2013年4月から洋図書にRDAを適用します(2)

NDL書誌情報ニュースレター2013年3号(通号26号)
国立国会図書館では、2013年4月1日から、外国刊行の洋図書等の目録規則として“Resource Description and Access”(RDA)の適用を開始しました。本誌2013年1号(通号24号)では、“Anglo-American Cataloguing Rules, second edition”(AACR2)からRDAへの主な改訂点と、当館における適用についてご紹介しましたが、今回は、実際にRDAを適用して目録を作成する中で問題となった点をいくつかご紹介します。
1. 転記の規則の変更
版表示、出版地、出版者などについて、AACR2では、略語を使用するなど簡略化して記録していましたが、RDAでは、資料にあるとおりに記録することになりました。また、責任表示については、AACR2では省略するものとされていた称号(収録すべきものとして規定されている称号を除く)や所属機関も、RDAの本則ではそのまま記録することになっています。
しかし、現在の書誌フォーマットやOPAC表示では、そのまま記録することにより、情報が見にくくなってしまうことがあります。
例えば、責任表示の場合、資料では著者名と所属機関の違いがフォントやレイアウトにより明確であっても、書誌データ上ではそれらの区別がつきにくくなることがあります。そのため、当館では、重要な情報を損なわない範囲で省略することを認めている任意規定を採用し、責任表示の肩書きや所属機関は基本的に記録しないことにしました。

図1 本則に基づき、資料のとおりに転記した例
![]()
図2 任意規定に基づき、肩書き等を省略して転記した例
2. 資料の内容や形式の記録
AACR2では、資料の内容や形式を、「一般資料表示」という一つの要素として記録していました。RDAにおいては、内容と形式とが整理され、Content Type、Media Type、Carrier Typeという三つの要素として記録することになりました。これらの要素は、記述に使用すべき語句が規定されており、それらのうち、記述対象の資料に該当するすべて、もしくは資料中で優勢なものを記録することになっています。
当館で採用しているMARC21フォーマットでは、これらは336(Content Type)、337(Media Type)、338(Carrier Type)という三つのフィールドに記録します。図3はDVDの付録がある絵本の例ですが、336のうち、上の二つは絵本の内容、三つめはDVDの内容についての記録です。337と338は、一つめが絵本、二つめがDVDについての記録で、それぞれ再生方法と媒体を表しています。

図3 DVDの付録がある絵本の例
これらのうち、Content Typeについては、当館では、すべてを記録するのではなく、RDAの別法に従って、主要と判断したもののみを記録することとしています。例えば、図版の豊富な資料のうち、絵本と漫画のContent Typeには、textだけでなくstill imageも記録することとしましたが、これら以外の図版が豊富な資料にstill imageと記録するかどうかは、目録作成者の判断に委ねています。
3. 「関連」の記録
当館の書誌データにおいては、アクセスポイントの関連指示子を不採用としている他、関連する資料(異版など)も今までどおり注記フィールドに記録しています。「関連」に関してはAACR2との違いが大きい部分ですが、システム上の制約等により、残念ながら実現できていません。
RDAはFRBR(Functional Requirements for Bibliographic Records:書誌レコードの機能要件)に基づいて作成されていますが、この特性を生かしたデータベースを構築するには、MARCフォーマットやそれに対応したシステムでは限界があると考えられます。すでに米国議会図書館(LC)では、MARCフォーマットに代わる新たなフォーマットのための書誌データモデル(BIBFRAME)が検討されています。当館においても、より使いやすく探しやすいデータベースにしていくために、今後、どのようなフォーマットやシステムを選択していくのかが重要な課題となります。
(外国資料課 整理係)
NDL書誌情報ニュースレター(年4回刊)
ISSN 1882-0468/ISSN-L 1882-0468
2013年3号(通号26号) 2013年9月26日発行
編集・発行 国立国会図書館収集書誌部
〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1
E-mail: (ニュースレター編集担当)
