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NDL書誌情報ニュースレター

ISSN 1882-0468

2008年4号(通号7号) 2008年12月25日掲載 [PDF版 874KB]

 目次

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本号の紹介

 2008年4号も、いろいろ記事が集まりました。国内の動向として、神戸で開催された全国図書館大会の件名標目をテーマとした分科会への参加報告を掲載します。また、海外の動向として、ベルリンのダブリンコアの年次大会、チュニジアで開催されたISSNのセンター長会議の模様を紹介します。「おしらせ」では、2008年11月28日に開催した書誌調整連絡会議、12月にリリースした雑誌記事索引のRSS配信機能等について紹介します。さて、2009年には何が? 年明けから、2008年3号でお知らせした国内刊行図書の新しい整理体制が動き出します。2月5日には、「目録の現在とこれから」と題する公開講演会を開催いたします。ふるってご参加ください。

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おしらせ
公開講演会「目録の現在とこれから」を開催します

 2009年2月5日(木)に、公開講演会「目録の現在とこれから―"目録の危機"の時代からの展望―」を開催します。この講演会では、目録をとりまく現状と今後の展望について、メタデータの動向も交えながら、分かりやすくご紹介します。
 講演会では以下の内容について取り上げる予定です。

  • ウェブの検索の世界が広がる今、目録の存在意義とは何なのか。今後目録はどうなっていくのか。
  • FRBR(書誌レコードの機能要件)[PDF File 1.37 MB]
  • 新しい目録規則「RDA(Resource Description and Access)」とは何か。また、従来の目録規則との相違点はどういった点なのか。
  • RDAと、ダブリンコア等のメタデータとの関係はどうなっているのか、など。

 みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

 <講演会の概要>
 日時 2009年2月5日(木) 13:30〜17:00(13:00より受付開始)
 会場 国立国会図書館東京本館 新館講堂
 講師

  • 上田 修一氏(慶應義塾大学文学部教授)
  • 渡邊 隆弘氏(帝塚山学院大学人間文化学部准教授)
  • 中井 万知子(国立国会図書館収集書誌部)

 講演会の詳細は、下記のページに掲載しています。聴講をご希望の方は、下記のページ内「参加お申し込みフォーム」よりお申し込みください。

 http://www.ndl.go.jp/jp/event/events/1186919_1368.html
 当館ホームページ(http://www.ndl.go.jp)トップ-「クイックリンク」-「イベント情報」

(収集・書誌調整課)

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おしらせ
雑誌記事索引新着情報のRSS配信サービス開始のお知らせ

 2008年12月17日より、雑誌記事索引採録対象誌の新着号の記事を、採録誌ごとにRSS配信するサービスを開始しました。
 雑誌記事索引は、雑誌の記事のタイトルや著者等の情報を収録したデータベースです。国立国会図書館では、学術雑誌を中心に、約1万タイトルの雑誌(廃刊等によって、採録をとりやめた雑誌を含むと約1万8千タイトル)を採録誌として選定し、記事の情報の入力を行い、NDL-OPAC(国立国会図書館蔵書検索・申込システム)から検索できるようにしています。
 今回開始したサービスでは、NDL-OPACを検索しなくても、新規に入力された記事の情報を自動的に取得できます。RSSという情報配信機能を用いたもので、インターネットブラウザ等に搭載されているRSSリーダーを使って、どなたでも手軽に設定することができます。なお、当サービスのRSSのバージョンは2.0です。
 ある雑誌の新しい記事を定期的に知りたいとき、さまざまな雑誌の関係記事を集めたいとき等にご利用いただけます。

<ご利用方法>
 下の図の(1)から(5)のように利用します。

RSS配信サービスの概要
図:RSS配信サービスの概要(クリックすると大きくなります。)

 (1)雑誌記事索引採録誌一覧で、記事の新着情報がほしい雑誌を探します。雑誌記事索引の採録対象雑誌がタイトルのあいうえお順で並んでいますので、50音リストを選択して採録誌を探します。
 (2)新着情報がほしい採録誌が見つかったら、雑誌名が記載されている行の右に表示されているRSSボタンをクリックし、その採録誌をRSSリーダーに登録します。
 (3)登録した採録誌の新しい号の記事の情報が国立国会図書館のデータベースに追加されると、追加された情報が新着情報としてRSSリーダーに自動配信されます。RSSリーダーで、配信された新着情報(以下、配信データといいます。)を確認することができます。
 (4)配信データのリンクから、NDL-OPACの雑誌記事索引の詳細表示画面を参照し記事の詳しい情報を知ることができます。また、その記事が収録されている雑誌の書誌詳細表示画面を参照することもできます。
 (5)配信データは、さまざまな方法でご活用いただけます。たとえば、ある分野の記事に関する索引を作る、データベースに登録する、また、他の図書館や書店などのデータベースの検索に用いて、関連した情報を集めるようなこと等が考えられます。

 詳細な配信データの内容、ご注意については「雑誌記事索引のRSS配信について」に掲載しています。
 雑誌記事索引の速報性・利便性の向上を目指した、当館の新しいサービスをぜひご活用ください。

(逐次刊行物・特別資料課索引係)

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おしらせ
NDL-OPACの機能向上のお知らせ

 2008年10月より、以下の2点を改善しました。

 1. 「をも見よ」参照に見出し語が表示されるようになりました。
 10月15日より、件名の「をも見よ」との関係を表す見出し語が表示されるようになりました(詳しくは今号記事「『平成20年度第94回全国図書館大会兵庫大会第14分科会 件名標目』への参加報告」をご覧ください)。

 2. 博士論文が大学コードから検索できるようになりました。
 博士論文の書誌には、博士号を授与した大学の名前と、それに対応する「授与大学コード」が記録されています。これまでは大学名でのみ検索が可能でしたが、10月27日より、大学コードでも検索できるようになりました。
 NDL-OPACの「書誌拡張検索」画面で、「各種コード」の「大学」を選び、大学コードを入力するか、リストを開いてコードを選択してください。
 通常、「授与大学名」と「授与大学コード」は同じ学校名ですが、大学の統廃合があった場合、授与大学コードは新規の大学になります。たとえば、以前の「東京教育大学」が授与した博士論文は、授与大学名が「東京教育大学」、授与大学コードは「筑波大学」になっています。
<調べ方>
(1)授与した当時の大学名で調べたい場合:出版者に大学名を入力
(2)授与した大学の現在の大学名で調べたい場合:「各種コード」で「大学」を選択し、大学コードを直接入力するか、「リストから選択」で大学のコードを選択

書誌 拡張検索

 博士論文は、大学名のほか、タイトルや著者名でも検索が可能です。なお、所蔵は関西館です。
 ぜひご活用ください。

(収集・書誌調整課)

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おしらせ
平成20年度書誌調整連絡会議を開催しました

 平成20年11月28日(金)、国立国会図書館東京本館で「平成20年度書誌調整連絡会議」を開催しました。この会議は、国内の書誌調整および書誌データの標準化を図るため、当館が関連機関等と協議を行うものです。今回は、「書誌データの作成および提供:次のステップへ」をテーマとして、書誌データに関する当館および国内外の取り組みの報告や意見交換が行われました。
 コメンテーターとして、上田修一氏(慶應義塾大学文学部教授)・北克一氏(大阪市立大学大学院創造都市研究科教授)・根本彰氏(東京大学大学院教育学研究科教授)・宮澤彰氏(国立情報学研究所情報社会相関研究系教授)・渡邊隆弘氏(帝塚山学院大学人間文化学部文化学科准教授)の5名に出席いただきました。また、関連機関として、東京都立中央図書館・横浜市中央図書館・国立情報学研究所・早稲田大学図書館・日本図書館協会から6名の出席がありました。
 まず、平成20年度における当館の主な動きの報告や公開講演会の紹介を行いました。続いて国内の動向として、日本図書館協会の目録・分類・件名標目各委員会および都立中央図書館、早稲田大学図書館からの報告があり、国外の動向として当館からIFLAケベック大会の参加報告を行いました。
 後半は、今回のテーマである「書誌データの作成および提供:次のステップへ」について、まず当館から「国立国会図書館の新方針の進め方」の報告を行いました。平成20年3月に策定した「国立国会図書館の書誌データの作成・提供の方針(2008)」[PDF File 55KB]は、今後5年間の書誌データに関する業務やサービスの方向性を示した方針ですが、その概要・進捗状況・これからの進め方と課題などを中心に説明しました。続いて、国立情報学研究所より、「次世代目録所在情報サービスの検討状況」と題した報告がありました。その中で、2009年2月にNACSIS-CAT所蔵レコードの一億件突破を記念した講演会を行うとの紹介がありました。
 最後に、出席者全員によるディスカッションが行われました。特に、国立国会図書館の目録作成のあり方や意義、目録規則の将来などに関心が集まり、意見交換がありました。
 本会議の概要と記録集は、「書誌データの作成および提供」のページに掲載する予定です。

(収集・書誌調整課)

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動向
「平成20年度第94回全国図書館大会兵庫大会 第14分科会 件名標目」への参加報告

 今年の全国図書館大会は兵庫県神戸市で開催されました。「第14分科会 件名標目」において事例発表を行ったので報告します。
 日本図書館協会件名標目委員会による分科会の開催は、昨年の東京大会に続き2年連続となります。昨年のテーマ「ネットワーク環境下の主題検索」を引き継ぎ、今年は「ユーザー・インターフェース等を考える」という副題のもと、基調報告1件と事例発表2件、フロアも交えた討議を行いました。
 基調報告は、一橋大学総合情報処理センター准教授兼宗進氏による「Webの発展と図書館の主題検索」、事例発表は、図書館流通センターデータ事業部坂本知氏による「TRCにおける件名付与作業の実際と課題」と当館から筆者が行いました。
 筆者の事例発表は「国立国会図書館件名標目表(NDLSH)の改訂と課題」として、まず2004年1月から2007年3月までに行ったNDLSHの改訂(詳細は当館ホームページ「国立国会図書館件名標目表の改訂について」をご覧ください)について報告しました。現在NDLSHは、当館ホームページにて年度版その追録を、PDFファイル形式で公開しています。
 次に、NDL-OPACにおけるNDLSHを用いた書誌データの検索について取り上げ、最初の検索項目に件名を利用する割合は低いが、検索結果表示からの再検索ではある程度利用されている点について紹介しました。また、NDL-OPACの検索結果画面における件名表示を改善し、「をも見よ」参照間の関係を表す見出し語の表示を追加することについても紹介しました(発表時点では予定。10月15日から実施)。これにより、改訂したNDLSHの「をも見よ」参照を活用した検索が分かりやすく行えるようになりました。詳細は以下の画面例をご覧ください。

改修前
検索結果画面改修前

改修後
検索結果画面改修後

 その他、当館の整理業務の最近の動きについて簡単に紹介しました(前号の動向記事「国内刊行図書の整理業務の再編と書誌データの作成方法の変更」をご覧ください)。
 討議では、各報告への質疑応答のほかに、自館で主題作業を行う際の件名の選定が非常に難しく、インターネット上で利用できるような何らかの支援システムが欲しいという声がありました。また、テーマである「ユーザー・インターフェース」については、図書館関係者と検索システム等の技術者との関係を深め、協同してよりよいシステムの構築を目指す必要があるという意見が多く、ソフトウェアベンダーも交えての意見交換を行う提案もありました。

齋藤 陽子
(さいとう ようこ 収集書誌部国内資料課)

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動向
2008年ダブリンコア(Dublin Core)とメタデータの応用に関する国際会議(DC2008)参加報告

 2008年9月22日から9月26日まで、ベルリン・フンボルト大学を会場として「2008年ダブリンコア(Dublin Core)とメタデータの応用に関する国際会議」(以下、DC2008といいます)が開催されました。9月22日にチュートリアル、9月23日から9月25日に本会議、9月26日にセミナーが行われ、このうちチュートリアルと本会議に参加したため報告します。

DC2008看板
DC2008看板

<DC2008の概要>
 ダブリンコアとメタデータの応用に関する国際会議は、メタデータに関する最新動向の紹介、研究発表、意見交換の場として毎年開催されており、今回で16回目(注1)となります。DC2008では、39か国170の組織から計312名が参加し、日本からも図書館員や研究者、技術者等7名が参加しました。チュートリアルでは、ダブリンコア・メタデータの概要や歴史について講義があり、本会議では各種発表やワークショップが行われました。
 会議のテーマは「セマンティック、ソーシャルな応用のためのメタデータ」。そのため、RDF(Resource Description Framework)やSKOS(Simple Knowledge Organization System)といったセマンティック・ウェブ関連の技術に関する発表や、ソーシャルタギングやWiki等、ユーザー参加型サービスに関する発表が行われました。
 また、昨年の会議にて、アプリケーション・プロファイルを構築するための枠組みである「シンガポール・フレームワーク(Singapore Framework)」が策定された際に、今後アプリケーション・プロファイルを見直していくにあたって、各領域におけるメタデータの機能要件を定義する必要性が指摘されたため、この点についても重点が置かれました。

<本会議>
 プログラムのうち、図書館に関するものについて紹介します。

1. ペーパーセッション
 9月23日のペーパーセッションでは、「OCLC Crosswalk Web Service」に関する発表がありました。これは、異なるメタデータ・フォーマット間のクロスウォークを容易に行うことができるというサービスで、MARCフォーマットのメタデータを、ダブリンコアをはじめ様々なメタデータ・フォーマットへ変換することができます。こういった技術を用いれば、図書館が蓄積してきた膨大なMARCフォーマットの書誌データを、ウェブ環境において容易に活用することができるため、非常に興味深い発表でした。
 9月24日には、米国議会図書館(LC)のエド・サマーズ氏(Ed Summers)より、米国議会図書館件名標目表(LCSH)のSKOS表現に関する発表がありました。SKOSとは、RDFを利用したモデルで、シソーラスや件名標目、分類表等をコンピュータで処理可能なデータとして表現することのできるモデルです。件名標目表をグラフィカルに表現したこの例は、シソーラスの関係を視覚的に捉えられるうえ、データの加工も容易であるため、今後の件名標目データの提供方法として注目されます。

2. プロジェクトリポートセッション
 9月25日の発表にて、デューイ十進分類法(DDC)の、URIを用いた表現に関する発表がありました。図書館において長年利用されてきた分類表のデータを、セマンティック・ウェブ環境において活用するために参考になる内容でした。
 また、同日の最後の発表では、ヨーロッパの様々な言語によって記述された目録を横断的に検索できるCACAOというプロジェクトに関する発表がありました。同形異義語や多義語を正確に処理するために、DDCや件名標目、言語属性等をメタデータに加えることで、言語間のマッピングを円滑に行う方法について紹介されました。言語や国を越えたデータの横断検索をはじめ、データの交換においても役立つと思われる内容でした。

3. ポスター発表
 9月24日より掲示され、日本からは、北海道大学等と国立情報学研究所(NII)の共同研究である、「junii2AIRway−学術的著作のためのアプリケーション・プロファイルと、そのリンク・リゾルバへの応用」という発表がありました。
 会議最終日には、出席者からの投票によるベスト・ポスター賞の発表が行われ、「統合された言語構造のためのSKOS」が選ばれました。中国図書館図書分類法と中国語のシソーラスを統合した「中国語シソーラス分類」のSKOS表現に関する発表でした。
 ポスター発表の資料は、以下のページに掲載されています。
 http://dc2008.de/programme/posters

4. ワークショップ
 図書館コミュニティのワークショップと、RDA(Resource Description and Access)のワークショップに参加しました。
 図書館コミュニティのワークショップでは、図書館におけるアプリケーション・プロファイル(DC-Lib: DC-Library Application Profile)について紹介があり、機能要件として「様々なメタデータ基準やフォーマットにおいて使えること」、「MARC形式のデータをダブリンコアに変換し、他のコミュニティでも使えるようにすること」等が挙げられました。
 また、LCが維持しているメタデータ・スキーマである、MODS(Metadata Object Description Schema)の問題点についても紹介があり、MODSが「DCMI抽象モデルやシンガポール・フレームワークに沿っていないこと」「XML/RDFで表現されていないこと」等を挙げ、MODSがDC-Libに沿うよう、早急にLCと協議が必要であるとされました。
 また、2008年8月のIFLA大会(注2)においても話し合われた、新目録規則RDAに関する紹介もあり、その特徴として「独立したメタデータ・フォーマットを持ち、ダブリンコアやMARC等あらゆるフォーマットで使えること」、「RDAの属性がDC-LibやMARC21とマッピングされていること」「RDFS(RDF Schema)やSKOSで表現できること」等が挙げられ、セマンティック・ウェブへ対応したものであることが紹介されました。
 RDAのワークショップにおいても同様の紹介がありましたが、参加者からは、「美術館や博物館においては、資料の特性が図書館と異なるため、RDAの導入は難しい」、「既存の書誌データをどのような方法でRDAへ対応させて行けば良いのか」等、実践面における懸念点が指摘されました。

ベルリン・フンボルト大学(正面)
ベルリン・フンボルト大学(正面)

ベルリン・フンボルト大学構内の建物
DC2008会場(ベルリン・フンボルト大学構内の建物:Hegelplatz)

<まとめと今後>
 DC2008では、特に大きな決定事項は見当たりませんでしたが、全体を通して一貫していた事項は「RDFによるメタデータの表現」と「interoperability(相互運用性)」です。RDFを用いてメタデータを表現し、またダブリンコア以外のメタデータ同士、RDFとHTML等、記述形式が異なるメタデータ同士の相互運用性を高め、セマンティック・ウェブへ対応しようとする姿勢が伺えました。
 アプリケーション・プロファイルの実践に向けた方策については、来年の会議への課題となりました。また、公式の発表ではないものの、シンガポール・フレームワークをより分かりやすくまとめたアプリケーション・プロファイルの原則が近日リリースされるという話がありました。(その後、ダブリンコア・アプリケーション・プロファイルのためのガイドライン(ドラフト版)が2008年11月3日にリリース。)
 来年の会議は、2009年10月12日から10月16日に、ソウルの韓国国立デジタル図書館(2009年春開館予定)において、韓国国立中央図書館の主催で行われる予定です。

 

 DC2008のプログラム、スライドは以下のページに掲載されています。
 http://dc2008.de/programme

白石 啓
(しらいし けい 収集書誌部収集・書誌調整課)

(注1) 過去のダブリンコアの国際会議に関しては、以下の文献をご参照ください。
 ・ 中井万知子. 「2001年ダブリンコアとメタデータの応用に関する国際会議」 報告.国立国会図書館月報.
 (491), 2002, 18-21.
 ・ 坂本博「2004年ダブリンコア・メタデータ応用国際会議」(DC-2004)開催される(カレントアウェアネス)

(注2)
 ・ 2008年IFLA大会(カナダ・ケベック)--書誌データ関連のセッションに参加して:書誌データは境界を越えるか?(NDL書誌情報ニュースレター2008年3号)
 ・ World Library and Information Congress: 74th IFLA General Conference and Council

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動向
第33回ISSNナショナルセンター長会議参加報告

 パリに国際センターを置き世界85か国が参加しているISSN(International Standard Serial Number :国際標準逐次刊行物番号)ネットワークは、全体の活動方針や予算・運営を掌る総会・理事会のほか、実務責任者の意見交換の場としてのセンター長会議を、毎年各国を巡りながら開催してきました。今年のセンター長会議は37か国47名が参加し、北アフリカのチュニジア国立図書館において10月8日から10日の3日間開催されました。日本のISSNナショナルセンターである国立国会図書館から会議に参加しましたので報告します。

正門から見たチュニジア公文書館(左)とチュニジア国立図書館(右)
正門から見たチュニジア公文書館(左)とチュニジア国立図書館(右)

チュニジア国立図書館エントランス
チュニジア国立図書館エントランス

 会議日程の中で最も時間を割いたのが、新概念ISSN-L(Linking ISSN)についてでした。ISSN-Lとは、同じ内容について複数の媒体(例えば、冊子とCD-ROM)で刊行される継続資料を一括して捉えることを目的に制定された新たな規格です。
 最近、逐次刊行物には電子ジャーナルをはじめ、冊子体のものと同内容を新たな媒体で刊行するものが増加しています。媒体が異なればそれぞれに個別のISSNが付与されるのですが、資料上へ表示する際は当該媒体版のISSNだけでなく異媒体版のISSNも列記すること(任意)がISO 3297では言及されています。しかし、全ての異媒体版ISSNを資料上に列記するのは煩雑であり、異媒体版相互の関連性を示す要素をISSNは持ち合わせていないため、全ての媒体版を1グループに括り、その中で最初に付与されたISSNをグループの代表ISSNすなわちISSN-Lと定めるのです(異媒体版が存在しなければISSNとISSN-Lは同じ番号)。ISSN-Lを用いれば全ての媒体版を一網打尽に検索できる、というメリットがこの新概念導入の意図で、ISO 3297の2007年改訂においてはISSN-Lに関する付属書(Annex C)が追加され、会議に先立つ9月26日にはISSN国際センターからISSNとISSN-Lの対照表が公開されました。対照表は、ISSN国際センターホームページ内の「What is an ISSN-L?」のページからダウンロードすることができます(zipファイル)。
 いよいよ動き出したISSN-Lですが、異媒体版の存在を相互参照するためにこのように全体をグループ化する方法に対し、OCLCにおいては紙媒体版のISSNを“ISSN”、電子媒体版のISSNを “E-ISSN”とするといった別系統の概念でとらえようとする考え方があり、書誌レコードの構造にも影響すること、また、AACR2の後継目録規則RDA(Resource Description and Access)では、廃棄・誤付与のISSNも記録することが想定されていることなどが紹介されました。本来はタイトルと一対一の対応関係にあったはずのISSNにヴァリエーションが増え、それらを書誌データとして入力すると、ウェブ上の検索エンジンのような単純なシステムで検索した場合にノイズが多くなるのではないかと、ISSNの本来の役割についての議論にもなりました。

会議風景
会議風景

 当初ISSN-Lは国際センター側が一括付与する想定だったようですが、各国のセンターが付与するISSNとのタイムラグに対する懸念に配慮して、どちらが付与するかについては統一せず、各国のセンター側がISSN-Lを付与したいなら、ISSN-L用フィールドを自身で埋めて国際センターに提出するだけでよいと説明がありました。
 その他、電子ジャーナルのように巻号単位でなくテクニカルレポートのように論文単位で刊行される資料、情報資料としてのブログ、情報追加型データベースではなく更新の際に全く書き換わってしまうウェブサイトなど、今後発生するであろう新たな継続資料の取り扱いが話題になりましたが、まだ方針を導くに足る経験が蓄積されていないとして結論には至りませんでした。
 次回会議は来年9月中旬、北京にて開催の予定です。

西尾 初紀
(にしお はつき 収集書誌部逐次刊行物・特別資料課)

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コラム 書誌データ探検
人名の標目―「個人」vs.「人格」編

 今回から2回連続で、書誌データの「標目」、それも「人名」の「標目」のほんの片隅を探検することにしましょう。「標目」とは、つまりは目じるしのこと。もっともその資料をよく表し、これで資料を探したり、目録を排列したりするのが普通だよな、と誰もが考える資料のタイトルや著者、主題などを、その書誌データの「標目」として選び出します。
 NDL-OPACの画面を例にあげると、上の部分が資料のありのままを記述する記述の部分、下の部分が標目の部分です。

図:NDL-OPAC書誌詳細表示画面
図:NDL-OPAC書誌詳細表示画面

 責任ある著者等を示す「著者標目」、主題を示す「件名標目」は、コントロールする=同じものを使う、ということにポイントがあります。ある人物に対して、他の人物と区別できる統一した標目をつけることで、その人物に関係する資料を集めるというのが標目の大きな役割です。そのために、標目となる名前を登録した「典拠レコード」を作成し、必要な情報を記録して、同じ人物かどうかを判断するのに役立てます。
 というのも、人間というものは、一つの名前では満足せず、改称するやら、ペンネームやら芸名やら仮名やら、いろいろな名前を持ちたくなるものなのです。
 そこで、絶対的に一つの名前を標目と定め、同じ個人の資料を集中するか、それともそれぞれの名前に個別の人格(アイデンティティ)を認め、それぞれを標目にするか、つまり「個人」対「人格」の対決が目録の世界で繰り広げられることになりました。というほど大仰なものではありませんが、考え方に変遷がありました。NDL-OPACから、二つの書誌データを例として見てみましょう。

 【例1】 https://ndlopac.ndl.go.jp/recordid/000001262597/jpn

図:NDL-OPAC書誌詳細表示画面 例1

 例1では、記述の責任表示が「小林信彦」氏となっているにもかかわらず、著者標目は、「中原, 弓彦 (1932-)」氏です。実は、「中原弓彦」氏には、すでに著書があり、その書誌データ作成時に典拠レコードが作成されています。この二人が同じ人物であることを突き止めたカタロガーは、その典拠レコードを用い、「中原, 弓彦 (1932-)」氏を著者標目としたのでした。これは、「日本目録規則 1965年版」に従った書誌データです。

【例2】 https://ndlopac.ndl.go.jp/recordid/000001627209/jpn

図:NDL-OPAC書誌詳細表示画面 例2

 例2のデータを見て、わけがわからんと思われる方もいらっしゃるでしょう。これは、「日本目録規則 新版予備版」(1977年刊)適用後の書誌データです。著者として責任表示にある「W.C.フラナガン」氏と、訳者の「小林信彦」氏は二人とも著者標目となっています。しかし、この著者標目の表示を見ると、この二人の関係は極めて怪しいと思わざるを得ません。この著書には全然関係のない「中原, 弓彦 (1932-)」氏まで巻き込んで、正体は同じ人物・・・との種明かしがされてしまっているのです。

 「日本目録規則」は、「2つ以上の形を標目としては用いない」としていた1965年版から、新版予備版(1977年刊)では、「2以上の名称を使い分けているときは、それぞれの形を標目とする」と、「人格」主義に転換し、1987年版でもこれを引き継いでいます。例2の書誌データでは、フラナガン氏は使い分けられた名称として扱われ、「フラナガン, W.C」の典拠レコードも作成されています。
 目録規則の変化にはいろいろ理由が考えられますが、なるべく1箇所で検索をすませたいカード目録と異なり、データベースでは相互の関係づけが容易になると思われたことがあるかもしれません。
 先ほどのおせっかいな種明かしをした仕掛けが、NDL-OPACの表示上は「→:」で表される「をも見よ」参照です。ある人物が名前を使い分けている場合は、それぞれ典拠レコードを作成し、「をも見よ」参照で連結することによって、別名を使って書かれた資料の書誌データも把握することができます。NDL-OPACでは、「をも見よ」参照をクリックすることによって、そちらの標目がつけられている書誌データが再検索できます。当たり前のことですが、ある人物が名前を使い分けていることが判明している場合に限られます。
 一方で、標目としない名前の形から、標目となっている名前へ導くのが「を見よ」参照です。NDL-OPACの検索結果には、「を見よ」参照は表示されませんが、裏では働いていて、「を見よ」参照の名前で検索したとしても、標目となっている名前でヒットするようになっています。

 というわけで、標目の考え方が変わっても、「をも見よ」参照でなんとか関係づけは確保されている、注意しながらも「をも見よ」参照を活用しよう、「をも見よ」参照の「おもみ」を噛みしめよう!というおやじギャグで今回は終わりにします。次回は「著者標目」vs.「人名件名標目」という、これまた一筋縄ではいかない対決について探りを入れます。

(NDL書誌情報ニュースレター標目探偵団)

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掲載情報紹介

 2008年 10月1日〜12月26日に国立国会図書館ホームページに掲載した書誌情報に関するコンテンツをご紹介します。

・公開講演会 「目録の現在とこれから―“目録の危機”の時代からの展望―」のご案内を掲載
 2009年2月5日に開催予定の、目録に関する公開講演会のご案内を掲載しました。上記のリンクから参加のお申し込みをすることができます。みなさまのご参加をお待ちしております。

(掲載日:12月25日)

・PORTA XML出力とOAI-PMHによるメタデータ提供機能を追加
 PORTAで検索してヒットした資料のメタデータを、検索結果一覧にある「XML出力」ボタンからダウンロードしてご利用いただけるようになりました。また、外部提供インタフェースにOAI-PMHを追加しました。

(掲載日:12月2日)

・ データベースフォーラム NDL-OPACに関するプレゼンテーションの資料と映像を掲載
 2008年9月17日に開催した「国立国会図書館データベースフォーラム−ネットでつながるNDL−」において行った、NDL-OPACに関するプレゼンテーション「東京本館<第4部>本や雑誌を探す−どんなものでも、どこにあっても−」のスライドを掲載しました。また、プレゼンテーションの映像もあわせて配信していますので、ぜひご覧ください。

(掲載日:10月17日)

・書誌調整 国立国会図書館月報(2008年11月号)目次本文[PDF File 5.38MB]
 国立国会図書館月報の11月号に、「開館60周年を記念して『1998-2008』この10年のトピックスと今後」の第6回として、「デジタル時代の書誌情報−目録の10年」を掲載しました。当館の書誌情報サービスの10年の歴史と、今後の展望を概観できる内容となっています。

(掲載日:12月3日)

・分類・件名 国立国会図書館件名標目表(NDLSH)2007年度版追録(2008年9月,10月,11月)
 2008年9月,10月,11月に更新した件名標目のリストです。各月に新設した件名には以下のものがあります。
 2008年9月:「家族心理学」、「ドライアイ」、「符号理論」など

(掲載日:10月15日)

 2008年10月:「ドメイン名」、「著作権の保護期間」、「複合カフェ」など

(掲載日:11月17日)

 2008年11月:「小児生活習慣病」、「女性天皇」、「高齢ドライバー」など

(掲載日:12月9日)

・雑誌記事索引 更新:雑誌記事索引採録誌一覧(11月更新分)
 当館が作成している雑誌記事索引に、現在記事を採録中もしくは過去に採録したことのある雑誌の一覧です。
 2008年11月10日現在の採録誌総数は18,349誌で、その内、現在採録中のものは10,097誌、廃刊・採録中止となったものは8,252誌です。

(掲載日:11月20 日)

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編集後記

 早いもので、この号で2008年も締めくくりです。本年は、内部的には収集部と書誌部の統合(収集書誌部の発足)という大きな出来事があり、それに伴い、業務の再編成、事務室の再配置がありました。一方で次期システムの検討も開始され、次の業務・システムの最適化に取り組み始めたところです。
 3月に策定した「書誌データの作成・提供の方針(2008)」の具体策も(少しですが)進んでいます。次号では当館のホームページからどのような書誌データが取得可能なのか、といったことを整理してお伝えする予定です。
 それでは、2009年も、「NDL書誌情報ニュースレター」をどうぞよろしくお願いします。

(凧)

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NDL書誌情報ニュースレター(年4回刊)

2008年4号(通号7号)2008年12月25日発行
編集・発行 国立国会図書館収集書誌部収集・書誌調整課
〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1
E-mail: bib-news@ndl.go.jp (ニュースレター編集担当)