• 利用案内
  • サービス概要
  • 東京本館
  • 関西館
  • 国際子ども図書館
  • アクセス
  • 複写サービス
  • 登録利用者制度
  • オンラインサービス
  • オンラインサービス一覧
  • 国会関連情報
  • 蔵書検索
  • 電子図書館
  • 調べ方案内
  • 電子展示会

「国際」規格であるということ―ISO/TC46会議 シドニー大会報告

NDL書誌情報ニュースレター

NDL書誌情報ニュースレター2011年2号(通号17号)

 2011年5月3日から6日まで、オーストラリアのシドニーで開かれたISO/TC46(情報とドキュメンテーション専門委員会)の大会に参加しました(ISOやTC46については、本誌2009年第3号(通号10号)をご覧ください)。筆者にとっては一昨年のナイロビ大会、昨年の済州島大会に続き、3回目の参加でした。TC46総会、筆者が担当しているSC9の会議のほか、SC4、SC8、SC11のすべての分科会が開催され、日本からは5人が参加しました。
 今回のTC46総会では、「識別子(コード)」についての分かりやすい図がISOの刊行物に掲載されたとの報告がありました。
http://www.iso.org/iso/iso-focusplus_centerfold_11-04.pdf [PDF File 1.18MB]

 普段はあまり意識しませんが、日常生活のあちらこちらに「コード」が用いられています。そのうち、情報のコードを扱うのが、TC46、特にSC9です(この図にはTC46以外のコードも含まれています)。図の右上の解説には、「Hundreds of ISO code standards routinely contribute to saving time, space and energy」とあります。たとえば、ISBNという「コード」は、ある単行本とそれが文庫化されたものとを見分けるために有用です。タイトル、著者、出版社が同一だとすると、出版年で見分けるか、大きさやページ数で見分けるか……。けれども、ISBNが単行本とその文庫本とで区別して正確に付与されていれば、一発で判断できる、つまり「saving time」というわけです。一方で、「コード」が幅広く使われるということは、その管理についても慎重にならざるを得ない、ということでもあります。たとえば国名コードについて考えてみましょう。一言で「国」といっても、その地域を国と認めるかどうかについては、政治的にいろいろな問題があります。Wikipediaの「国の一覧」に数々の注がついているように、慎重に取り扱わなければならない問題です。

 「ISOの国名コードでどう扱われているか」も、大きな影響力を持つ基準の一つと言えるでしょう。ISOの決定が国際問題につながる可能性もあるわけです。こうした問題についても、TC46の会議で扱うことになります。
 また、識別子の運用においても、世界中で何十もの国が採用していると様々な問題が起きてきます。今回SC9の会議で取り上げられたのが、「登録機関」の問題です。識別子のいくつかは、一つの機関が識別子そのものを管理し、そこに登録した各国の機関が運用するシステムになっています。たとえばISSNについては、国立国会図書館がパリのISSN国際センターに登録して「ISSN日本センター」となり、日本国内のデータの維持管理をしています。しかし、会議では、登録していない機関が無断で識別子(正確には、「識別子に見える数字」)を発行しているという問題が提起されました。世界中で使われている識別子は、正確にコントロールされることが重要ですので、ルールから外れた運用は大きな問題として、今後検討されることになりました。

 この他の書誌に関する話題として、TC46総会に、IFLAの目録分科会からメッセージが寄せられたことがあります。ISOが扱う分野は幅広く、関連する団体などは多数にのぼります。そのため、同じようなテーマを扱う団体と「リエゾン」という関係を結び、情報交換などを行っています。TC46は、SC9が扱っている識別子やSC8が扱っている「図書館の評価」など、図書館と直接関係があるテーマも多いため、IFLAをリエゾンメンバーとしています。今回の会議では、IFLAの目録分科会から、最近の動向として、「ISBD統合版」の改定版が刊行される予定であること、FRADやFRSADが完成したこと、MulDiCat(Multilingual Dictionary of Cataloguing Terms、目録用語の多言語辞典)の初版を公開したことなどが報告され、IFLAとTC46で今後も協力していくことが確認されました。

会議風景 レセプションクルーズからの夜景

 多くの国や団体が、それぞれの情報を交換し(国同士のかけひきなどもありつつ)、利害を調整しながら、社会を効率よく動かすための仕組み(saving time, space and energy)を作っていく。「国際規格」というものの本質を体感することができた会議でした。
 来年の会議はベルリンで開催される予定です。

河合 将彦
(かわい まさひこ 収集・書誌調整課)

このページの先頭へ

NDL書誌情報ニュースレター(年4回刊)

ISSN 1882-0468/ISSN-L 1882-0468
2011年2号(通号17号) 2011年7月7日発行
編集・発行 国立国会図書館収集書誌部
〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1
E-mail: bib-news@ndl.go.jp (ニュースレター編集担当)