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びぶろす-Biblos

平成20年秋号(電子化42号)

  • 発行:国立国会図書館総務部
    (National Diet Library)
  • ISSN:1344-8412


3. 平成20年度行政・司法各部門支部図書館職員特別研修に参加して

川村 通世

 今年は、国立国会図書館60周年、納本制度60周年そして、支部図書館制度60周年の年にあたります。支部図書館制度の目的は、「支部図書館制度審議会具申書」(昭和45年支部図書館制度審議会)に「行政・司法各部門に置かれる図書館を国立国会図書館の支部として、その中央館(国立国会図書館)と制度上の有機的連けいを確保することによって、…(中略)…各行政機関および司法機関に対する図書館奉仕の充実をはかり、もって、それら機関の所掌事務の遂行ならびに改善に貢献し…(後略)…。」と記載され、一方、「行政・司法各部門に置かれる支部図書館は、本来、各行政機関および最高裁判所の図書館であって、その性質は、支部図書館となることによって変わるものではない。」また、その「性格は、その所蔵する各種の資料を通じて、主として当該行政・司法事務の、いっそう科学的、能率的な処理に貢献することを任務とする専門図書館である。したがって、図書館の機構および機能は、その属する各行政・司法機関の業務の内容・規模・形式等に応じて、おのずから、多種、多様であることになる。」と記載されております。
 私は昨年4月に支部海上保安庁図書館に配属されて2年目になりますが、上記の趣旨に同感でありまして、まず自組織の職員が所掌事務を遂行するために必要とする図書館サービスができること、それと平行して司法・立法・行政の垣根を越えた支部図書館制度による相互利用サービスが行われることであると思っております。
 そのことを踏まえて、当館の自組織職員へのサービスを振り返って見たところ、庁内LANを介した図書館サービスが行われていないこと1、データに無い蔵書は図書館の隅々まで自分で探さなければならないこと2、 年間1,400名弱の利用者数に留まっているなどの課題があります。
 そこで、今年度は、図書は購入して飾っているだけでは何にもならず、職員に利用されてはじめて図書の価値があるとの当館職員全員の共通認識として、(1)当庁職員が利用しやすい配架に全蔵書3万冊を入れ替えること、(2)自庁の内部LANへ登録データを公開し各職員の端末から登録蔵書の検索ができるようにすること、(3)新着図書一覧表や分散型総合目録データベースへのリンクによる中央館・各支部図書館データの検索ができるようにすること、を目指して取り組んだ結果、(2)と(3)についてはやり遂げ、(1)は他支部の状況も参考に職員が満足の行く利便性の高い図書館を作りたいと引き続き思案しているところでした。

 そこにタイミング良く今回の特別研修が行われることになり、支部会計検査院図書館及び支部文部科学省図書館を見学することができました。ともにPFI事業3で完成した最も新しい図書館ですので、設備も最新のものが備わっていて、当館の規模(事務室24m2、書庫69m2、閲覧室4m2、閲覧席4席、蔵書3万冊)や設備とは直接比較することはできないものの、規模の大小に関係なく職員の満足する図書館にするための参考となるものが多く取得できるに違いないと興味津々で参加させていただきました。


【支部会計検査院図書館の見学】
 支部会計検査院図書館は、平成19年末に完成した真新しい中央合同庁舎7号館に入居されており、施設(書庫329m2、閲覧席12席、蔵書5万冊)の充実は想定していたとおりで、週刊誌等の定期刊行物の配架の仕方も参考になりましたが、最も注目しましたのは、当館と同様に図書館業務として各課を含めた全図書の発注・受入・予算管理を行っている点で、当館との大きな違いはシステムにより、図書の購入伺書の作成・書店への注文・受入業務が連動して効率的に行われていることでした。
 出来ればそれにバーコードの自動貼付もされれば更なる省力化になるのではと自分勝手に思いを巡らしたりしまして参考になりました。


【支部文部科学省図書館の見学】
 支部文部科学省図書館も支部会計検査院図書館と同様にPFI事業で同一時期に完成入居していることからほぼ同様な広さでしたが、こちらの図書館はどの支部図書館よりも先進的な図書館だという印象を持ちました。
 それは、「ICタグ図書館管理システム」を採用して、ICタグを全図書に貼付することにより、蔵書の貸出・返却から、棚卸し点検まで行えること、さらに入退館ゲートを設置して入退館者数の把握、盗難対策にもなっているという万全のものでした。
 予算の少ない当館では望むべくもない羨望の図書館でしたが、一点、当館でも取り入れようと考えましたのは、利用者カードを図書館で保管しているところです。
 カウンターに各人のカードをケースに入れて管理しておきますと、忘れたり無くしたりすることもなく、異動等においても返却する手間も省ける良い方法だと感心いたしました。


旧文部省の建物(登録有形文化財)を背景に。 筆者前列左から2番目
{旧文部省の建物(登録有形文化財)を背景に。 筆者前列左から2番目}(クリックすると大きくなります。)


 昨年度の最高裁判所図書館見学と合わせまして、これまでの特別研修で合計3支部図書館を見学させていただきましたが、どの図書館も配架がすばらしいこと、システム化も行き届いており図書館はこうあるべきだと痛感しました。
 余談ですが、休日毎に立ち寄っている紀伊国屋、丸善、三省堂書店等の街の本屋の商業的な配列等も参考になっています。
 これらの他の支部図書館の見学を通して、当館の改善が待ったなしの状態であることが良く解り、予算が無くても職員作業で出来ることをやって、自組織職員へのサービスの向上、ひいてはそれが支部図書館制度による相互利用サービスの向上に資するようにしなければならないと痛感した次第です。
 中央館及び他支部図書館の皆様、来年度は小さいながらも海上保安行政の専門図書館として体をなした支部海上保安庁図書館を見学に訪れていただければ幸甚です。

(支部海上保安庁図書館)


愛します! 守ります! 日本の海 を合言葉に海上保安庁も創設60周年を迎えました。


                         

1 平成10年度からスタンドアローン型の「図書館情報システム」を取り入れてパソコン検索は可能となっているものの、蔵書約3万冊のうちデータ登録している蔵書はその1/3に満たない1万冊を切る状態で、しかも図書館に行かなければ検索出来ない。

2 業務の主体(年間業務の8割)が、海上保安庁(本庁)の全図書の購入業務(原課要求の取りまとめ、見積書の徴取、発議購入、納入検査、請求書の受領等)に偏っていること等から、本来の司書業務を主体とする図書館業務が疎かになっている要素もある。

3 Private Finance Initiative:民間の資金と経営能力・技術力(ノウハウ)を活用し、公共施設等の設計・建設・改修・更新や維持管理・運営を行う公共事業の手法。あくまで地方公共団体が発注者となり、公共事業として行うものであり、JRやNTTのような民営化とは違う。内閣府PFIホームページ<http://www8.cao.go.jp/pfi/tebiki/kiso/kiso01_01.html>

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