びぶろす-Biblos
平成21年冬号(電子化43号)
- 発行:国立国会図書館総務部
(National Diet Library) - ISSN:1344-8412

8. 支部図書館制度60周年記念国立国会図書館長と行政・司法各部門支部図書館長との懇談会
平成20年12月4日、国立国会図書館(東京本館)において、標記懇談会が実施された。長尾国立国会図書館長のあいさつの後、中央館から1件、支部図書館から2件の報告を行い、休憩をはさんで特別講演があり、その後懇談を行った。
中央館からは米国図書館使節覚書、連絡調整委員会勧告、支部図書館制度審議会具申書等制度の歩み、人事、予算等支部図書館制度の仕組みとその運用、行政・司法各部門への図書館サービスの現状と今年度実施した利用者ニーズ調査、官庁資料の収集などに触れ、支部図書館制度の果たしてきた役割を紹介した。
支部総務省統計図書館から、明治14年の統計院の「書籍掛」にさかのぼる沿革と、統計専門の図書館として特色のある蔵書によるサービスを展開、広く一般にも公開され、情報公開受付の窓口業務など幅広い活動を行っている現状が紹介された。平成26年度以降、統計研修所を離れて統計局本体と共に霞が関に移転することが課題となっている点等も紹介された。
支部最高裁判所図書館からは、大審院図書室の蔵書6千冊を引き継いで発足し、現在では、特に国内最大規模の判例集の所蔵を誇り、職員数も23名と支部図書館の中で最も多い同館の活動が報告された。また、調査目的であれば一般にも公開されていること、全国の裁判所にとっていわば中央図書館機能を担っていること等についても紹介された。
根本教授の特別講演では、国民の政府情報アクセスの保障という観点から、出版物、灰色文献、公文書を含む日本の政府情報の流通保存体制を概観した後、国立国会図書館の設立理念と支部図書館制度の制度設計について考察がなされた。最後に、電子政府、国立公文書館とともに国立国会図書館・支部図書館制度が一体となった政府の知的情報管理の効率化の必要性について指摘された。

(根本教授の特別講演の様子)
懇談では、根本教授の特別講演に対し、図書館における電子情報の提供のあり方、電子情報環境下での図書館司書の役割、検索エンジンが高度化する中で図書館学的な分類思想の動向と意義等について質疑が行われた。
