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トップ > 刊行物 > びぶろす > 57号(2012年8月)

びぶろす-Biblos

57号(2012年8月)

びぶろす

  • 発行:国立国会図書館総務部
    (National Diet Library)
  • ISSN:1344-8412
5. 【特集 法律と図書館】
支部公正取引委員会図書館について
-独占禁止法施行機関の図書館としての活動を中心に-

支部公正取引委員会図書館
横井 輝貴

1. 沿革

 当館は昭和26年10月、それまで各課で管理していた図書を整理・保存するため、当時の調査部調査第一課に図書係を設けるとともに、図書の貸出業務を行ったことに始まります。
 その後、全局的に図書室強化の声が高まるに伴い、その管理運営を一元的に実施するため、昭和29年6月から図書室の業務は官房総務課に移管されました。さらに、昭和49年4月、国立国会図書館の支部図書館として発足したことに伴い、支部公正取引委員会図書館に名称を変え、競争政策の分野にわたる文献収集を中心とした専門図書館として、業務の運営を図ることとなりました。

2. 現在の活動状況

 「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(以下「独占禁止法」といいます)及びその補完法である「下請代金支払遅延等防止法」の施行機関として、職員の業務遂行を支援するため、競争政策の分野を中心とした図書及び資料の収集・整備に努めています。蔵書数は図書が約26,500冊、雑誌が約300タイトルです。
 図書の収集分野としては、優先順位の高い順に、(1)独占禁止法関係の図書、(2)民法・刑法・会社法・行政法・知財法を中心とした法律関係の図書、(3)会社情報や市場シェアが記載されている企業・業界データ関係の図書、(4)経済学、産業組織、経済分析等の経済関係の図書、(5)各業界を解説した図書となっています。主な雑誌は、法律関係の雑誌、経済週刊誌、各大学が発行する論文集などです。

3. 図書館の業務

 当館の職員数は、館長、兼任司書1 、図書係(私)の3名ですが、日常の図書館業務は図書係1名で担当しており、他の図書館同様、選書、配架、貸借業務やレファレンス業務を行っています。また、当館独自の業務としては職員向けに、電子掲示板上で、新着図書・購入予定図書の紹介や、雑誌等に掲載された競争政策に関連する記事を一覧表にして紹介しています(参考文献紹介業務)。今回は、これら当館が行う業務のうち、(1)参考文献紹介業務、(2)選書業務、(3)レファレンス業務について御紹介します。
(1)参考文献紹介業務
 当館で受け入れている雑誌(法律雑誌、経済雑誌や大学論集など)を一読し、公正取引委員会に関係する記事・論文が掲載されている雑誌をピックアップして特定の棚に配架するとともに、毎月、その掲載誌名、記事のタイトル等を一覧表にして電子掲示板に掲載し、職員に紹介しています。電子掲示板に一覧表を掲載すると、掲載誌を見に来館者が増えることから、この参考文献紹介は職員から一定の支持が得られていると思います。
 なお、一口に公正取引委員会に関係する記事・論文のピックアップといっても、経済憲法といわれている独占禁止法を執行する公正取引委員会の業務は多岐にわたっていますので、その時々で関係する法律、経済、業界などの動向を把握し、タイムリーな記事・論文のピックアップ漏れがないように努めています。このことは、参考文献紹介の業務だけではなく、以下の選書業務やレファレンス業務にも役立てています。
(2)選書業務
 購入候補とする図書は、昔ながらの新聞や雑誌掲載の書評欄や広告を確認するとともに、インターネット上の出版社やオンライン書店のサイトで新刊タイトルも確認して決めます。
 購入候補となった図書の中から、独占禁止法や公正取引委員会に関する図書と職員から希望のあった図書を最優先に購入しますが、それ以外の図書については、参考文献紹介業務の際に把握した法律や経済などの動向を活かします。独占禁止法や公正取引委員会の業務との関係を考え、今後、蔵書とすればその情報がより役立つと思われる図書はどれかという観点で優先順位をつけて購入します。
(3)レファレンス業務
 私は、図書係を担当して3年を経過しました。拙い経験ではありますが、レファレンス業務は3年経っても難しいと感じている業務です。いまだ「これだ」という方法が見つからないのですが、私がレファレンス業務の際に心がけていることは、職員のニーズを的確に把握し、どのような図書やインターネットサイトを見れば必要な情報が掲載されているかを迅速に提供すること、です。ですから、利用者が希望する図書を所蔵していない場合には、利用者から単に「この本を探している」という図書名だけではなく、「このような本を探している」というように、本を探す意図や調べているものの主題を引き出すようにしています。
 それによって、仮に希望する図書を所蔵していない場合でも、他の図書やインターネット上のサイトに記載された情報を紹介するなどの代替案を提示することができます。
 また、そのためには、日頃から、「この業務にはこの図書が活用できる」、「この報告書にはこのデータが使える」など、図書や情報のありかを把握するとともに、リサーチ・ナビやCiNiiなどレファレンスに使えそうなサイトや参考文献紹介の一覧表などのツールをいろいろ用意し、速やかに情報提供できるようにしています。
 今後の課題としては、このレファレンスに関する情報提供ツールの共有があります。図書館の蔵書に関することや他の図書館の利用方法は電子掲示板にて委員会内で共有されていますが、レファレンスに関しては、これまで図書係への属人的性格を帯びていました。今後、マニュアル化もしくは国立国会図書館のリサーチ・ナビのような公取版「調べ方ポータル」のようなものを作成することで、レファレンスに関する情報提供ツールも共有化できればと思っています。

4. おわりに

 流行を取り入れた商品を厳選して仕入れ、お客に紹介・販売するセレクトショップというお店がありますが、私は、当館もセレクトショップだと思っています。行けば「どんな商品でもある」という百貨店のような品ぞろえは、蔵書数に限りがある当館では不可能なためです。もちろん、基本書や定番的な図書も購入しますが、それ以外に法律や経済の動向を踏まえて図書を厳選購入し、職員に提供していくことが、専門図書館たる当館の在り方と考えています。
(本稿中、意見にわたる部分は筆者の個人的な見解です。)

  1. 支部図書館制度の中で、図書館間の連携協力を密にするために、支部図書館職員のうちで国立国会図書館司書に任命されている者のこと

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