びぶろす-Biblos
電子化51号(2011年2月)
- 発行:国立国会図書館総務部
(National Diet Library) - ISSN:1344-8412

4.国立国会図書館長と行政・司法各部門支部図書館長との懇談会
平成22年12月7日、国立国会図書館(東京本館)において、標記懇談会が実施された。長尾国立国会図書館長のあいさつの後、中央館から1件、支部図書館から1件の報告を行い、休憩をはさんで特別講演、その後懇談を行った。
中央館からは、「電子図書館事業の進捗状況について」と題して、武藤総務部副部長から、国・独立行政法人・地方公共団体等のインターネット資料の制度的収集、近代デジタルライブラリーなどによるデジタル化資料の提供サービス、所蔵資料の大規模デジタル化等の取組と課題について報告した。

(武藤総務部副部長の報告の様子)
支部財務省図書館からは、「財務省図書館の沿革と概要」と題して、葛見支部財務省図書館長から、明治4年の大蔵省記録寮記録部設置に遡る沿革と現在の図書館の概要が報告され、吹塵録等の蔵書や石渡荘太郎記念文庫など特別コレクションの紹介があった。また、省職員へのニーズ調査実施や職員向けメールマガジンの刊行など、業務・サービス改善への取組が報告された。

(葛見支部財務省図書館長の報告の様子)
特別講演では、マイケル・ハフ米国大使館情報資料担当官から、米国国務省に属し世界各国の米国大使館・領事館に置かれているレファレンス資料室(Information Resource Center, IRC)について、日本における活動を中心に報告があった。ハフ氏の担当は、世界各地にいる情報資料担当官の1人として、日本の東京、札幌、名古屋、大阪、福岡のIRCのほか、韓国、ニュージーランド、フィジー、サモア、トンガのIRCに対する監督指導を行っている。IRCの主要な任務はパブリック・ディプロマシーであり、日本国民を対象としたサービス・プログラムを一義的に行っているが、在日米国大使館、本国の国務省ほか連邦省庁にも奉仕していることが説明された。提供されているサービスには、レファレンス、メール配信サービスU.S. Information Alert(最新の米国政策情報)、米国政府刊行物の翻訳、OPACや商業データベース等の提供、シンポジウム開催などがある。短時間で回答可能なクイックレファレンスの件数が減少傾向にある等の利用動向が紹介され、今後は、電子書籍の収集、ソーシャルメディアの活用が重要であることも述べられた。

(マイケル・ハフ米国大使館情報資料担当官の報告の様子)
懇談では、中央館の報告に対し、デジタルアーカイブの入口であるPORTAに関する質疑がなされ、財務省図書館の報告に対し、最近の取組みに関する質疑が行われた。ハフ氏の講演に対しては、限られた人数のIRCの職員(東京は6名)に対する本国国務省、議会図書館ほか首都ワシントン周辺の図書館のサポート体制について質疑が行われ、米国国務省図書館の特色、レファレンスライブラリアンの人材育成等について意見交換が行われた。

(懇談会の様子)
