びぶろす-Biblos
平成21年春号(電子化44号)
- 発行:国立国会図書館総務部
(National Diet Library) - ISSN:1344-8412

4. 法律図書館連絡会第51回総会の報告
岩田 陽子
法律図書館連絡会とは
法律図書館連絡会は、会員間の連携を図り法律分野の図書館技術の向上に役立て法律図書館としての機能の充実発展を図ることを目的に活動を行っている団体である。67館の加盟館のほか18人の賛助員が存在している。国立国会図書館は常任幹事館となっている。
毎年定期的に幹事館代表者による幹事会を開催し、法律情報レファレンス等に関する研修等も行っている。総会は年に1回開催されている。
国立国会図書館と法律図書館連絡会の関係
以前は当館議会官庁資料課長が法律図書館連絡会の常任幹事を務めていたが、現在議会官庁資料調査室職員が常任幹事を務めている。
また同課課長補佐が代々法律図書館連絡会の唯一の刊行物である「法図連通信」を編集する法図連通信等編集委員会委員長を務めている。今回私は総会の中で行われた法図連通信等編集委員会を含む各種委員会の報告を行うために総会に出席した次第である。
総会の概要
今回の総会は、私にとって、はじめての法律図書館連絡会開催行事への出席であった。
最初に総会開催の挨拶等が行われた。その後開催館の副学長荒巻裕氏による記念講演 「人は、どんな可能性を持っているのか?−教科書を持って戦場から逃げて来たカンボジア難民−」が行われた。講演の内容は法律図書館連絡会の活動とは直接関係のないものであったが、人間が戦争により生ずる極限の状態においても持ちうる根源的な可能性、そして戦場においても人々を絶望させない本の力に気づかせてくれる印象深い講演であった。
昼休みの時間を利用し、開催館の近畿大学中央図書館を見学した。限られた時間ではあったが、同図書館は、144万冊を超える図書、13,700種余の雑誌・紀要類、約32,000誌の電子ジャーナル、1400点の貴重書等を有しており、カウンターに職員も多く常駐し、学生の利用も多く、非常に活気のある図書館だという印象を受けた。
午後は幹事会の1年の活動報告、会計・監査報告が行われた。その後三つの委員会の活動報告が行われた。最初に法図連通信等編集委員会の活動報告を私が行った。
今年の4月に委員長に就任して以来、委員長として行ったことは委員会の名簿の整備と、法図連通信第40号の編集・発行のみであったが、今回総会開催にあたり配布することのできた法図連通信第40号の内容紹介を中心に活動報告を行った。
三委員会の活動報告の後は、幾つかの総会の協議事項につき決定手続が滞りなく行われた。
最後に総会の場を借りて中級研修が行われた。冒頭は当館議会官庁資料課職員による「日本法令索引の使い方」であった。日本法令索引データベースは総会出席者の間でもカウンター業務に非常によく利用されているようであり、講師の説明のあとに活発な質疑が行われた。日本法令索引明治前期編に近代デジタルライブラリーを利用した「本文参照機能」が付与されたことに多くの喜びの声が聞かれた。また本編である日本法令索引データベースにも同様の本文参照機能を期待する声も複数聞かれた。
次の研修科目「その他の法令データベース」では有料データベースである官報情報検索サービスの紹介が行われた。このデータベースは議会官庁資料室でも導入が検討されていたが、ID、パスワードの設定等に幾つか運営上の問題があり、導入が見送られているデータベースである。
最後の研修は「レファレンス協同データベースとリーガルリサーチ」というタイトルで、開催館の近畿大学中央図書館レファレンス課職員による説明が行われた。これまで国会図書館からの立場でしか同データベースの存在意義を考えたことがなかったが、一加盟館の立場から実際に利用している声を聞き非常に興味深く感じた。同データベースが、加盟館のレファレンス業務等に非常に有益な貢献を行っているという印象を受けた。
総会に出席して
今回が初めての総会への出席であったが、法律図書館連絡会加盟館の多くのライブラリアンと知り合い、様々な話を聞くことができ実りのある出張であった。
また国会図書館が提供する日本法令索引データベース、レファレンス協同データベースを始めとするコンテンツ等がいかに他の図書館のサービスに役立っているのかということを改めて感じることができ、非常に嬉しく思った。
他方、各法律図書館連絡会加盟館の蔵書の状況等の変化(法律図書館連絡会発足当時と比較するとそれぞれの館が豊富な資料を有するに至っている)、様々な電子情報の普及を鑑みると、法律図書館連絡会が図書館界の中で果たすべき役割、またその中で当館が幹事館としてどのような形で貢献するべきか、という点を再検討する時期にきているように思われる。このような点につき、同組織の関係者と意見交換しながら活動を進めていきたいと考えている。
(国立国会図書館調査及び立法考査局議会官庁資料課)
