書誌データの基本方針と書誌調整:基本方針
過去の書誌データにおける個人情報の取扱い
2005年10月から2011年5月まで国立国会図書館で適用していた、書誌データにおける個人情報の取扱いを以下に掲載しています。
- 目録情報と個人情報について
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「国立国会図書館蔵書検索・申込システム(NDL−OPAC)」、「日本全国書誌」をはじめとして、国立国会図書館では各種の目録情報(書誌データ)を作成・提供しています。目録情報には、著者の名称などの情報を記録します。個人の情報を記録する場合の考え方と取扱い方法について、以下にご説明します。
なお、この取扱いは、和図書など国内刊行出版物の目録情報を対象としますが、他の資料についてもこれに準じた取扱いに留意します。
この取扱いは、2005年10月以降に作成する目録情報に適用します。
1 基本的な考え方
国立国会図書館(以下「館」と言います。)は、「国立国会図書館法」(以下「館法」と言います。)第7条に基づき、日本国内で刊行された出版物について標準的な目録を作成するとともに、館の所蔵資料について目録情報を作成し、資料を利用に供するための手段を整備しています。また、館法第21条の規定のもとに、日本の図書館が目録を作成し図書館の有する資源を共有できるように、目録情報の提供にあたっています。
目録作成においては、個々の資料へのアクセスを保障することを目的として、各資料の著者等(注1)を同定識別し、また、その著者等が著した資料が識別できるように、人名等の情報を記録します。そのため、館の目録業務においては、個人の情報に関する収集の方法及び範囲を定め、目的に沿った適切な取扱いをいたします。
2 取扱いの方法
(1)目録作成のための標準的なルールの適用
国内刊行出版物の目録作成のルールとして『日本目録規則1987年版改訂3版』(注2)を適用しています。同規則に基づいて、著者等を記述し、また、統一的に用いる標目(検索の手がかりとなる情報)を作成しています。
標目として、個人の場合は人名(名称およびその読み)を使用します。また、同名異人を識別することを目的として、付記事項を付加します。付記事項は、生年(判明する場合は生没年)を基本とし、生年が採取できない場合あるいは生年だけでは同名異人を区別できない場合は、職業・専攻等を付加します(注3)。
(2)公刊された出版物からの採取
人名および付記事項を記録する場合は、公刊された出版物から採取します。公刊された出版物には、その個人が著述等を行った出版物のほか、公刊された辞書等の参考図書を含みます。また、インターネット上の情報についても、官公庁や図書館が提供するデータベース等の情報に限定して採取する場合があります。
(3)典拠ファイルの保有
目録作成において統一した標目を維持するため、人名に関する標目を集積した典拠ファイルを作成・維持しています。典拠ファイルに記録し、保有する項目(3参照)は、目録作成において、著者等を確実に同定識別するために必要な最小限のものとします。
(4)訂正等の申し入れへの対応
館の目録情報は、長年にわたって蓄積され、目録規則等の適用方針も変遷しています。すでに使用している標目および典拠ファイルのデータについてはそのまま使用しますが、標目について本人から訂正等の申し入れがあった場合には、基本的にこれに応じることにします。
(5)目録情報および典拠ファイルの利用
目録情報および典拠ファイルは、次のように利用・提供し、またその提供の範囲を制限します。
[2] 館内の目録作成業務以外の図書館業務における利用
[3] 館外の図書館等における利用(JAPAN/MARC等)
[4] 一般のインターネット等による利用(NDL-OPAC等)
[3]にあるように、館の目録情報および典拠ファイルは、目録情報の共有化の趣旨により、館外の図書館等に機械可読ファイルのJAPAN/MARC等として頒布しています(刊行している目録類)。利用機関における取扱いは、それぞれの組織の責任において行われることになります。
[4]のNDL-OPACでは、標目は目録情報として表示され、検索に使用できます。
3 典拠ファイル
典拠ファイルに収録される典拠レコードは、和図書など「日本全国書誌」に収録される出版物および和古書の目録情報として作成した標目が主な対象となります。
電子ファイルとして、典拠ファイルに記録する主な項目は以下のとおりです。
(1)管理用データ
識別番号(典拠ID)、入力日付、最終更新日付、典拠の確立状況
(2)標目
名称、名称の読み、付記事項(生年・生没年、世系、職業・専攻等)
(3)参照
同一人物が異なる名称を使用している場合に、参照することを目的として記録。記録の項目は(2)標目と同様
(4)注記
(2)または(3)に記録しない生年、世系、職業、専攻、異なる名称(本名、別称等)、所属団体等
上記について、公刊された出版物に記載があった場合に記録する。出版物に記載がない場合の上記の項目、出版物に記載がある所在(市町村までの地名)等の情報、他の典拠との識別情報について典拠ファイルに記録する場合は、2(5)[1]の館内の目録作成業務のみの利用に限定する。
(5)出典
標目を作成するにあたっての根拠
4 問い合わせ先
国立国会図書館 収集書誌部 収集・書誌調整課
| (注1) | 著者等には、編者、訳者などその出版物に責任を持つ者を含みます。出版者が個人の場合は、出版者名等の記録の際、著者等に準じて扱います。また、目録情報には、著者等を標目とする「著者標目」のほかに、その資料の主題となっている個人を標目とする「人名件名標目」があり、個人情報としての取扱いは同様とします。 |
| (注2) | 日本図書館協会目録委員会編。著者等の記述については、本規則中の第1〜13章、統一標目の使用については第21章「標目総則」、人名に関する標目の選択、形および表し方については第23章「著者標目」ならびに第24章「件名標目」に基づきます。 |
| (注3) | 付記事項として用いるものには、生年(生没年)、世系(○世、○代目など伝承的に継承される名称に用いられる)、職業、専攻等があります。これらの付記事項が使用できない場合には、暫定的に、最初にその個人に対して目録を作成する出版物の出版年を付加する場合があります。 |
(参考)「個人情報保護と日本目録規則(NCR)との関係について」(日本図書館協会目録委員会)[PDF File 12.0 KB]
なお、標目および典拠については、以下にも解説があります。
「書誌データQ&A」 「What's書誌調整 第3回 典拠ってなんだ?」
