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トップ > 刊行物 > びぶろす > 平成21年秋号(電子化46号)

びぶろす-Biblos

平成21年秋号(電子化46号)

  • 発行:国立国会図書館総務部
    (National Diet Library)
  • ISSN:1344-8412


3. 平成21年度専門図書館協議会全国研究集会の報告

岡見 佐千夫

1 はじめに

 平成21年6月15日、16日に東京丸の内の東京商工会議所で、平成21年度専門図書館協議会総会と全国研究集会が開催され、役員含め全国から196名が参加しました。今年度の総合テーマは「チェンジ!! 新たな専門図書館をめざして」です。専門図書館に対する社会的要請は高いにもかかわらず、この一年の世界的経済環境の悪化などの影響もあり、その運営には厳しさが加わっています。そこで、専門図書館の使命・責任を再考し、活動内容、情報提供、広報、人材育成などの工夫についてのヒントを探すための集会になりました。
 まず、開会式に引き続き、作家の西木正明先生が、「作家の取材活動とアーカイブス」と題して基調講演を行いました。歴史ドキュメンタリーを生み出すためには、正確な情報を発掘する必要があります。先生はイタリアとロシアへ取材旅行に出かけ、歴史の生き証人への聞き取りや、アーカイブされた資料を探し求めたそうです。このようなニーズがあるために、図書館職員としては、正確な情報をすぐに提供できるよう、情報の吟味と時事の勉強を怠らないようにとのアドバイスを受けました。
 支部気象庁図書館は気象庁の前身である東京気象台が明治8年(1875年)に創設されてから現在に至るまでに収集した11万冊以上の図書資料をアーカイブしています。これらの蔵書を大切に後世に引き継ぐとともに、必要に応じてすぐに利用できるよう、アーカイブの大切さとレファレンス能力向上の必要性を改めて感じました。
 2日目は6つの分科会が企画され、私は第1分科会「工夫と挑戦の専門図書館」と第6分科会「データベースの創造」に参加しました。

2 第1分科会の報告

 第1分科会では、まず、(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構の白鳥智裕氏の講演がありました。機構の図書館は、近年のレアメタル、石油などの価格の大きな変動を反映して利用者が倍増しているそうです。また、利用者の事故、障害発生を予防し、情報の利用価値を高めるための「安全管理マニュアル」を定め運営管理しているそうです。例えば、パトロールの実施、入り口に避難経路図を表示、什器等重量物の床固定、移動書架に人が挟まれないための注意表示、じゅうたんの色違いにより段差を注意表示、事故発生時の緊急連絡体制の構築などです。
 http://www.jogmec.go.jp/mric_web/library_index/index.html

 次に、(学校法人)後藤学園図書室の壬生理恵子氏の講演がありました。壬生氏は図書室の開設・運営を一人でこなされているそうで、そのご苦労が感じられました。現在では、家政学、生活科学、医学、薬学を中心とした図書資料が充実しているそうです。そして、利用しやすい展示の工夫や、新入生へのオリエンテーションの実施、詳細な選書リストの作成、注目される新聞記事の室内掲示、学内LANの掲示板に図書館ニュースの掲示など、さまざまな活動が紹介されました。
 http://www.goto.ac.jp/index.html

 2つの図書館の試みには、利用者を第一に考えて、居心地が良く安全で清潔な図書館を提供する姿勢が現れていました。紹介されたこれらの事例を参考にして支部気象庁図書館の運営に当たっていきたいと思います。

3 第6分科会の報告

 第6分科会では、まず、(独)国立女性教育会館 女性教育情報センターの江川和子氏の講演がありました。1991年から開始された女性情報ポ−タルサイトである「Winet」のデータベースの作り方・使い方の紹介がありました。データベースの基本としては、事前のニーズ把握、必要な機能の検討、付加価値の重要性、既在の資源の有効利用などを考慮した上で、「自分のほしいものを作る」、「作ってみて、育てていく」、「メンテナンスを怠らない」ことが大切だと話されました。「Winet」は以下のWebページで公開されており、利用しやすい情報提供の工夫がたくさん施されています。
 http://www.nwec.jp/jp/center/
 「Winet」 → http://winet.nwec.jp/navi/

 次に、国立音楽大附属図書館の松浦淳子氏と南部好江氏の講演がありました。この図書館では、童謡、唱歌、わらべうた、戦時歌謡、国民歌謡など歌の全貌を明らかにすべく、データベース化を行っています。掲載されている歌は約13,000曲に及び、現在も追加・修正が続いているそうです。このデータベースは以下のWebページで公開されており、その内の童謡・唱歌索引は、OPACと連動させて目的の楽譜、掲載図書・雑誌、録音資料へと簡単に導いてくれます。
 http://www.lib.kunitachi.ac.jp/
 童謡・唱歌索引 → http://www.lib.kunitachi.ac.jp/collection/shoka/top.asp

 支部気象庁図書館は、気象庁業務に関係した気象学、海洋学、地球環境学、地震学、火山学をはじめ、物理学、数学、農学、天文学など多岐にわたる図書資料を所蔵しています。図書資料にはこれらの理学系の図書の他に論文集が多く含まれます。閲覧室では、一般的な「図書検索」が可能ですが、他に個々の論文の「文献検索」のデータベースも利用できます。「文献検索」は論文名や著者名の一部を入力すれば検索できるキーワード検索が可能です。さらに、文献発行機関のWebページへのリンクがあり、関連情報を捉えやすいように工夫しています。第6分科会の講演は、このデータベースの維持、管理にたいへん参考になりました。

4 おわりに

 私は、先輩が築いた歴史ある図書館業務に携わって2年目になります。担当する仕事は、資料の収集と交換、選書、図書・雑誌の購入、オンラインジャーナルの維持・管理、図書館利用率の向上策の検討などで、やるべき課題が山積しています。昨今の時代の流れとともに図書館の仕事も変化が激しくなっていると感じています。今回の全国研究集会で得られた成果を生かし、利用者を第一に考え、いつも求められる情報を早く正確に提供できる図書館の一翼を担えるよう、日々、問題を発見し、解決の努力をしていきたと思います。
  ライブラリアンは、「チェンジ!! 新たな専門図書館をめざして」に応えて、“Yes, we can!!”と叫びましょう。最後に、講師、企画運営スタッフの方々そして見学でお世話になった東京商工会議所図書館の皆様に感謝いたします。ありがとうございました。

(支部気象庁図書館)

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