びぶろす-Biblos
58号(2012年11月)
3. 【特集 関西館10周年】
デジタル化資料の提供
国立国会図書館関西館電子図書館課
大山 聡
国立国会図書館関西館電子図書館課では、平成14年の関西館開館以降、インターネット等の通信技術を介した図書館サービスを推進するために、電子図書館の「蔵書」になる当館所蔵資料のデジタル化や、インターネット情報の収集・蓄積・保存等の事業を行ってきました。今回はこれらの事業のうち、デジタル化資料を検索・閲覧するサービス「国立国会図書館デジタル化資料」「近代デジタルライブラリー」をご紹介します。
国立国会図書館デジタル化資料
国立国会図書館(以下、「NDL」)では、NDLが収集・集積した各種デジタルコンテンツを検索・閲覧するサービス「国立国会図書館デジタル化資料」を平成23年4月に開始しました。このシステムでは、平成24年9月現在、次のような資料群を提供しています。
・古典籍資料(貴重書等)
・図書 ・雑誌 ・官報
・博士論文 ・歴史的音源
・インターネット資料(著作別)1
資料群の概要や提供数は、上記リンク、「資料デジタル化のページ」をご覧ください。資料には、著作権処理が完了しインターネットに公開しているものと、NDL館内で原資料の代わりに閲覧していただく館内限定公開資料(後述)があります。
それでは使い方をみていきましょう。トップページ画面上部の検索窓からは、タイトルや著者、出版者、目次などをキーワード検索することができます。「館内限定公開資料を含める」にチェックすると、館内限定公開資料のタイトルや目次も検索対象になります。館内限定公開資料は来館しないと画像の閲覧はできませんが、多くの資料について目次情報が入力されており、NDL-OPACでは見つけるのが困難だった資料を探し当てることができるようになっています。
その他、資料群ごとに一覧を表示する「コレクション検索」、資料のテーマ(NDC分類)ごとに一覧を表示する「テーマ検索」(一部の古典籍資料、図書のみ)、資料群ごとの「詳細検索」もご用意しています。
検索結果一覧画面では、ヒットした検索キーワードがハイライト表示されます。画面左側では、検索語を入力したり、資料種別、NDC分類、出版年などを指定したりして、検索結果をさらに絞り込むことができます。
図2はコンテンツ閲覧画面です。画面左側には書誌情報や巻号・目次が表示されます。画面右側がコンテンツ表示エリアで、ページ送り、ページ(画像コマ)の移動、拡大・縮小、フルスクリーン表示などの操作ができます。また、ページ送りはキーボードの左右カーソル(矢印)キー、画像の移動はマウスのドラッグ、拡大・縮小はマウスホイールの回転でも操作可能です。
「印刷する」ボタンからは、印刷・保存用のPDFファイルが作成できます(1回最大20コマ)。JPEG画像を1コマずつ表示する「JPEG表示」で解像度の高い画像も表示できます。そのほか、くわしい操作方法は、ヘルプをご参照ください。
近代デジタルライブラリー
デジタル化資料のうち、インターネットで閲覧可能なデジタル化資料(図書・雑誌)については、「近代デジタルライブラリー」でご利用いただけます。このサービスは、関西館の開館とほぼ時を同じくした平成14年10月に、著作権保護期間満了が確認できた明治期刊行図書のデジタル画像約3万点の提供からスタートしました。平成24年9月現在、提供対象を昭和前期まで拡大しています。インターネットから閲覧できる図書だけを検索・利用したい場合はこちらをご利用ください。
検索方法や操作方法は「国立国会図書館デジタル化資料」と共通です。くわしくはヘルプをご参照ください。
資料デジタル化
資料のデジタル化とインターネット公開には、著作権のうちそれぞれ複製権と公衆送信権・送信可能化権が関係しており、実施には著作権をクリアすることが必要です。
そのため従来は、先に著作権調査を行い、(1)著作権保護期間の満了を確認する、(2)著作権者の許諾を得る、(3)文化庁長官の裁定を得る、のいずれかの方法で著作権をクリアした資料をデジタル化し、その後インターネット上に公開していました。
しかし、平成21年の著作権法改正により、NDLでは資料の損傷、汚損を防ぐために、著作権者に許諾を得ることなく資料をデジタル化することができるようになりました2。
終わりに
平成24年に著作権法が改正されました3。これを受け、NDLが絶版等資料のデジタル画像を全国の公共図書館等に送信して、各図書館内でご利用いただくことができるようになる見込みです。現在は実現に向けて関係者との協議等を続けているところです。
NDLでは引き続きコンテンツおよび提供方法の充実に努めてまいります。調査・研究にぜひご活用ください。

図1. 国立国会図書館デジタル化資料 トップページと検索結果一覧画面

図2. コンテンツ閲覧画面

図3. 近代デジタルライブラリー
- 詳しい紹介は、『びぶろす』57号「インターネット資料収集保存事業」の記事をご覧ください。
- なお、このようにしてデジタル化した資料にも公衆送信権は働きますので、NDL館内のみで閲覧可能となっています。
- 施行は平成25年1月です。

