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びぶろす-Biblos

電子化49号(2010年8月)

  • 発行:国立国会図書館総務部
    (National Diet Library)
  • ISSN:1344-8412


4.「東京都立中央図書館の現状と政策立案支援サービスへの取組について」に参加して

島根礼子

 昨年11月9日に「平成21年度行政・司法各部門支部図書館職員特別研修」として開催された標記講演会に参加したので、内容と感想を報告させていただく。

1.東京都立図書館改革

 東京都立図書館では、社会経済の変化に対応した都民サービスを目指して「都立図書館改革」が進められた。従来の3館(中央・多摩・日比谷)体制は見直されて、日比谷図書館は千代田区へ移管、中央及び多摩の2館は地域分担制から機能分担制に転換された。

 具体的には、中央図書館が都市・東京情報やビジネス、法律、健康・医療情報に関するサービスを、多摩図書館が雑誌や児童・青少年資料に関するサービスを提供するという、役割分担が明確にされた。改修工事を経て平成21年から運営を開始した2館では、連携しながら様々なサービスが行われている。特徴的な施設として、中央図書館の「都市・東京情報コーナー」や多摩図書館の「東京マガジンバンク」などが紹介された。

2.政策立案支援サービス

 「政策立案支援サービス」は、東京都立図書館が東京都庁各行政部局に対して、政策立案の際に必要な情報サービスを提供し、都庁全体の情報力向上に寄与することで、間接的に都民生活の維持向上に貢献することを目的としている。

 平成10年度に事業化され、翌年度「庁内サービス」として試行、平成13年度に全庁で運用開始、平成14年度に「政策立案支援サービス」と改称するとともに、専用ホームページを開設して電子メールによる受付が開始された。

 利用実績の推移(平成13年度〜平成19年度)によると、複写は毎年約6,000枚、受付は約5倍(337件→1,500件)、貸出は約9倍(57件→525件)と、利用は大幅に増加している。

 利用状況も変化しており、当初は電話やファクシミリによる依頼が6割、メールは3割程度であったが、最近では電子メールによる依頼が全体の7割以上を占めている。

 「政策立案支援サービス」と「一般利用者へのサービス」との相違点として、主に3点(1)急ぎの回答を求められることが多いこと(2)レファレンスから複写・貸出につながる事例が多いこと(3)都議会開催時期との関わりが大きいことが挙げられた。

3.質疑応答

 参加者からは「人員不足の問題はないか?」、「議会開催中の対応はどうしているか?」、「団塊の世代の退職で、業務の引継に支障はないのか?」等の質問があった。

 都立中央図書館では、業務の効率化を図るために、業務の一部(資料出納や複写)を外部委託したり、繁忙期には臨時アルバイトを雇用したりして対応している。

 また、「ワンストップサービス」を導入して受付窓口を一元化し、各フロア担当者と連携して業務を進めることで、利便性の高いサービスを提供している。

 業務の引継については、再任用制度により経験者を配置したり、研修を計画的に実施したりして知識の継承を図っているほか、図書館利用者に対しても、ホームページで情報検索法や有用サイトを紹介するなど、図書館からの情報発信を積極的に行っている。

4.感想

 「政策立案支援サービス」は都政への貢献という役割を果たすために、限られた予算と人員を駆使して充実したサービスが提供されており、携わる図書館職員の方々のご苦労が伺えた。報告をまとめるにあたり、東京都立図書館のホームページも拝見したが、整然とした画面は、初めての利用者でも見やすく情報を探しやすい構成になっていると感心した。


 平成21年春から図書館業務に携わることになり、新規配属職員研修、司書業務研修などを受講させていただいた。研修では図書館に関する基本的な知識を学べただけでなく、各支部図書館職員との意見交換など各館の状況を伺うこともできた。分館勤務で他の支部図書館を利用する機会が少ない私にとって、どの研修も大変有意義な内容であった。

 今回の研修に参加して、各支部図書館の業務は国政への貢献という役割を担っていることをあらためて認識し、身が引き締まる思いがした。今後も利用者に活用していただける図書館環境を整えるために工夫を重ね、誠意あるレファレンスを心がけていきたい。

(支部国土交通省図書館国土地理院分館)


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