第7回資料保存懇話会を開催しました
平成24年3月5日(月)、第7回資料保存懇話会を開催しました。この懇話会は、図書館、文書館、博物館、美術館、研究機関などが資料保存活動について、情報や経験の共有を図り活動を推進することを目的としています。今回は「各機関・団体における東日本大震災による被災地域の保存関係機関への支援活動」をテーマとしました。
参加者は稲葉政満東京藝術大学大学院教授、神庭信幸東京国立博物館学芸研究部保存修復課長、坂本由美東京都立中央図書館サービス部資料管理課長、眞野節雄日本図書館協会資料保存委員会委員長代行・東京都立中央図書館、西森昭夫国立公文書館業務課長、山口孝子東京都写真美術館事業企画課保存科学専門員、およびオブザーバーです。当館からは収集書誌部司書監中村規子と同部資料保存課長川鍋道子が出席しました。
最初に各機関・団体などの課題報告、次に東日本大震災による被災地域の保存関係機関への支援活動についての報告が行われました。
稲葉氏から、津波により海水に浸漬した紙に含まれる塩類を水で洗浄することの効果および紙の保存性に関する研究結果について報告がありました。神庭氏からは文化財レスキュー事業全般について報告がありました。坂本氏から同図書館と岩手県遠野市などとの共催展示会「震災からよみがえった東北の文化財展」が紹介されました。眞野氏からは日本図書館協会資料保存委員会が実施した修復ボランティア養成講座やボランティアの派遣などについて報告されました。西森氏からは、国立公文書館が被災地域において東京文書救援隊と共同で公文書の修復事業を進め、また、被災地域で作業員を育成し雇用していることの報告がありました。山口氏からは、「文化財レスキュー事業 情報共有研究会」(東京文化財研究所主催 平成23年5月10日(火))において被災写真の救済方法を発表したことなどについて報告がありました。
当館からは、県立図書館を通じた図書館協力ネットワークによる被災資料の救済支援や補修研修の講師派遣などを行っていることについて、川鍋から報告しました。
懇談では、平素の協力ネットワーク構築の必要性や、海水に浸漬した紙中の塩類の洗浄の重要性をめぐる議論など、活発な意見交換が行われました。
