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トップ > イベント・展示会情報 > 過去の展示会 > 関西館小展示 「日本人と英語」

関西館小展示 「日本人と英語」
(終了しました)

童蒙英学初歩
『童蒙英学初歩』<請求記号 YDM82813>

 平成23年度から全国の小学校で、原則として英語を扱う「外国語活動」が必修となりました。これにちなみ関西館では8月18日(木曜日)から9月20日(火曜日)の間、総合閲覧室において「日本人と英語」と題して、日本の近現代における英語学習の歴史をたどる小展示を開催します。

 今回の展示では、江戸期以降の辞書、明治期以降の教科書、学習参考書、そして英語必修化をめぐる現代の議論に関する資料を展示します(一部は復刻版)。また、日本で英語が広がった時代の世相を伝える資料として、明治期の翻訳書や西洋文化の理解に貢献した外国語学校の年史を取り上げ、日本人が英語の学習に、そして外国の文化の摂取にどのように取り組んできたのかをご紹介します。

資料リスト


番号タイトル出版社/年請求記号解説
1日葡辞書岩波書店 : 1960869.3-N728

イエズス会の宣教師の手によって日本で出版された初めての活版印刷外国語辞書である「日葡辞書」("Vocabulario da lingoa de Iapan" 1603~4年)の複製です。当時の生活に基づいた言葉が収録されており、生活風俗などを知ることができる歴史的・文化的・言語学的資料として知られています。

*スペイン語版(日西辞書)の本文を筑波大学附属図書館ウェブサイトで見られます。 [本文へのリンク]

2日本思想大系. 64岩波書店 : 1976HA5-7

日本初のオランダ語の入門書である大槻玄沢著 「蘭学階梯」(1788年)やサツマイモの栽培で有名な青木昆陽による日蘭対訳主題別類語集「和蘭文字略考」(1746年)を収録しており、江戸時代に蘭学が発達していった様子を知ることができます。

*「蘭学階梯」と「和蘭文字略考」を早稲田大学図書館の古典籍総合データベースで見られます。[蘭学階梯へのリンク] [和蘭文字略考へのリンク]

3江戸時代西洋百科事典 : 『厚生新編』の研究雄山閣出版 : 1998UR1-G76

フランス人ショメール編の日用百科事典のオランダ語版("Algemeen huishoudelijk-, natuur-, zedekundig- en konst-woordenboek" 1778年)を重訳した「厚生新編」が収録されています。江戸幕府の蕃書和解御用の手で30年以上にわたって訳出されましたが、未完成のまま翻訳は中止されました。

*「厚生新編」本文を国立国会図書館の電子展示会「江戸時代の日蘭交流」で見られます。 [本文へのリンク]

4英文鑑 : 資料と研究ひつじ書房 : 1993KS35-E83

江戸幕府天文方の渋川敬直がオランダ語から重訳した日本初の英文法書「英文鑑」(1844年)を収録しています。

5江戸科学古典叢書. 46 恒和出版 : 1983M32-28

江戸時代に翻訳された科学技術書「軍艦図解」「水蒸船説略」 「水蒸船説略附図」等を収録しています。「水蒸船説略」(1849年)は、幕末の薩摩藩主島津斉彬の依頼により箕作阮甫がオランダのヘルダムによる「実用機械学の基礎」("Gronden der toegepaste werktuigkunst" 1828~1837年)を抄訳したものです。

*「水蒸船説略」本文を早稲田大学図書館の古典籍総合データベースで見られます。 [本文へのリンク]

6三語便覧 : 初版本影印・索引・解説港の人 : 2009KE3-J2

洋学者村上英俊によって1854年に出版された日本語・仏語・英語・蘭語対訳辞書の複製です。本書の刊行から8年後に日本初の本格的英和辞書「英和対訳袖珍辞書」、10年後に仏和辞書「仏語明要」が出版されており、本書は蘭学から英学・仏学への転換期に登場した重要な文献として知られています。

*「三語便覧」本文を早稲田大学図書館の古典籍総合データベースで見られます。 [本文へのリンク]

7和蘭字彙早稲田大学出版部 : 1974KS442-2

1833年に出版された同名のオランダ語辞書の複製です。フランソワ・ハルマの「蘭仏辞書」をもとにオランダ商館長ドゥーフらが作成したことから「長崎ハルマ」とも呼ばれています。福沢諭吉が学んだ適塾にも一部所蔵されていました。No.8の「福翁自伝」には「ヅーフ部屋」で塾生たちが本書を取り合う様子が描かれています。

*「和蘭字彙」本文を早稲田大学図書館の古典籍総合データベースで見られます。 [本文へのリンク]

8福翁自伝時事新報社 : 189980-204

福沢諭吉の晩年に口述で記録された自伝です。幼少のころからはじまり長崎や大阪の留学時代、洋行を経て明治期の活躍に至るまで激動の時代を生きた福沢の人生がいきいきと描かれています。大阪の適塾での生活や酒にまつわる話など、福沢の人物像をうかがわせるエピソードも数多く収録されています。

*「福翁自伝」本文を国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで見られます。 [本文へのリンク]

9図説日本の洋学築地書館、丸善 (発売) : 1970M32-6

近世以降の日本における洋学関係の書籍について図や写真を交えて紹介しています。誌面の半分ほどが写真で占められており、学術的なものから一般の人々が利用したものまで様々な資料の様子を知ることができます。

*この資料で紹介されている「英和単語図解」などは国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで見られます。 [本文へのリンク]

10和英語林集成東洋文庫 : 1970KS12-80

明治学院大学の創設者、米国人宣教医ジェームス・カーティス・ヘップバーン(ヘボン)により編纂された日本初の和英辞書の複製です。「ヘボン」というのはヘップバーンが日本人向けに使っていた名前で、現在小学校で学習する「ヘボン式ローマ字」はこの辞書の記述法として開発されたものです。

*「和英語林集成」本文を明治学院大学図書館の「和英語林集成デジタルアーカイブス」で見られます。 [本文へのリンク]

11薩摩辞書高城書房出版 : 1997KS12-G72

明治期に広く使われた英和辞書「和訳英辞書」(1869年)の複製です。薩摩藩の学生が編纂したため一般的には「薩摩辞書」と呼ばれています。江戸幕府の開成所が出版した日本初の英和辞書「英和対訳袖珍辞書」(1862年)の改正増補版をもとに、見出し語に片仮名で発音を示した点が特徴です。

*「薩摩辞書」本文を明治学院大学図書館の「和英語林集成デジタルアーカイブス」で見られます。 [本文へのリンク]

12日本の英語辞書と編纂者春風社 : 2006KS49-H63

日本の近世以降の英語辞書の写真を多く収録しています。本日展示されていないものもたくさん収録されていますので、ぜひ現代の辞書、あるいは展示会場にある他の辞書と比較してみてください。

*この資料で紹介されている「英和対訳袖珍辞書」などは早稲田大学図書館の古典籍総合データベースで見られます。 [本文へのリンク]

13英語教科書名著選集. 第1巻大空社 : 1992FC49-E42

アメリカの文学者ホーソーンによって書かれた"Parley's universal history"(1859年)を収録しています。本書は歴史だけではなく地理の要素も多く含んだ平易でわかりやすい読みものです。明治初期の日本でもっとも有名な教科書の一つとして、夏目漱石が在学した当時の東京大学予備門や札幌農学校など、全国で幅広く読まれました。

*"Parley's universal history"本文を国立国会図書館のデジタル化資料で見られます。 [本文へのリンク]

14自由之理木平譲 : 1877 22-3

イギリスの政治学者ジョン・スチュアート・ミルの著作"On Liberty"(1859年)の邦訳です。訳者の中村は作中のSocietyという語を訳すため「仲間連中」「人民ノ会社」といった様々な語を駆使しており、当時の苦労がうかがえます。この様な明治初期の翻訳語についてはNo.20「翻訳語成立事情」に詳しく描かれています。

*「自由之理」(初版)本文を東京学芸大学の機関リポジトリ E-TOPIAで見られます。 [本文へのリンク]

15明治文化全集. 第17巻日本評論社 : 1992GB415-G11

「経国美談」で有名な矢野文雄(竜渓)が、その故郷の翻訳書読書グループの求めに応じて記した読書案内「訳書読法」(1883年)を収録しています。他にも当時の西洋に関する著作が収録されており、「御雇外国人一覧」(1872年)では当時日本で働いていた外国人語学教師の給金などが記されています。

*この資料に掲載されている「訳書読法」「御雇外国人一覧」は国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで見られます。 [訳書読法へのリンク(館内限定公開)][御雇外国人一覧へのリンク]

16万国史明治書房 : 1886 26-284

資料No.13で収録している"Parley's universal history"の邦訳版です。"Parley's universal history"は本書以外にも、色々な翻訳家によって出版され、広く日本中で読まれました。

*「万国史」(異版)は国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで見られます。 [本文へのリンク]

17英語教科書名著選集. 第5巻大空社 : 1992FC49-E42

明治初期にはまだ日本で活版技術が進歩していなかったため、輸入された教科書が使用されました。本巻に収録している"National readers"は明治期、中学校で最も広く用いられた教科書です。全体的に易しい英語で書かれており、宗教的な要素は僅かです。

*"National readers. 1"は国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで見られます。 [本文へのリンク]

18童蒙英学初歩出版社不明 : 1871特34-84

明治初期の初学者向け英語学習書です。そのほとんどは日本語のイロハをアルファベットでどのように表記するかや簡単な英語の規則の紹介にあてられています。初期の英語学習が会話や実践というよりはとにかく英文を読みこなすことに重心が置かれていた様子がうかがえます。

*「童蒙英学初歩」は国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで見られます。 [本文へのリンク]

19明治翻訳文学全集. 新聞雑誌編 8大空社 : 1997KE211-G4

イギリスの推理小説作家コナン・ドイルの翻訳作品集です。シャーロック・ホームズものを中心に、明治期に新聞や雑誌に掲載されたドイルの作品を見ることができます。

*この資料に収録されている以外にも国立国会図書館の近代デジタルライブラリーでコナン・ドイルの作品が見られます。 [検索結果一覧へのリンク]

20翻訳語成立事情岩波書店 : 1982KF91-54

「社会」「個人」「近代」「美」「恋愛」「存在」などの新造語や、「自然」「権利」「自由」「彼、彼女」といった古来の日本語にあたらしい意味を与えた語を取り上げ、日本人が西欧文化の学問や思想などをどのように受け入れてきたのかについて述べられています。

*この資料で紹介されている「哲学字彙」は国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで見られます。 [本文へのリンク]

21図説明治事物起源事典柏書房 : 1996UR1-G28

明治期に始まった様々な事物についての解説が掲載されており、その中には日本人と英語の出会いに関する項目もあります。

22図説児童文学翻訳大事典. 第1巻大空社 : 2007KE177-H39

日本で出版された外国児童文学作品を全てカラーページで紹介しています。時系列順に紹介するだけでなく、名場面やキャラクターごとに様々な作品を眺めることができます。

*国立国会図書館の近代デジタルライブラリーでいろいろな童話作品が見られます。 [本文へのリンク]

23新英文解釈研究英語研究社:1916YD5-H-71-553

「山貞」の名で親しまれ、ロングセラーとなった受験参考書です。熟語、慣用表現を中心とした例文から、当時の英語学習法が窺われます。著者の山崎貞は早稲田高等学院教授でした。

*「新英文解釈研究」は国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで見られます。 [本文へのリンク]

24英語教科書名著選集. 第19巻大空社 : 1993FC49-E42

検定教科書執筆件数が最も多かった神田乃武の教科書"Kanda's Crown readers."を収録しています。神田はアメリカ留学の後、東京高等商業学校(現在の一橋大学)教授などを歴任し、英語教育界で声望の高い人物でした。神田の教科書の多くは、本人の名義貸しで、実際は南日恒太郎、長岡拡らが執筆したと言われています。

*"Kanda's Crown readers"以外の神田乃武による教科書"Kanda's new series of English readers no.1"を国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで見られます。 [本文へのリンク]

25帝国大学入学試験問題集 : 最近六年間 附・帝国大学入学に就て北辰書院:1926259-557

大正期の帝国大学入試問題集です。大学、学部ごとに英語の問題があります。出題形式は英文和訳、和文英訳がほとんどですが、東京帝国大学文学部ではアクセント符号を付ける問題が出題されています。

*「帝国大学入学試験問題集」は国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで見られます。 [本文へのリンク]

26文部省直轄学校入学試験問題答案講評. 英語青年教育普及会:1932特206-98

旧制高等学校、師範学校、旧制専門学校などの英語の入試問題集。問題の後に、編集者による詳しい解説が収録されています。解説の中には、前年までの出題を踏まえた「傾向と対策」のような分析も見られます。

*「文部省直轄学校入学試験問題答案講評. 英語」は国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで見られます。 [本文へのリンク(館内限定公開)]

27パラマウント・イングリッシュ・コムポジション. 3中等学校教科書:1943特212-462

太平洋戦争中の英語教科書です。戦時という時世を反映し、教科書に用いられる単語には軍事的な語彙が多数見られます。

*「パラマウント・イングリッシュ・コムポジション. 3」は国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで見られます。 [本文へのリンク]

28大阪外国語大学70年史大阪外国語大学70年史刊行会:1992FB22-E755

現在の大阪大学外国語学部の前身である大阪外国語学校開校(1921年)以来の校史を収録しています。太平洋戦争中は、文部省から敵性語であるアルファベットを組み合わせた徽章を変更するよう求められました。そして学徒出陣、大阪大空襲による校舎炎上がありました。

*関連する資料として、国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで前身である大阪外国語学校の一覧が見られます。[一覧の検索結果へのリンク]

29東京外国語大学史東京外国語大学 : 1999FB22-G606

前身である江戸時代の蛮書和解御用以来の校史を収録しています。太平洋戦争中、学生は昼間、勤労動員され、夜は灯火管制下の暗い灯りで原書を読むのがせめてもの勉強だったとあります。

*関連する資料として、国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで東京外国語学校の一覧などが見られます。 [一覧の検索結果へのリンク]

30英語教科書名著選集. 第29巻大空社 : 1993FC49-E42

太平洋戦争後に最もよく採用された教科書です。アメリカ中産階級の日常を描き、アメリカへの親しみを感じさせる内容でした。

31英語教育大論争文芸春秋 : 1975KS15-23

外交官出身の参議院議員平泉渉と英語学者渡部昇一の英語教育について論争をまとめたものです。平泉は英語教育の成果が上がっていないとの認識に基づき、やる気のある人間にのみ徹底した英語教育を行うべきとの英語教育選択制を提案しました。一方、渡部は英語教育の教養的役割を主張しています。ただし、日本人にとって言語体系が異なる英語を習得するには、相当な努力が必要という認識で両者は通底しています。

32内外教育 第5781号(平成19年11月20日号)時事通信社 : 2007 Z7-454

中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会による「小学校段階における外国語活動(仮称)」の議論が収録されています。

*分科会による議論は文部科学省のウェブサイトで公開されています。また、このページの情報は国立国会図書館のインターネット資料収集保存事業にて保存されています。
[文部科学省のページへのリンク] [国立国会図書館がコピーしたページへのリンク]

33小学校英語活動における児童の不安に関する研究[松宮奈賀子] : [2007]UT51-2007-K184

広島県の小学校で行われている英語授業を研究対象とした教育心理学の博士論文です。児童にアンケート調査を行ったところ、児童を英語嫌いにしないことが文科省の基本理念であるにも関わらず、英語嫌いになる児童が少数ながらいるとの結果です。特に児童は一人で指名されて発音をチェックされることに嫌悪感を抱くことが指摘されています。

34小学校学習指導要領解説. 外国語活動編東洋館出版社 : 2008FC42-J13

文部科学省が、小学校学習指導要領で定められた外国語活動について目標と内容を解説した冊子です。

*「小学校学習指導要領解説. 外国語活動編」は文部科学省のウェブサイトで見られます。 [本文へのリンク]

35英語教育 51(3)、58(6)、59(8)大修館書店 : 2002/51巻, 2009/58巻, 2010/59巻 Z12-54

51(3) (別冊) 「英語教科書の50年」では戦後の各英語教科書について解説されています。 58(6)「小学校の外国語活動Q&A」、59(8)「英語教育キーワード2010年版」は、最近の英語教育のトピックスが取り上げられています。

36日本人は英語をどう学んできたか : 英語教育の社会文化史研究社 : 2008KS15-J13

明治期にも小学校で英語教育が試みられましたが、ほどなく廃止されたことなど日本英語教育史の事例が収録されています。また英語教科書のイラストを取り上げた章では、生徒が外国に対してどのようなイメージを持ってきたのかが分析されています。様々な視点で、日本人と英語の関わりを振り返る資料としてご覧下さい。

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日時
2011年 8月18日(木) ~ 9月20日(火)
会場
国立国会図書館 関西館 地下1階 総合閲覧室
お問い合わせ先
国立国会図書館 関西館 資料案内
tel: 0774-98-1341