びぶろす-Biblos
平成20年秋号(電子化42号)
- 発行:国立国会図書館総務部
(National Diet Library) - ISSN:1344-8412

4. 独立行政法人国立公文書館を見学して
下川 幸一
1. はじめに
去る7月11日(金)、行政・司法各部門支部図書館職員特別研修「独立行政法人国立公文書館の見学会」に参加しましたので、感想を含め概略をご紹介します。
内閣の重要政策として公文書の保存管理事業が進められている中、当農林水産政策研究所においても行政文書等の保存に関する点検を行っているところであり、私にとって有意義な見学会でした。
2. 展示エリア
今回の見学メニューには入っていませんでしたが、到着して少々時間がありましたので、1階展示エリアの常設展の一部を見ることができました。伊藤博文、陸奥宗光、田中正造等の関係文書や写真が展示され、ここを見ただけでも歴史の重みと国立公文書館の使命が強く感じられました。この展示エリアでは、夏休み期間中は企画展を、春と秋にはテーマを設けて特別展を開催しているとのことです。

(独立行政法人国立公文書館入口にて。筆者2列目最右側)(クリックすると大きくなります。)
3. ディジタルアーカイブ
ビデオ視聴による概要紹介に続き、ディジタルアーカイブの説明を受けました。ディジタルアーカイブはウェブ公開されています。利用者に配慮した検索システムにより鮮明な画像が提供されていますので、アクセスされることをおすすめします。
(ディジタルアーカイブ http://www.digital.archives.go.jp/)
4. 破損等の修復
製本室では、熟練した非常勤職員が修復作業を行っていました。酸性劣化や欠損部分のサンプルを示しての対応策等についての説明を受けた後、欠損部分を修復するリーフキャスティングの実演を見学しました。欠損紙に補填した和紙は、元の紙(欠損紙)よりも厚くならないとのことでした。
5. 書庫の管理
照明は、資料の劣化を防ぐため利用時のみ点灯し、紫外線カットの蛍光灯を使用しているとのこと、棚板は保存性を考慮し、強度のある中性紙を使用しているとのこと、また、コンピュータによる最適な温湿度管理を行っているとのことでした。
6. おわりに
閲覧室においては、閲覧手続きやディジタルアーカイブによる資料検索、筑波分館の利用等の紹介を受けましたが、全体を通して、公文書等の保存・管理の重要性及び利用提供の意義を改めて実感した研修でした。
(支部農林水産省図書館農林水産政策研究所分館長)
