びぶろす-Biblos
電子化52号(2011年5月)
- 発行:国立国会図書館総務部
(National Diet Library) - ISSN:1344-8412

2. 「農林水産関係試験研究機関総合目録と電子化への取組みについて」を受講して
関田 正敏
平成22年11月9日(火)14時から開催された標記研修会に参加するため、靴の裏に粘り着く銀杏の皮を貼り付かせながら、国会図書館に滑り込みました(もちろん、入館前にきれいにしましたが…)。講師は農林水産省農林水産技術会議事務局筑波事務所研究情報課(支部農林水産省図書館農林水産技術会議事務局筑波事務所分館、農林水産研究情報総合センター)で勤務されている林賢紀さんでした。
研修のタイトルを見て皆さんはどんな事を想像されたでしょうか?
私は電子化という点にばかり気をとられて、「農林水産関係試験研究機関総合目録」については全く予備知識を持たないまま受講してしまいました。ですが、林さんのお話しを聞くうちに、まだ、今から約30年前、インターネットが登場するはるか前の昭和54年(1979年)に農林水産省の各試験研究機関がつくば市に設置された大型汎用機を共同利用するために作られたオンラインネットワークが母体となった巨大なデータベースであるということが、段々と判って来ました。といっても、林さんのお話にはしばしば馴染みのない言葉が出て来たので、ところどころ意味が判らないことがありましたが…。そんな状態でしたので、以下は私なりに理解し得たことになります。
農林水産省には全国に多数の研究機関が存在しています。研究機関ですから、それぞれが多数の研究文献・資料を保有しています。そこで、お互いが持っている文献を相互に検索出来ないかというニーズが高まり、昭和59年からそのための検索システムが始まりました。やがて、各研究機関の図書館が保有する図書等についても総合目録(書誌情報・所在情報)を求める声が研究者の間で高まって参りました。そこで、平成6年から各研究機関の図書館が所有する資料(目録)をネットワーク化する計画が持ち上がり、平成9年から本格的な運用が開始され、その後何回かのシステム改修を経て、今に至っているということでした。
このような歴史のあるデータベースに林さんがどの時点から関わって来られたかは不明ですが、データベースの構築にあたっては様々な課題があったようです。その一つが各試験研究機関が従来から蓄積していた情報をどのように活かすかということでした。その調整が大変だったそうです。また、市販のシステムが無い状態で、一から開発したため、不具合を取り除くために多くの作業が必要になったそうです。さらに、運用開始時のデータに不十分なデータがあって、そのメンテナンスも大変である等のお話しを聞くことが出来ました。その後も利用者の声を反映させつつ機能の拡充を図っているそうですが、書誌情報の入力先が複数あることによる重複データの削除作業、システム維持のためのメンテナンス、また、担当者向けの教養等が欠かせない業務となっているそうです。
私が研修会に参加しようと思ったのは、将来的には避けられないであろう図書(資料)の電子化の参考になればと思ったからでしたが、お話をうかがっているうちに、私が勤務しているような小規模図書館は、各試験研究機関に附属する図書館に立場が近いのかなという思いが強くなって来ました。残念ながら、今回はそのお話をうかがうことは出来ませんでしたが、今後もこのような研修会に参加するなどして、勉強を続けていきたいと思っております。
(支部警察庁図書館)
