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びぶろす-Biblos

平成21年秋号(電子化46号)

  • 発行:国立国会図書館総務部
    (National Diet Library)
  • ISSN:1344-8412


2. 「支部海上保安庁図書館の見学と交流会」に参加して

武市 佳子

1 はじめに

 去る7月6日(月),海上保安庁の図書室において,見学会及び意見交換会が行われた。今回,他の支部図書館を見学するのは初めてであったため,非常に興味深く拝見した。以下,その内容と感想を述べさせていただきたい。

2 図書室見学会

 海上保安庁図書室は,昭和27年に中央合同庁舎1号館に設置されたことに始まる。現在の3号館に移転したのは,同48年であり,他に海洋情報部分館が築地に設置されている。
 今回見学したのは,3号館の図書室のみであったが,まず,図書室に入って感じたのは,手作り感のある,温かく居心地のよい雰囲気だった。98.5平米と,限られたスペースの中に,約3万冊の蔵書が,A〜Fの書架に,業務遂行の内容に沿って,並べられている。一般の図書館でよく見られる回転式の書架も取り入れられており,利用しやすいと感じた。書架の奥には,窓に面して,コーヒーショップなどでよく見られる長机が設置されており,眼下には,皇居や丸の内方面を見渡せる光景が広がっている。絶好の環境の中で,落ち着いて図書を読めそうである。業務に関連した図書はもちろんのこと,それ以外にも小説などの読み物や駅で無料配布されている情報誌なども置かれており,少しでも来館者に寛いでもらおうという工夫が感じられた。小規模図書館であるからこその,肌理の細かい気配りが随所に見られた。入館者が倍増していることも納得である。

回転式書架
(回転式書架)

窓際の閲覧スペース
(窓際の閲覧スペース)

 ただ,約3万冊の蔵書のうち,現在,1万冊しかデータ登録されておらず,検索がその範囲内に限られるため,早期に全蔵書をデータ登録することが今後の目標ということであった。

3 意見交換会

 見学会終了後,3つのテーブルに分かれ,各図書館の問題点等を話し合った。以下は,その際のテーマの一部である。

  • 図書管理について
     文科省図書館では,ICタグを埋め込んだ図書システムを構築し,ICゲートを設けているという理想的なシステムの紹介がされた。それと同時に,(1)貸出を細かくチェックし,督促を確実にする,(2)蔵書点検をこまめに実施する等の日々の点検が重要であるとの共通の認識を持つことができた。
  • 複写サービスについて
     一般利用者に対しての複写サービスは,(1)業者がコピー機を設置し,司書の監視下で使用させる,(2)館外のコピー機を利用してもらう,(3)コピーの依頼がほとんどないなど,各館様々であった。特に,館外に持ち出す場合は,紛失等に対するリスク管理の徹底が不可欠であり,常にその認識をもって対応するべきであると感じた。
     設備等は各図書館ごとに異なってはいるが,概ね同様の問題点や悩みを抱えていることが分かった。定期的に,このような支部図書館相互の意見交換の場を持つことは,今後の図書館運営の参考のためにも貴重な機会であると感じた。

4 感想

 今回,海上保安庁の図書室の見学,そして改良への取り組みを拝聴させていただき,改めて利用者が使いやすい図書館を作っていくべきであると感じた。現在,私たちは,図書のデジタル化・検索ツールの多様化により,必要な図書を短時間で的確に手にすることができる。図書館においても,世の中の流れに沿って,早急に変革を迫られており,本年7月の国立国会図書館法の一部改正をはじめ,今後更に,デジタル化への動きが加速することになる。
 しかし,自明のことではあるが,図書の利用者を常に念頭に置き,有効な図書の利用方法について模索することが図書館運営の原点である。
 当法務図書館では,今年度から選書及び図書請求業務を除く大部分の図書館業務をアウトソーシングしている。現在までのところ,順調に進んでおり,専門的見地からの様々な助言は大変貴重であると感じている。日々受託業者と意見を交換し,図書館の利用促進と利便性の向上を目指し,「官」と「民」が協力し,試行錯誤しながら,少しずつではあるが,改良に取り組んでいる。また,来年度からは図書・雑誌検索の新システムへの移行も予定している。
 図書館運営の原点を再認識するとともに,支部図書館職員として,職員の利用目的に応じた図書館運営を第一とし,職務の円滑な遂行をバックアップするために,利便性の高い図書館サービスの構築について,常に検討していくことの重要性を改めて感じた今回の見学会であった。

海上保安庁図書館の蔵書について

(1)特 色
 「海上保安庁図書館における資料収集方針」に基づき、海上保安関係分野については、基本的なものから専門的な資料まで、それ以外の分野については、基本的な資料の収集管理を行っており、現在、和書約30,400冊、洋書420冊、逐次刊行物130冊、電子出版物(CD-ROM等) 210点を所蔵している。

  1. 海上保安関係分野の蔵書例
    ○ 岩尾克治『闘う!海上保安庁』(平成20年 光人社)
    ○ 海上保安庁 編集『海上保安庁30年史』(昭和54年 海上保安協会)
    ○ 海上保安庁 編集『海上保安庁50年史』(平成10年 海上保安庁)
    ○ 北岡洋志『海上保安庁特殊救難隊』(平成9年 海文堂出版)
    ○ 小峯隆生『海上保安庁特殊部隊 SST』(平成17年 並木書房)
    ○ 杉浦邦朗『海図をつくる』(平成8年 成山堂書店)
    ○ 土井全二郎『現代の海賊−ビジネス化する無法社会−』(平成16年 交通研究協会)
    ○ 冨賀見栄一『海上保安庁進化論』(平成21年 シーズ・プランニング)
    ○ 長岡日出雄『日本の灯台』(平成5年 成山堂書店)
    ○ 邊見正和『海上保安庁 巡視船の活動』(平成5年 成山堂書店)
    ○ 松嶋美由紀『海上保安庁 海上保安官になる本』(平成13年 三修社)
    ○ 村田良平『海が日本の将来を決める」(平成18年 成山堂書店)
    ○ 山田吉彦『海のテロリズム』(平成8年 PHP研究所)
    ○ 山田吉彦『日本の国境』(平成18年 新潮社)
    ○ 山本草二 編集代表『海上保安法制』(平成21年 三省堂)

(支部法務図書館)

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