えば、「著者名」の欄に「羽多」と入力しますと、羽多實さんが書かれた雑誌記事の目録等の情報がパソコン画面に表示され、プリントアウトすることができます。
単行本の他にも最近どのような論文等を書いておられるかを知りたい時や農林水産省の図書館へ実際に行く前に予備知識を頭に入れておきたいというような場合に役に立つ情報ではないでしょうか。
3.韓国の図書館での試み
農林水産省電子図書館が韓国でも利用することができるということを、この3月、情報化が進んでいる韓国に出張し、韓国国立中央図書館において確認することができました。韓国の中でも、特に国立中央図書館は21世紀における情報化時代のリーダーとして位置づけられています。立派な図書館ビルの中に一般利用者向けのデジタルマルチメディアセンターのフロアがあり、その中の一台で農林水産省電子図書館に私がアクセスし、行政図書の本文を日本語で表示することができた時は、技術的には当たり前のことですが、満2歳になろうとしている我が子に旅先で会ったような思いがいたしました。韓国への出張については、昨年(平成14年)11月、韓国の国立中央図書館の方々が来日して、農林水産省図書館の蔵書である旧朝鮮総督府が発行した農林業関係の図書・・・・朝鮮畑作改良増殖計画や農事試験場の研究報告等・・・・をマイクロフィルム撮影したいという要請をされ、それを受けて当方の久保川課長補佐が中心となって協力中であったということも背景にはありました。
韓国へは私と竹内課長補佐の2名が出張しましたので、詳しくは竹内さんのリポートを御覧下さい。
なお、3月12日、韓国国立中央図書館長の申鉉澤(Shin,Hyun Taek)様とお話をした後、求めに応じて館長室入り口に備え付けの記帳ノートに私が書いた漢字は、「誠の心をもって交わる」という趣旨のものでした。私達がお会いした彼及び彼女達は、職務への使命感とホスピタリティに富み、多くの方が英語及び漢字でのコミュニケーションができる方でした。
それでは皆様、農林水産省の電子図書館へ、・・・・・・。
(前 国立国会図書館支部農林水産省図書館長)
(現 農林水産省関東農政局 長野統計・情報センター長)
韓国国立中央図書館を訪ねて
竹内勲
1.久々の韓国
今年の3月11日から3日間韓国へ当図書館の齋藤前館長と2名で出張しました。訪問先は、韓国国立中央図書館と日本の農林水産省に当たる韓国農林部(統計情報組織)。
私にとっては久々の韓国行でしたが、仁川(インチョン)国際空港は初めてで、以前の金浦空港に比べて、かなりゆったりしているように感じました。ソウル市内までの約1時間の旅?を車窓から楽しみました。周辺の丘陵地の樹木はほとんどが、クヌギの仲間で、3月はじめなので全てが枯れ木状態でした。そのクヌギの木に10本おきぐらいにカササギ(カラスの仲間で、関東に多いオナガを大きくしたような鳥)の一抱えはある巣が目につきます。ちょうど繁殖期で、巣材を運ぶカササギの姿がよく見られました。ところで、カササギの呼び名は、韓国では「カ(ッ)チ」、日本で唯一生息する九州地方では「カチガラス」(いずれも鳴き声が由来か?)と呼んでいます。丘陵がとぎれて、漢江(ハンガン)を渡るとソウルの中心部に入ります。屋根の反った独特の伝統家屋が減って、カラフルなアパート(マンション)が林立している風景が印象的でした。
2.国立中央図書館長にお会いする
韓国国立中央図書館の場所はソウル市の中心部から漢江を渡った約20キロ南(瑞草区)の丘陵にあります。少し早く着いたので、元大統領全斗煥氏の筆になる記念碑「国民読書教育の殿堂」の前で記念撮影などして小休息するうちに、昨秋に農林水産省図書館に来られた、權さんと河さんが迎えに来てくださった。「オレガンマニムニダ(お久しぶり)」と挨拶を交わしながら、7階建ての図書館の中に・・。
李資料組織課長の案内で、申館長を表敬訪問させて頂いた。館長からは「当館では今、大戦前の国内発行図書の収集をしています。当館所蔵のものもかなりありますが、昨秋に貴館へ影印(マイクロフィルム)化の協力をお願いした資料(朝鮮総督府・農事試験場報告等約30冊)のように、当館で収集できないものも少なくありません。これらはリストをたどって内外の関係者に協力頂きながら電子化を図っています。他方、当館では、一般図書資料の電子化にも重点を置いて推進をしています(館内に「デジタルマルチメディアセンター」のフロアあり。)。今回の出張の機会に当館の実態をみて頂くと共に担当職員との交歓をぜひ果たして下さい。」とご挨拶頂きました。我方からは、農林水産省の「電子図書館」の概要をチャートで紹介しました(略)。

(左から 齋藤、申館長、竹内)
3.業務の概要説明&見学
韓国国立中央図書館は、1945年(昭和20年)開館以来、50年以上に亘って国民に図書サービスを提供してきた国家代表図書館です。所蔵資料は約410万冊で、収書は日本と同様、納本制度を基本としています。館の組織は、館長の下に2部7課(室)1分館で構成されていて、職員数約220名で運営されています。
私たちは、図書館サービス部・資料組織課長、図書館管理部・技術サービス室長から業務説明を受けました。資料組織課では、資料収集及び整理、書誌発刊、古典資料室の運営等の業務に当たっており、資料収集では大戦前及び外国発行の資料の収集に力を入れている(ちなみに、日本の図書は毎年約8千冊(約2億ウオン)購入している。)とのことでした。また、技術サービス室では、大統領指示で行っている3大事業(情報化の効率的推進、データベースの作成・利用推進、総合目録事業)の紹介がありました。その中の「データベースの作成・利用推進」にあっては、目標の27万冊のうち、約半分の13万冊のデジタル化が終了し、著作権が消失したものについてはインターネットでアクセス可能となり、著作権者の許可を得たものについては館内のPCでの閲覧が可能となりました。後段の説明では、IT先進国で大統領指示で進められている事業はさすがと思う一方で、手前みそながら、一国会図書館支部である我が図書館で実施している「電子図書館」(約1400冊の行政図書の公開等)は、結構いい線を行っているのではと実感したところです。
その後、中央図書館の誇る「デジタルマルチメディアセンター」の内部を見せて頂きました。数十台のPCを順番で待つ利用者。2、30席を有する映像閲覧コーナー、整備されたブース等々。利用者の熱気と利用者に即した設備と配置に彼の国のIT立国の自負を垣間見たように感じました。
4.要は人と人の繋がり?
今回の出張の原点は2つあります。一つは、国立国会図書館が主催した研修の場における駿河台大学の金教授との出会い(齋藤前館長)、二つは、昨秋の韓国国立中央図書館職員の来館です。前者は、金先生から平成11−12年度科学研究費補助金(特別研究促進費(1))で実施された研究の報告書「アジア太平洋地域における情報化推進のための戦略的方策に関する研究−ネットーワーク資源の開発を中心に」を頂き、韓国の情報化事業の進展ぶり、とりわけ図書館の情報化が国家プロジェクトとして進められていることを知り、その実態に興味を持ったことによります。後者は、既述したように、当館所蔵の旧朝鮮総督府時代の農林関係の試験報告書等の影印(マイクロフィルム化)の協力要請が中央図書館からあり、協力対応したことによります。
私どもは今、近隣諸国であるアジアの国々の資料をもっと充実していく必要性を感じています。今回の出張を機に、近隣の国の人たちとの繋がりを大切にしながら、一歩ずつ、我が図書館のウイングと質を高める努力をしていきたいと思っているところです。改めてここに、関係の皆様に心の杯を上げて感謝を表する次第です。感謝ハムニダ!

(韓国国立中央図書館)
(支部農林水産省図書館)
環境省図書館の現況
坂下和恵
平成15年度専門図書館協議会全国研究集会
環境省には、平成13年1月6日の省庁再編により、厚生省時代の廃棄物関係の組織が新たに廃棄物・リサイクル対策部として仲間入りしました。環境省図書館においても、廃棄物関係の資料類が厚生労働省図書館から移管され、それらの資料類の問い合わせもぐんと増えてきているのが現状であります。また、従来より問い合わせの多い自然環境保全基礎調査関係の資料類は、特に干潟、藻場の調査に関する問い合わせが多く寄せられております。
環境省図書館の蔵書の特色としましては、環境省の成果物(調査報告書等)があげられます。環境省各部局に対し、国立国会図書館及び環境省図書館への成果物の納本依頼を行い、納本された成果物は環境省独自のコードにより分類し、担当部局ごとに配架しております。また、環境への関心の高まりとともに、環境省成果物への問い合わせも増加しているため、その一覧リストを環境省ホームページに掲載して、広く国民に情報提供しており、ホームページを見ての来館者や所蔵調査も増えてきております。

(書庫)
特に電子化・ペーパレス化が著しく進む環境省成果物のレファレンスでは、利用者の望む資料が環境省ホームページもしくは他のホームページで対応できるかどうか、がまず第1歩となるため、ホームページの掲載状況等についても注意し、あわせて情報提供を行っております。
環境省図書館に来館される人々の多くは、今まで述べた、廃棄物関係の資料、環境省成果物、環境関連の雑誌などの閲覧を希望しており、来館者はカウンターで担当者に尋ねていただき、担当者が、平成14年4月より導入した図書館管理システム「情報館」により、図書資料情報を検索する方法を取っております。また職員に対する貸出、返却については、「情報館」導入時に資料類へのバーコードラベルの貼付も開始しており、バーコードリーダーによる貸出管理システムも実験的に実施しております。

(閲覧席)
最近の利用者の傾向としては、社会経済情勢の急速な変化に対応してか、それを取り巻く環境の多様化、複雑化を統計的に表した資料の利用が多くなってきています。具体的には「廃棄物の排出及び処理状況」、「大気汚染物質排出量」、「水質汚濁物質排出量」、「化学物質と環境」等、様々な分野の詳細なデータの掲載された資料があげられます。また、これら環境に関連するデータを幅広い視点で集約した「環境統計集」( http://www.env.go.jp/doc/toukei/index.html)が発刊されました。環境問題への様々な要求に敏感に対応して、必要とされる情報が迅速に提供できるよう、環境省内の情報収集に担当者も日々努力しているところであります。

(「化学物質と環境」)

(「環境統計集」)
開館時間、休館日は環境省ホームページの環境省図書館のご案内をご覧下さい。
- 問い合わせ先
- 〒100-8975 千代田区霞が関1-2-2(中央合同庁舎5号館25階)
- 環境省図書館 Tel:03−3581−3351 内線6193
(支部環境省図書館)
北海道開発局分館の状況
(資料主任)
1.支部国土交通省図書館北海道開発局分館の生い立ち
当館は、北海道開発局が北海道開発庁の支分部局として昭和26年度から継続実施している北海道開発計画調査に関する報告書、添付資料及び北海道の開拓、開発計画に関する資料等の保管、収集を行う資料室として、昭和38年7月、官房開発計画課内に発足しました。
その後、昭和43年4月には、図書管理を一元化し、資料収集を充実して職員の利用拡大を図る目的から、業務を専坦する資料主任が設置され、さらに昭和44年4月、北海道開発計画調査業務との連携強化を図るため、官房開発調査課に移管されました。
昭和45年4月には専門図書館北海道地区協議会に加盟し、北海道総合開発に関する専門図書館として、相互協力、情報交換等を通じ、会員機関との連携を深めています。
昭和60年4月、北海道開発庁内に設置されていた資料室が支部北海道開発庁図書館として承認されたのを受け、開発庁との機能の統一を図り、さらに中央館及び各支部図書館との連携を強化するため、昭和63年4月、支部北海道開発庁図書館の分館として承認されました。
平成元年8月には、新庁舎の完成に伴って現在地に移転し、施設の拡充整備を図りました。
平成13年1月、中央省庁等改革により北海道開発局は、北海道開発庁が移行した国土交通省の地方支分部局として設置されました。これにより、当館は支部国土交通省図書館の分館として再編され、現在に至っています。
2.現在の活動状況
北海道開発計画調査の報告書を中心に、北海道総合開発に関わる行政資料(開発計画書、各種統計等)や、地域開発・都市計画の関係図書等を収集し、北海道総合開発に関する専門図書館として機能充実を図るため、整備を進めています。
図書館の運営方針、予算、収集図書の選定等については、開発局内の委員からなる図書館分館運営委員会が審議し、決定しています。
3.所蔵蔵書の特色等
- (1)特色
- 北海道開発計画調査報告書約2,200冊、北海道開発局関係資料約2,500冊といった北海道総合開発に関する行政資料を中心に、開発計画、都市開発関係一般文献約2,200冊、北海道内市町村の歴史書等約1,100冊、関係統計資料・各種白書、その他の一般図書を含めて、現在、和書約2万7,000冊、逐次刊行物については約300種類を蔵書としています。
- (2)特別コレクション
-
- 北海道開発計画調査報告書 約2,200冊
- 官報 昭和22年5月〜(マイクロフィッシュでは約16,000枚所蔵している)

(集密書架)
4.目録の種類および分類法
目録の種類としては、データベースを利用している。分類法については、日本十進分類法(新訂8版)をベースにしているが、第1次区分における哲学を削除し、開発計画・経済計画の分類項目をつくるなど、独自の分類方法によっています。
5.施設及び設備
閲覧座席4席、複写機(FAX兼用)、マイクロリーダープリンター、CD-ROM用端末機、図書館管理用PCそれぞれ1台を有し、全面積で85m2となっています。

(閲覧室)
6.利用案内
- (1)所在地
- 〒060-8511 北海道札幌市北区北8条西2丁目(札幌第一合同庁舎16階)
- TEL (代)011-709-2311 内線 5400
- FAX 011-709-2800
- 交通手段:JR札幌駅北口,徒歩5分
- (2)利用対象者
- 北海道開発局の職員、北海道開発局以外の国公立試験研究機関及び大学の職員またはその他北海道開発局分館長が承認した者
- 貴重本や参考図書等は閲覧のみとしているが、レファレンス・サービス、複写については、対象者すべてに行っています。
- (3)開館時間、休館日
-
- 開館時間
9時から12時、13時から16時30分までです。 - 休館日
土曜、日曜、国民の祝日・休日及び年末年始
- 開館時間
(4)貸出およびレファレンス・サービス貸出については、一般図書は2週間(3冊以内)、統計書等については、1週間(5冊以内)としています。
レファレンス・サービスについては、資料等の閲覧室における提示、所在調査等を行なっています。(口頭、電話、文書)
7.電子化について
現在、局内LANを利用し電子メール及びイントラネット内のホームページ上で、月2回職員に対し「新着図書情報」を提供しています。
また、「図書館だより」を年3回発行し、図書館のPRと各種情報提供を行っています。
北海道開発計画調査の報告書については、資料保存と情報管理の効率化を図る目的で一部電子媒体化し、出力も可能になっています。なお、蔵書のデータベース化を進めており、蔵書管理、図書館一般業務について、パソコンで処理しています。
(支部国土交通省図書館北海道開発局分館)
日誌(平成15年4月〜平成15年6月)
| 4月1日 | 平成15年4月1日付け支部郵政事業庁図書館が日本郵政公社となる |
|---|---|
| 4月1日 |
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| 4月1日 |
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| 4月9日 | 平成15年4月9日付け支部公正取引委員会が内閣府の外局へ移行 |
| 5月9日 | 平成15年度行政・司法各部門支部図書館新規配属職員等に対する説明会 14館35名 |
| 5月16日 | DBのオンライン検索講習会(NDL-OPAC) 12館15名 |
| 5月23日 | DBのオンライン検索講習会(国会会議録検索システム)と『法令議会資料室ホームページの紹介』と題する説明等 8館9名 |
| 5月30日 | DBのオンライン検索講習会(NDL-OPAC) 11館14名 |
| 6月2日 | 平成15年度第1回中央館・支部図書館協議会幹事会 |
| 6月4日 6月〜6日 |
専門図書館協議会総会・全国研究集会(仙台) |
| 6月9日 | 平成15年度第1回中央館・支部図書館協議会 |
| 6月27日 | 特別研修「国立国会図書館レファレンス情報システム(仮称)の検索講習会」 23館27名 |
