• 利用案内
  • サービス概要
  • 東京本館
  • 関西館
  • 国際子ども図書館
  • アクセス
  • 複写サービス
  • 登録利用者制度
  • オンラインサービス
  • オンラインサービス一覧
  • 国会関連情報
  • 蔵書検索
  • 電子図書館
  • 調べ方案内
  • 電子展示会

トップ > 刊行物 > びぶろす > 電子化55号(2012年3月)

びぶろす-Biblos

電子化55号(2012年3月)

びぶろす

  • 発行:国立国会図書館総務部
    (National Diet Library)
  • ISSN:1344-8412
8. 第77回国際図書館連盟(IFLA)サンフアン大会に参加して
~資料保存分科会活動を中心に~

岡橋 明子

 サンフアン大会では、80以上のセッションのほか、展示会やポスターセッションが連日行われた。情報の受け手として関係するセッションに参加するだけでも十分な収穫があるが、自分自身が情報を発信する側、あるいは情報が交換される場の作り手になるというのも、また違った面白さがある。
 今回、筆者は資料保存分科会の常任委員として参加し、大会セッションの企画運営に携わった。この企画運営は、各分科会の常任委員が担う主要な活動のひとつである。世界的な議論や関心の的になっているテーマは何か、幅広い層からの参加を得るための工夫・・・年に一度の大会に向けて、各分科会は日頃から知恵を絞っている。大会に合わせて行われる常任委員会の席上でも、メールが主体の普段のやりとりでは詰められない事項について議論し、打ち合わせを行う。テーマが決まれば次はペーパー募集と事前審査となる。発表者への連絡やセッション当日の司会進行も常任委員が受け持つので、なかなか大変である。しかし、こうして準備を重ねて開催するセッションが世界各地で共通の課題に取り組む人々の交流の場として活き、それぞれの分野での今後の活動を広く促進することにつながるのなら、大変さも大きなやり甲斐になるというものではないだろうか。
 筆者は、常任委員会のほか資料保存に関連するセッションやサテライトミーティングに出席した。セッションの企画運営についての議論に参加した常任委員会、発信者の側にまわってペーパー発表を行った資料保存分科会と視聴覚マルチメディア分科会共催のセッションについて、それぞれ簡単に紹介したい。

(ポスターセッションにて)
(ポスターセッションにて)

 資料保存分科会では、より幅広い層からの参加を得るために、セッションをできるだけ他の分科会と共催するようにしている。今回の常任委員会でも、次回2012年ヘルシンキ大会の企画として、新聞資料デジタル化(新聞分科会、資料保存コア活動(PAC)、系図・地方紙分科会と共催)、展示環境の管理(貴重書・写本分科会と共催)、一般図書館員向けの保存研修(教育・研修分科会と共催)等、様々な提案がなされた。今後、提案者や共催先に縁のある委員はそれぞれのカウンターパート候補に企画を打診し、セッション実現に向けて連絡を取り合う。企画を担当しない委員も、ペーパー発表等による貢献可能性を各自検討することになった。ペーパーの募集を開始したセッションから、ヘルシンキ大会のホームページに要項が掲載されていく。次回に向けての準備は、着々と進んでいるのである。
ペーパー募集

(常任委員会での討論の様子)
(常任委員会での討論の様子)

 資料保存分科会・視聴覚マルチメディア分科会共催セッションでは、情報環境の急速な進展への対応に関した利用と保存の両側面からの報告が8件あった。米国の学術図書館からは、録音・映像の媒体がデジタルに移行したことで、ストリーミング配信等が可能となり利用が増えたものの、定期的なマイグレーション(利用を保障するための媒体変換)が必要であり、その費用の確保等が新たな課題だとの報告があった。利用が増えればそれに比例して保存対策も拡大する必要があるので、この点を考慮に入れて保存コストを検討するべきとのことだった。ドイツからは、長期保存のためのデジタル化に加えて、音源と楽譜を連動させたデジタルコンテンツの事例が紹介された。筆者は、平成18年度から進めてきた録音・映像資料のデジタル化に関する調査研究等の成果を中心に、国立国会図書館の録音・映像資料の保存の状況を発表した。セッション終了後には、紙媒体よりも厳密な管理が求められる録音・映像資料の保管環境の確保について、当館と共通の課題を抱えるという参加者から感想をいただいた。悩みを分かち合うだけではなく、互いの事例がそれぞれの取り組みを振り返るきっかけになるようにも思われた、うれしい交流のひと時だった。

(サテライトミーティングの参加者と)
(サテライトミーティングの参加者と)

 大会期間中に聴講した資料の保存に関するその他のセッションやサテライトミーティングでは、防災、書庫の省エネルギー化と長期保存の両立等の興味深い発表があった。各セッションの概要や発表ペーパー(一部)は、大会記録としてIFLAホームページの年次大会のページに掲載されている。サンフアン大会以前の記録も閲覧可能なので、こちらもあわせて参照いただきたい。
→IFLA年次大会 http://conference.ifla.org/

(国立国会図書館収集書誌部資料保存課)

このページの先頭へ