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トップ > 刊行物 > びぶろす > 72号(平成28年4月)

びぶろす-Biblos

72号(平成28年4月)

びぶろす

  • 発行:国立国会図書館総務部
    (National Diet Library)
  • ISSN:1344-8412
8. 【支部図書館紹介】
支部総務省統計図書館を見学して

支部最高裁判所図書館 瀨川 麗子

平成27年度国立国会図書館行政・司法各部門支部図書館職員特別研修「支部総務省統計図書館見学」が12月11日に行われました。

総勢11名の研修生を乗せ、マイクロバスは新宿区若松町にある総務省第二庁舎へ向けいざ出発!

今回、見学させていただいた支部総務省統計図書館1(以下、「統計図書館」といいます。)は、総務省に設置されている2つの図書館のうちの1つで、統計分野専門の図書館です。一般にも公開されています。

統計図書館は、明治14(1881)年6月、太政官統計院に「書籍掛」が置かれたことに始まりました。国内や外国の統計に関する専門の図書館として、明治以降の統計資料を数多く所蔵しています。

蔵書は、総務省統計局の刊行物をはじめ、各府省や地方公共団体及び民間の各種団体等が刊行した統計書が主体となっているのが特徴で、全体で約27万冊にもなるそうです。

ですが、にこやかに迎えてくださった職員の方に案内された閲覧室は、意外にもすっきりとしていて管理もしやすそう、というのが第一印象でした。というのも、この開架式の閲覧室には1万冊程度のみが排架されていて、残りは地下の閉架式書庫に収められているとのこと、納得です。

また、閲覧室の書架は木製の傾斜書架が採用されていて、とても温かい印象を受けました。傾斜書架は下段の書籍等がとても見やすく取り出しやすいので、利用者に優しい印象を与えてくれる図書館でもあると感じました。

なお、各書架は全て連結バー等により連結するなどの耐震策がとられていました。そういう対策もあってか、1階の閲覧室と地下書庫では、先の東日本大震災の際にも落下した図書等はなかったそうです。

新刊(一般)図書の展示にも、利用促進を図る目的で、職員の方がその本の案内や感想等を書いたものと一緒に掲示するなどの工夫がなされていました。

しかし、そのようなやわらかな印象とは裏腹に「統計」を扱っている性質上、地図やグラフなどの電子資料を利用する方々も多いとのことでした。

また、図書館内に統計を利用する方の便宜を図るため、「統計相談窓口」を設け、ポータルサイトである「政府統計の総合窓口(e-Stat)2を利用して回答を行っているそうです。

利用者端末。ダウンロードが可能。

地下には閉架式の書庫があります。約26万冊の蔵書が256m²のスペースに収められ、職員が出し入れを行っているとのことでした。

こちらの蔵書で一番印象的だったのが、なんといっても古資料で、明治の初期に太政官が編纂した我が国最古の総合統計書「辛未(しんび)政表3」のほか、「壬申(じんしん)政表4」及び「日本政表」(明治6年他)などです。これらは貴重な資料として「桐の保管庫」に大切に保管されていました(ちなみに、古資料の一部は復刻版が開架式書庫に置かれていて、どなたでも手に取ることができます。)。

そして、こうした古い資料等について少しでも劣化を防ごうと、限られた予算の中でも「脱酸処理」に力を入れ始めていることなどを伺い、資料の保存に真剣に取り組まれている職員の方々の熱意に頭が下がる思いでした。

最後に政府統計の貴重な資料を収集展示している統計資料館に案内していただきました。

統計資料館は統計図書館と同じ敷地内に統計局創設120年を記念して平成3(1991)年10月18日「統計の日」に開設したそうです。

統計資料館では、統計調査の歴史や仕組みなどをパネルなどで紹介しているほか、統計に関する貴重な文献や古い集計機器などが展示されています。

明治初期からの統計に関する貴重な文献や第1回国勢調査の記録資料・用品をはじめ、パンチカードを用いた我が国初の統計収集機である「川口式電気集計機」と同機の入力用パンチカードを作成する「亀の子型穿孔機」などが展示されていました5

なかでも、国民に身近な国勢調査について、歴代のポスターや調査票が展示されているのが印象に残りました。当時の時代背景や国民の生活が窺えるとともに、統計の歴史が分かりやすく紹介されており、とても興味深いコーナーとなっています。

そのほかにも、タブレット端末等を利用して、全国47都道府県のさまざまな統計データにより、地方の特色がわかる「企画展コーナー」が設置され、利用者が統計に親しみやすくなるような工夫もされていました。

川口式電気集計機

国勢調査ポスター等の展示

紙面の都合上、今回の見学会のすべてを紹介することはできませんでしたが、図書館の規模や蔵書内容等に違いはあるものの、図書館の運営や今後の業務を行う上で参考にさせていただくことがたくさんありました。

関係者の皆さまにはお忙しい中、貴重な時間を割いていただき本当にありがとうございました。

(せがわ れいこ)

  1. 支部総務省統計図書館「支部総務省統計図書館について」『びぶろす(特集:統計と図書館)』61号(平成25年8月)参照(編集部注)
  2. 鈴木麻央「統計の調べ方―e-Statを使ったレファレンス事例―」『びぶろす』同掲参照(編集部注)
  3. 明治4年(辛未)に太政官により編纂された我が国最古の総合統計書。現在の「日本統計年鑑」の前身にあたり、明治4年時点の役人の月給や諸費用、雇い入れた外国人の国別人員や職業別人員などを取りまとめたもの。
  4. 辛未政表に次いで、明治5年(壬申)に編纂された総合統計書で、内容は、辛未政表に院・省・開拓使の雇用外国人の国別人員、職業及び月給等が新たに追加されている。
  5. 2つを併せて、一般社団法人情報処理学会により情報処理技術遺産に認定された

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