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トップ > 国会図書館について > 書誌データの作成および提供 > NDL書誌情報ニュースレター > コラム:書誌データ探検 音楽・映像資料編 表現世界と目録世界とをつなぐ懸け橋―音楽・映像資料の目録作成

コラム:書誌データ探検 音楽・映像資料編 表現世界と目録世界とをつなぐ懸け橋―音楽・映像資料の目録作成

NDL書誌情報ニュースレター

NDL書誌情報ニュースレター2012年1号(通号20号)

音楽・映像資料の特性 ―表現手法としての記号―

 「□□□」。これはアーティストの名前です。「★★★★★★」。こちらは曲名です。各々なんと読むのかおわかりでしょうか? 正解は、前者が「くちろろ」、後者が「Six stars」と読みます。音楽・映像資料は、クリエイティブな手法で表現されたアーティスト名や曲、映像作品が満載です。それらを検索しやすいようにいかに書誌データとし、目録を作成していくのか。この点が、音楽・映像資料を担当している私達の腕の見せどころです。

「□□□」データ例
「□□□」データ例

 当館では、目録作成における記号の読みの取り扱いについては、「読みにおける記号・アラビア数字・ラテン文字の扱い(2012年1月以降)」というルールを設けています。一方で、私達の担当する音楽・映像資料のアーティスト名や曲名・作品名では、記号や言葉は本来の意味にとらわれない傾向にあるようです。そこには、クリエイティブな世界ならではの自由な発想の面白さがあります。
 例えば、「☆」は一般的には「ほし」と読みますが、「☆☆☆」ではその形態から「Three stars」、「ほしみっつ」などと読ませる場合があります。「m☆・tto」を「mo・tto」としてアルファベットを兼ねさせたり、「初★」を「初黒星」と読ませたりする場合もあります。アニメーション作品では、第1期と第2期を区別する際、作品タイトル上の「アポストロフィ(’)」の有無のみで違いを表している例があります。バラエティ作品では、通常は数字を使用する巻号表示に、じゃんけんの手の形の絵「グー」・「チョキ」・「パー」を採用しているような例もありました。 こうした実例は、以下のように日々蓄積し続けています。

「記号と読み」の例
「記号と読み」の例

記号をデータに変換する ―検索しやすいようにいかに工夫するか―

 検索も書誌作成も、パソコンを使用するため、記号の入力はどうしてもその環境設定に制限されてしまいます。しかし、アーティストの意向を生かしつつ、利用者が検索できるようにするために記号をどのように書誌データにすればよいのか。「記号と読み」の例で挙げました「???」をもとに、ご説明しましょう。
 タイトルは日本目録規則に則り、「転記の原則」によって、資料の表示のまま「???」と入力します。ただし、この通りに入力しても、この記号では検索できません。タイトルで検索できるようにするには、別の表記でタイトルの読みを入力することが必要です。「?」は一般的には「ハテナ」あるいは「クエスチョン」と読まれます。「ハテナハテナハテナ」かもしれませんし、「クエスチョンかける3」かもしれません。まず、資料そのものにこういったルビ表示がないか調べ、次に解説書による用語説明がないかを調べましたが、読みは判明しませんでした。
 そこで、資料に掲載されているアーティストのホームページを検索してみました。すると、この記号は「スリークエスチョン」と読むことが判明しましたので、カタカナ表記の「スリークエスチョン」をタイトルの読みとしてデータを作成しました。NDL-OPACには下記NDL-OPACでの書誌情報のように表示されます。なおかつ、タイトル言語に合わせたアルファベット表記も検索に必要であると考えて入力しましたので、「three question」でも検索ができます(NDL-OPAC 「three question」での検索結果参照)。

「???」データ例 NDL-OPACでの書誌情報
「???」データ例 NDL-OPACでの書誌情報

「???」データ例 NDL-OPAC 「three question」での検索
「???」データ例 NDL-OPAC 「three question」での検索

「???」データ例 NDL-OPAC 「three question」での検索結果
「???」データ例 NDL-OPAC 「three question」での検索結果

情報収集へのアンテナと柔軟性を保つ

 記号などの特殊な読みは、資料に表記されていることはほとんどありません。それはアーティストの作品への思い入れであったり、予測不能なことで神秘性を高める効果をねらったり、ということではないでしょうか。
 目録作成を担当する私達の係では、主要なレーベルのホームページのリンク集を作成し、それらのリリース情報を日々チェックしたり、レコード会社から送付される新譜案内やアーティストのホームページから情報を取得したりしています。また、日常生活の中でもレコードショップのピックアップアーティストや、電車の中吊りや店頭広告の新曲案内など、さらにはTVのCMもチェックするようにしています。難解な読みや特殊な読みなどに対応するためには、こうした情報収集が欠かせません。

終わりに

 タレントのベッキーさんが、「ベッキー♪♯」という名義でアーティスト活動をされていることをご存じでしょうか。八分音符は四分音符の半分の長さ。シャープは音の高さが半音上がる。あわせて「半人前の自分が少しずつでもステップアップ出来ますように」との願いが込められているそうです。このような記号の使い方を知ると、アーティスティックな表現世界の奥深さに改めて気づかされます。目録作成者として、固定概念にとらわれることなく柔軟でいられるよう、日々精進して参ります。

(MV feat. H a.k.a TKS 逐次刊行物・特別資料課)


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NDL書誌情報ニュースレター(年4回刊)

ISSN 1882-0468/ISSN-L 1882-0468
2012年1号(通号20号) 2012年3月30日発行
編集・発行 国立国会図書館収集書誌部
〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1
E-mail: (ニュースレター編集担当)