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典拠の国際流通―バーチャル国際典拠ファイル(VIAF)への参加(1)

NDL書誌情報ニュースレター

NDL書誌情報ニュースレター2012年4号(通号23号)

 2012年10月1日、国立国会図書館はOCLC(Online Computer Library Center, Inc.)と、バーチャル国際典拠ファイル(Virtual International Authority File、以下VIAFといいます)への参加について、協定を締結しました。これにより、国立国会図書館からOCLCに提供した名称典拠データ(個人名、団体名、家族名、統一タイトル、地名、合わせて96万件以上)がVIAFに掲載されました。

 これを機に、本ニュースレターではVIAFについて3回の連載により広くご紹介することにいたします。今回は、VIAFとはいったいどのようなサービスなのか、また当館がVIAFに参加するまでの経緯や、当館の参加により便利になることについて解説します。次号では、VIAFを図書館の現場で実際にどのように使えるのか、データを用いながら解説し、3回目では、VIAFや典拠データの今後の方向性についてお伝えする予定です。

【VIAFとは】

 VIAFは、各国の国立図書館等から典拠データの提供を受けて、個人、団体といった同一の実体に対する典拠レコードを同定し、相互にリンクさせるシステムです。各機関の典拠レコードをひとつの形に統合するのではなく、各言語の典拠レコードの標目形を維持しつつ、ひとかたまりのレコードとして提供しています。このため、世界各国の誰もが使いやすい形で、典拠レコードを共有することが可能となっています。
 作家の三島由紀夫氏の典拠レコードを例にとって、詳細表示画面を三つの部分に分けて見てみましょう。

VIAF詳細表示画面例-1

VIAF詳細表示画面例-1

 詳細表示画面の上部では、
 1)どの機関がどのような標目形を採用しているか
 2)VIAFで付与しているID
 3)2)を利用した永続的識別子            を示しています。
 それぞれのアイコンがどの機関を示すかについては、VIAFトップページの参加機関一覧をご参照ください。

VIAF詳細表示画面例-2

VIAF詳細表示画面例-2

VIAF詳細表示画面例-2

続いて、各機関典拠データベースへのリンク一覧が表示されています。 たとえば、アメリカ国旗の右側からは米国議会図書館LC Linked Data Serviceの「Mishima, Yukio, 1925-1970」詳細ページにリンクしており、日本国旗の右側からはWeb NDL Authoritiesの「三島, 由紀夫, 1925-1970」詳細ページにリンクしています。2012年11月現在テスト中のステータスではありますが、Wikipedia英語版へのリンクもあります。

VIAF詳細表示画面例-3

VIAF詳細表示画面例-3

詳細表示画面では、その他にも、「ミシマ, ユキオ, 1925-1970」、「Мисима, Юкио」、「იუკიო მიშიმა」といった多様な参照形や、「Kinkakuji‎」といった典拠に紐づく書誌のタイトル、10年単位の書誌データ件数がわかる出版統計なども掲載されています。

【経緯】

 VIAFプロジェクトは1998年から、米国議会図書館、ドイツ国立図書館、OCLCの三機関により、コンセプト検証が開始されました。2003年8月には三機関の合意によりVIAFコンソーシアムが設けられ、2007年10月には、コンソーシアムにフランス国立図書館が加入しました[1]。これらの四機関が中心となって推進されてきたVIAFプロジェクトに対して、当館も2008年から、テストデータを送るなど準備してまいりましたが、文字コードの処理等の問題があり、なかなか実現が叶いませんでした。

 VIAFプロジェクトは、2012年4月からOCLCへ移管され、OCLCが提供するサービスの一つになりました[2]。2012年7月に、2012年からMARC21フォーマット、Unicodeとなった当館の典拠データをOCLCに送付し、テストを行った上で協定を締結し、2012年10月1日から当館がVIAFに参加する運びとなりました。2012年10月現在、VIAFプロジェクトには25か国から32機関が参加しており、掲載されている典拠レコードの総数は約3,090万件にのぼります。

【国立国会図書館がVIAFに参加することによって便利になること】

 当館は2010年から、OCLCの書誌データベースWorldCatにJAPAN/MARCデータの提供を行い、日本の全国書誌作成機関として書誌データの国際的流通に貢献してきました[3]。今回VIAFに参加することで、典拠データについても同様に、国際的な流通を促進するという役目が果たせます。VIAFを通して当館の典拠データを利用することで、世界中の書誌作成機関において、日本人の著者や日本の団体著者の同定識別がより容易になり、各機関の典拠データの精度向上、典拠作成・維持作業の省力化が見込まれます。また、VIAFがウェブ上のシステムや情報資源とリンクしてセマンティック・ウェブにおいて活用されていく中で、「典拠」を意識していない一般のウェブユーザにとっても、当館提供の典拠データが、日本人や日本の団体を判別する際に有用な情報となります。

 なお、当館では2012年12月に「国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス」(Web NDL Authorities)の改修を行いました。この改修により、Web NDL Authoritiesの名称典拠レコードからもVIAFに掲載されている典拠レコードへリンクされることとなり、Web NDL AuthoritiesとVIAFの相互リンクが実現しました。Web NDL Authoritiesで検索を行い、VIAFを通して他機関の典拠レコードの確認までを容易に行うことができます。どうぞご活用ください。

Web NDL Authorities詳細表示画面例

Web NDL Authorities詳細表示画面例

【今後の予定】

 2012年12月現在、VIAFには、7月にOCLCに送付した当館典拠データが掲載されていますが、今後データ提供を毎月行い、新しいデータを利用していただけるよう、準備を進めています。また、VIAFに正式に参加することで、VIAFへの助言や評議会への参加が可能となりました。典拠データの提供に係る国際的な調整へ積極的に参画することを目指してまいります。

(収集・書誌調整課 書誌調整係)

[1]VIAF  A brief history http://www.oclc.org/viaf/history.htm (参照2012-12-3)

[2]「バーチャル国際典拠ファイル(VIAF)がOCLCに移管、今後はOCLCのサービスに」カレントアウェアネス-R 2012年4月5日http://current.ndl.go.jp/node/20553 (参照2012-12-3)

[3]OCLCを通じたJAPAN/MARCの利用提供開始に関しては、本誌2010年4号(通号15号)にてお知らせしています。http://www.ndl.go.jp/jp/library/data/bib_newsletter/2010_4/article_04.html(参照2012-12-3)

参照:鈴木智之.バーチャル国際典拠ファイル―その試みと可能性. カレントアウェアネスNo.280 2004.06.20
http://current.ndl.go.jp/ca1521 (参照2012-12-3)


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NDL書誌情報ニュースレター(年4回刊)

ISSN 1882-0468/ISSN-L 1882-0468
2012年4号(通号23号) 2012年12月25日発行
編集・発行 国立国会図書館収集書誌部
〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1
E-mail: (ニュースレター編集担当)