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トップ > 刊行物 > びぶろす > 75号(平成29年1月)

びぶろす-Biblos

75号(平成29年1月)

びぶろす

  • 発行:国立国会図書館総務部
    (National Diet Library)
  • ISSN:1344-8412
4. 【特集:レファレンスインタビュー】
国会レファレンス課におけるレファレンス受付

国立国会図書館調査及び立法考査局国会レファレンス課 林 明日香

はじめに

国立国会図書館には、国会議員の立法活動を補佐するという業務があり、国会議員や国会関係者に対して、資料の閲覧、貸出し、複写などの図書館サービスのほか、法案・案件の分析や国政課題全般の調査などの立法調査サービスを提供しています。

この業務は全館で対応していますが、部局の中では主に調査及び立法考査局(以下、「調査局」という。)が担当しています。

調査局の行う調査業務は大きく分けて2種類あり、1つは依頼が予測される国政審議の課題についてあらかじめ調査し刊行物としてまとめるもので、「予測調査」と呼んでいます。もう1つが議員や国会関係者からの依頼に基づき、資料の貸出し・複写、調査報告の作成、面談による説明などを行うもので「依頼調査」と呼びます。

依頼調査は、電話、FAXなどによって受け付けており、その総合窓口になっているのが国会レファレンス課(以下、「当課」という。)です。平成27年度は調査局全体で約41,000件の依頼調査を行っており、これらの依頼のほとんどを当課で受け付けています。依頼調査の受付は、依頼者の調べたい内容を聞き取るという点でレファレンスインタビューに似ています。この記事では、レファレンス受付として、この依頼調査の受付についてご説明します。

国会サービス向けレファレンスの特徴

当課で受ける依頼の内容は、その時の法案や社会問題に関係するものが多いとはいえ、歴史・文化など「柔らかい」調査依頼も少なくありません。また、専門的な内容を尋ねられることもあれば、入門的な解説を求められることもあります。加えて海外事情についての調査依頼が比較的多く寄せられます。

寄せられた調査依頼は、当課において電話で聞き取りを行った上で、指定された資料の提供や簡易な調査などは当課で担当し、専門的な調査は分野ごとに分かれた各調査室・課1で分担しています。

依頼調査の回答期限は、依頼全体の7割が当日から翌日中です。短時間で専門的な回答が求められるため、受付の際に依頼者のニーズを的確にくみ取り、調査内容や範囲を明確にすることが大切です。

レファレンス受付のための工夫

当課には、依頼調査の受付を行う係がありますが、昼休みや繁忙時にはすべての課員が応対します。そのため、依頼調査受付用の電話台には、聞き取りの際のポイントを示すクイックチャートが置いてあり、適宜参照しながら聞き取りを行っています(図1)。また、聞き取りのポイントを項目にした受付用のメモも作成しています(図2)。

(図1)電話による聞き取り用のチャート(イメージ)

(図2)調査依頼受付用メモ(イメージ)

チャートに沿って一般的な依頼調査受付の手順を見てみると、まず求めているものが特定の文献なのか特定のテーマの調査なのかを聞き取ります。後者の場合、依頼者の要望に応じて資料による回答と対面での説明に分かれます。

資料による回答の場合は、テーマを聞き取った上で、テーマが大きい場合や漠然としている場合には特にどこに関心があるのか尋ねます。また、調査範囲や回答レベルを確認するため、対象となる時期(直近、特定の時期、一定期間の推移や歴史)、地域(日本、諸外国)、調査対象として想定している資料(新聞記事、雑誌記事、専門的な論文。図書なら一般書、専門書。新聞なら全国紙、地方紙、専門紙)などを聞き取ります。加えて調査結果のイメージを共有するために、これまでの経緯がわかる主要な新聞報道を見繕う、主要な論点のわかる雑誌論文数点を提示するなどの回答の目安を提案することもあります。また、必要かつ差支えのない範囲で、依頼の用途や依頼者の問題意識をインタビューすることもあります。法案作成、委員会での質問、テレビ出演、講演などインタビューの中で判明した用途は些細なことでも書き留めて担当者へ引き継ぎます。

調査局の行う依頼調査では、依頼に対する回答そのものを提供するため依頼者のニーズをより細かく把握する必要がありますし、短い期限で専門的な回答をするために聞き取りの段階で調査対象を適切に絞っていく必要があります。このため、一般的な図書館レファレンスのインタビューと比較するとやや踏み込んだ質問や詳細な質問をすることがありますが、依頼者もそれを承知して聞き取りに応じてくれます。

おわりに

当課において受け付ける依頼調査は国会向けサービスの一環であるとはいえ、依頼者とのコミュニケーションによって依頼内容を聞き取るという点では、一般の図書館レファレンスと大きな違いはありません。的確な回答のための適切な聞き取りを今後も心がけていきたいと思います。

(はやし あすか)

  1. 政治議会調査室・課、憲法課、行政法務調査室・課、外交防衛調査室・課、財政金融調査室・課、経済産業調査室・課、農林環境調査室・課、国土交通調査室・課、文教科学調査室・課、科学技術室、社会労働調査室・課、海外立法情報調査室・課がある。

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