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トップ > 刊行物 > びぶろす > 63号(平成26年1月)

びぶろす-Biblos

63号(平成26年1月)

びぶろす

  • 発行:国立国会図書館総務部
    (National Diet Library)
  • ISSN:1344-8412
4. 【特集:見せ方の工夫(展示・資料紹介)】
法務史料展示室について

支部法務図書館 野口 基愛

はじめに

 平成6年、法務省旧本館となる赤れんが棟は、保存活用を目的として、外観及び法務史料展示室(以下、「展示室」といいます。)が創建時の姿に復原1 されました。そして展示室は、法務図書館が所蔵する明治初期の法案草稿や事件記録などの史料について、国民等の皆様に触れていただき、司法の近代化について理解をしていただくため、平成7年6月に公開が始まり現在に至っています。

1. 展示室

 まず、赤れんが棟と展示室の復原について触れておきたいと思います。
 赤れんが棟は、昭和20年の東京大空襲により壁と床を残し焼失しましたが、昭和の修理によって法務省本館として、また、平成の修理によって法務省赤れんが棟として使用されてきました。平成の修理では外観を明治28年の創建当時の姿に復原するとともに、展示室については唯一残る写真を手掛かりに、天井、壁、床、室を飾る木彫や石こう装飾、カーテンなどを19世紀のドイツインテリアデザイン資料や現存する明治の建築などを参考として、創建当時の司法大臣官舎大食堂の姿に復原しています。
 展示室は、重厚なガラスエッジングパネルや展示ケースが復原された内装と調和するように配置され、幾分落とした照明などにより荘厳な雰囲気が漂い、法務図書館が所蔵する貴重な史料を展示するところとして、ふさわしい舞台となっています。
 展示室の公開が始まり既に18年、毎年1万人を超える見学者が訪れていますが、ほとんど傷もなく、今も美しい姿で訪れる人を迎えてくれます。

2. 展示史料

 復原され国の重要文化財に指定された赤れんが棟と司法大臣官舎大食堂の姿が現代によみがえるまで、明治初期から収集されてきた史料はその時を待つように、永く法務図書館に所蔵されてきました。
 そして展示室のテーマが、「司法の近代化」と決まり、日本法制史を専攻し法務図書館の貴重書に詳しい大学教授の監修による史料の選定及び解説の検討など、史料の展示・公開に向けた準備が進められました。
 展示室中央、正面のガラスケースは一段高く、「司法職務定制しほうしょくむていせい2 を掲げるように置き、これを囲むように、「司法省の黎明期」、「明治初期の刑法」、「旧刑法の編さん」、「法典編さんとお雇い外国人」、「明治期の事件から」そして「貴重所蔵史料へのいざない」を個別のテーマとした展示ケースを配置しています。
 周囲に配置する各展示ケースでは、個別のテーマに関連する人物や書物などの写真を示し、その時代背景、幾つかの事例や事件などを取り上げながらテーマに関する説明を行っています。そして、ケース上段部分を照明付きのメインケースとし、左右に分かれる引き出しを側面のサブケースとして、各ケース内にそれぞれのテーマにまつわる幾つかの史料を展示し、見学者が興味を引くようなところを開くなどし、詳しくあるいは簡潔な解説を加えています。
 司法職務定制から始まり、明治初期の司法省の活動に関する史料に触れ、律令制に即した明治初期の刑法の変遷から旧刑法の制定へ、そして日本の近代化に重要な役割を果たしたお雇い外国人の活躍など、展示ケースを順に巡れば、日本の司法の近代化について、赤れんが棟と展示室という舞台の上で、一つの物語として見ていただけるのではないかと思います。

おわりに

 法務図書館では、展示史料への興味を深めていただくため様々な切り口で史料の解説を行う、「法務史料展示室だより」を定期的に発行し、また、期間を限定した特別展示(現在、小原重哉と近代監獄制度をテーマとした展示を平成26年6月まで実施中)を行う他、建築の近代化をテーマとする赤れんが棟の修復に関する展示を併せて行っています。
 展示室の公開から18年が経過し、史料展示・公開の準備や諸先輩の苦労など今直接知ることは難しくなりましたが、赤れんが棟と展示室を訪ね、展示史料に触れていただき、展示室だよりを手に取っていただければ、司法の近代化について理解をしていただけるのではないかと思います。
 展示室は、土曜日、日曜日、祝日などを除く日の、午前10時から午後6時まで(最終入室は午後5時30分)、無料で見学することができます。

【 赤れんが棟 】

赤れんが棟は、本格的なドイツ・ネオバロック様式を備えた建築として明治28年に竣工した。デザインに優れ、歴史的価値が高いことから、平成6年12月、外観が国の重要文化財に指定されている。

【 法務史料展示室 】

展示室中央、正面のケースには司法職務定制が掲げられている。同定制の展示について、展示室だより第1号では、『今、史料展示室の正面に「定制」を掲げる趣旨は、司法制度改革が推進される現代において、もう一度、温故知新の気持ちをもって先人の気概にふれようという意思表示に他なりません。』と述べている。

問い合わせ先 法務史料展示室係
電話番号 03-3592-7911

(のぐち もとちか)

  1. ここでの“復原”とは、建築的な観点から建築物などでいったん改変されたものをもとの姿に戻すこと。
  2. 明治5年制定の司法職務定制は、裁判所の種類を定め、司法本省の組織を明らかにし、判事・検事の職制職務を示す等その内容は多岐にわたり、日本の司法制度改革のよりどころとなるものであった。

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