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トップ > 刊行物 > びぶろす > 67号(平成27年1月)

びぶろす-Biblos

67号(平成27年1月)

びぶろす

  • 発行:国立国会図書館総務部
    (National Diet Library)
  • ISSN:1344-8412
6. 平成26年度第100回全国図書館大会(東京大会)に参加して

支部会計検査院図書館 原田 明子

1. はじめに

平成26年度全国図書館大会は、「図書館文化を明日の力に」をテーマに、平成26年10日31日(金)及び11月1日(土)の2日間にわたり、明治大学駿河台キャンパスを会場に開催されました。今大会の開催は、ちょうど第100回目に当たり、また主催の日本図書館協会が今年1月に社団法人から公益社団法人に衣替えをして最初の大会という二重の意味で記念すべき大会となりました。今回は、公募形式の分科会が行われるなど、新たな試みも行われ、図書館の今後の方向性を考える上で大変意義のある大会となりました。

本稿では、その一部について私なりの感想を交えながら御紹介したいと思います。

2. 記念フォーラム(第1日目)

まず初日は、開会式のほか、記念フォーラム「言葉を育てる・社会をつなげる・未来を創る」として、VTR上映を交えてのパネル討議が行われました。

VTRの上映では、パネリストの山根基世氏(元NHKアナウンサー)が行っている宮城県気仙沼市での朗読活動の取組や、鳥取県立図書館のビジネスパーソン、企業等への支援活動、北海道恵庭市での「恵庭まちじゅう図書館プロジェクト」などが紹介されました。例えば、同プロジェクトでは、館長として登録した店長がいる市内の飲食店・カフェに店長がお気に入りの本をお店に並べる試み、札幌市の本の物々交換イベントへの参加など色々な試みがされているとのことでした。

その後、町永俊雄氏(元NHKアナウンサー)の司会で、パネリスト各氏、山根基世氏、幅允孝氏(ブックコーディネーター 1BACH代表)、松浦弥太郎氏(「暮らしの手帖」編集長)、森茜氏(日本図書館協会理事長)が、VTRで紹介されたそれぞれの活動や、また読書・本についての意見、感想を語り合われました。この中で非常に心に残った言葉として、幅氏の「図書館は蔵書冊数の多さに着目するのではなく、確実に一人の人につなげることこそが重要であり、本を渡しておわりではない。情報を使うところまで気を使うべきだ。」があります。今後、図書の貸出が業務に本当に役立ったのかに注意を払い、確認する方法を考えていかなければならないと思いました。

また、従来とは違う様々な図書館の取組が紹介され、森理事長が主催者挨拶でも述べられたように、図書館はもはや利用者が借りに来るのを待っているばかりではなく、市民によるコミュニティ文化の担い手として社会の役に立ち、一歩飛び出して行くことが重要であると感じました。

3. 分科会(第2日目)

大会2日目は、協会主催の27の分科会の他、初めての試みとして14の公募型分科会が開催されました。私は、午前は第107分科会「公共図書館の電子書籍導入の課題及びその解決について」、午後は第15分科会「出版流通 電子書籍導入とデジタルアーカイブ化の展開」に参加しました。

第107分科会は公募型分科会の一つで「NPO法人 知的資源イニシアティブ(略称:IRI)」の主催でした。

同分科会は2部構成となっており、第1部では、日本のプラットフォーマー3社による電子サービスの概要説明と事前アンケートの結果報告、ディスカッションが行われました。

第2部では、「図書館の実情や図書館と出版社の関係から見えるもの」と題したディスカッションが行われました。公共図書館、大学図書館、IRI代表理事、電子コンテンツの会社の方によって電子書籍導入の実情の報告が行われ、これからの図書館は、蔵書を所蔵し、貸出・返却を行う在来型で良いのか、図書館法第17条 2 は今後の図書館運営の変化に支障なく対応できるのかなど問題が提起され、各問題に対し、色々な意見が出されました。

次に参加した第15分科会では、まず「問題提起 電子書籍導入における時期尚早論を批判する」と題した基調報告が行われました。そこでは「電子書籍導入はそれ自体が目的ではなく、新しい知識情報基盤を構築し、利用者への情報サービスを積極的に行う図書館に変容することが重要なことであり、その質の向上のために図書館大会での討議が大切ではないか」との問題が提起されました。

その後、電子書籍サービスを実際に行っている2館の例が報告がされました。

札幌市中央図書館が電子書籍の館外サービスを開始したのは、平成26年10月からですが、事前に市民モニター500名による実証実験やサービス要件、メリット、可能性を検討した上で実施したとのことです。その他にも、札幌、北海道の出版社と共同での書籍電子化、市民、他部局との電子出版、学校活動、授業と図書館サービスとの連携実験なども行っています。また、札幌広域圏の6つの公共図書館と「電子図書館サービスにおける図書館連携研究会」を立ち上げ、資料電子化の実証実験を行い、結果をまとめたとのことでした。

大阪市立図書館は平成24年に政令指定都市の図書館では初めて本格的に電子書籍を導入した図書館です。導入後もシステム更新時に電子書誌データを作成して蔵書検索を可能とするなど機能向上をはかったそうです。今後も現行サービスの利用促進に努める一方、新たなサービスモデル動向も見据えつつ、提供方法について更に検討するとのことでした。

当支部会計検査院図書館は、主に職員を対象とした専門図書館で、電子書籍の導入が今後必要であると認識しつつも、どのような形での導入が良いか模索している段階です。今回報告をされた図書館は公立図書館で、当館と館種は違いますが、電子書籍を導入するだけでなく、その先の新たなサービスも展開、検討されているなど、新たな点に気付かされ今後の参考になりました。

4. 終わりに

今回の図書館大会に参加して、今後当館の利用者に合ったどのような図書館を目指すのか、利用者のニーズに合った新たなサービスとして、電子書籍の導入、他の業務支援等何が出来るのかを予算、状況の制約もある上で考えていかなければならないと感じました。

最後に今大会の運営に尽力されました関係者の皆様方に心よりお礼申し上げます。

来年10月15日、16日に東京の国立オリンピック記念青少年センターで開催とのことですので、次回も素晴らしい大会となりますことを祈念いたします。

(はらだ あきこ)

  1. このように紹介しているページもあります。「本の未来を創造する!『ブック・コーディネーター』って知ってる?」<http://matome.naver.jp/odai/2140179862393377001>
  2. 図書館法第17条「公立図書館は、入館料その他の図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない。」

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