びぶろす-Biblos
59号(平成25年2月)
3. 【特集:行政・司法各部門支部図書館職員研修】【支部図書館紹介】
支部気象庁図書館見学に参加して
支部最高裁判所図書館
藤田 浩子
1. はじめに
平成24年9月3日、平成24年度国立国会図書館行政・司法各部門支部図書館職員特別研修「支部気象庁図書館(以下、「気象庁図書館」といいます。)見学」がありました。
気象庁は、毎朝のお天気チェックから自然災害時の情報まで私たちの暮らしに密接して、とてもお世話になっている官庁です。その図書館はどのような蔵書を持ち、どのように運営されているのか、興味を持ち参加しました。
以下に見学会の内容と感想について御報告します。
2. 図書館概要
気象庁図書館は、明治8年に気象庁の前身である東京気象台の創立から現在に至るまでに収集された資料を所蔵しています。昭和26年に国立国会図書館法に基づいて国立国会図書館支部気象庁図書館が設置され、その後いろいろな変遷がありましたが、平成17年の組織改編で気象庁総務部企画課内に気象庁図書館が置かれることとなり、現在に至ります。
気象庁図書館は、気象庁職員のほか、調査・研究目的であれば一般の方も利用できます。
気象庁図書館は、気象庁の業務に必要な図書・資料を所蔵する専門図書館であり、気象学、気候学(地球環境)、海洋学、地震学、火山学を中心に、数学、物理学、天文学、農学に関する資料を所蔵しています。蔵書数は、図書116,053冊、逐次刊行物4,675タイトル、その他電子資料2,343点です(平成24年9月現在) 。他に国内の観測資料や天気図、近代から昭和期までの外国資料を収集しています。分類法は自然科学の文献や外国資料が多いので国際十進分類法(UDC)が採用されています。
3. 見学会
見学会の中で特に印象深かったのは気象庁図書館の広報活動です。
図書館の入口近くに気象庁のマスコットキャラクター「はれるん」の縫いぐるみがありました。見学当日は夏の装いで、手にしている風鈴やスイカは和紙で職員が手作りしているのだそうです。図書館の入口が閉鎖的な雰囲気になってしまうのを解消するため、開館している時は入口に置いて来館者をお出迎えしているそうです。

(気象庁マスコットキャラクター:はれるん)
カウンターにはパウチで手作りされたPR文入りのしおりがありました。
書棚の特設コーナーには、各分野を所掌している部局の気象庁職員に紹介された本と本についての図書館職員によるコメントが並べられています。図書館業務の紹介のため職員向けに隔月で発行している広報誌「図書かん展望気」や一般会員向け広報誌「気象友の会広報室便り」等にも本の紹介や書評が掲載されています。

(各分野担当職員に紹介された本を並べた書棚)
書庫の見学では、自然科学の専門書や外国の書籍が多く並ぶ中、書庫奥で明治時代の公式天気図やドイツの気象学者ヘルマンから寄贈されたヘルマン文庫を見せていただきました。

(日本初の公式天気図)

(ヘルマン文庫)
東日本大震災では、書庫が1階から地下2階へと低層階に配置されているのと、書棚が梁に固定されているため被害は少なかったそうです。
4. おわりに
気象庁が私たちの生活近く寄り添っているように、図書館も工夫された書架にお手製のPRグッズ等、利用者を温かく迎える雰囲気がありました。また、庁舎には緊急地震速報の受信端末が設置され、図書館独自の非常災害対応マニュアルを作成するなど防災管理も万全でした。同じ支部図書館でも特色や工夫が様々であり、実際に見学して得られた情報が沢山ありました。
丁寧に御説明いただき、質問や要望にも快く対応していただいて有意義な見学でした。ありがとうございました。

